第175話 彼はまだ、生きているのでは?

 先日、プチ同窓会があった。

 滅多にそういうものに行かない彼も、なぜか出席した。

 中2のとき同じクラスだった人が多かった。


 程なく、自由の森にいた同級生の消息が話題になった。

 高2になってすぐ、とある問題で森から脱出したQ君。

 彼のこと、40年前中2だった料理学校の教授K 君は、

 しっかりと、覚えていた。

 確か中3で同じクラスだった今や特養施設長のO君も、

 彼のことをしっかりと覚えていた。

 自称作家でプリキュアから酔っ払いさんと呼ばれる彼、

 かのQ君の消息をいささか詳しく彼らに伝えた。

 もう一人、同じく高2になってすぐ高校中退したM君。

 彼の話題も、出た。

 K君は、その頃の話を幾分聞き及んでいたようである。

 その約10年後、彼が2度にわたり行き倒れになった。

 そのことまでは、K君は知らなかった模様。


 彼が大学の鉄研や国鉄の管理局に足繁く通っていた頃、

 K君は、しっかりと青春を謳歌していたようである。

 誰と誰が仲良かったとか、R君とOさんが結婚したとか。

 その二人、彼が中1のとき同じクラスだった。

 彼は、隣の女性にぽつりと漏らした。

 わしのあの頃は、いったい何だったのやら(苦笑)。


 Q君をモデルにした物語も書きたいのだが、

 ことがことだけに、まだ書けないでいる彼。

 でも、この日、大きな収穫があったという。

 その内容は、今は、言わないでおきますね。

 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る