第248話 不完全結晶生命ーキャラクター
完全なものは不完全なものより良い、のが一般的ではあります。
しかし、常にそうとも限らない。例えば、我々も日々お世話になっている半導体ですね。
半導体は完全だと上手く電気が通らないので、わざと少し不純物を混ぜてやります。シリコンの場合ならリンかホウ素。これらはシリコンに近いけれど、電子が少し多かったり足りなかったりするので、上手く電気が流れるようになります。
この半導体を使ってPCもスマホも動いているわけですから、完全であっては現代社会は回らないのだと言っても過言ではないですね。
そんなことを創作に応用して、不完全であるが故に思考できる結晶生命体を考えてみたことがあります。
前提として、地中に多数の結晶がひしめく世界。
一つの結晶がふと自我を得ます。
周りには自分と同じような結晶がたくさんあるので、それらとコミュニケーションを取ろうとするが、全くの無反応。
その理由を知りたくて、研究して研究して行き着いた結論が、自分は不完全であるが故に思考しており、他の結晶たちは完全であるので思考しないというもの。
孤独であり、異質。しかし、その異質さを無くしてしまうのは自殺に等しい。
ただ孤独感にさいなまれるだけの日々だったのですが、ある時突然彼の世界と別の世界が繋がったことで運命が変わり始める……
という感じで。
主人公に据えるにはちょっと異質すぎる生命体なので、そんな過去を持ったサブキャラとしての立ち位置のつもりですが。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます