第20話

 私は教室に入る途中で足が止まる。


 「好きだったの付き合ってください」


 嘘でしょ??キックーがタッツーに告白をしている??

 ってどうせまた、

 私が変な誤解をだったパターンで終わるパターンだよね。


 ってことで、二人に話しかけ


 「ごめん、俺は付き合う気がない」

 

 ピタッと足が止まる。


えっ??


 「やっぱり、私じゃ、嫌?春の方がいいの??」


「・・・」

えー!!そこで否定しないの??


 「やっぱりそうなんだ。春の方が好きだったんだ。」


「・・・」


そして、キックーは奥の扉から出ていく。


 「あっきっ・・・春」


そして私に気づいた。


 「聞いてたの?春??」


「うん。聞いてたよ。」


「キックーのこと降ってよかったの??」


「よくはないよ。けどそれしかなかった。」


「それって、私が好きだから」


「・・・」

えっ待って、本当に私のことが好きなの??


 いやそれってすごく嬉しいんですけど、


 「実はさ、」


 ドキドキ


 「俺ってさ、記憶喪失なんだよね。」


  「はい??」

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