えんう




 外を歩く人が傘をさしていなかったので、てっきり雨はもう止んだのかと思ったがどうやら違ったらしい。地面が濡れているのだ。先程よりも濃く、広く。外に出てみた。雨を感じ取れなかった肌には、極々小さな雨粒がくっついていた。寒いな。声がする方へと振り返れば、煙雨から顔を覗かせる山が見えた。






(2023.4.15)


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