第173話 ひたすらひたすら、みんなでごはん

 食欲の秋。

 自由の森の朝昼晩。

 特に、朝!


 ひたすらひたすら、みんなでごはん。

 昼や夜は、必ずしもそうはいかない。

 でも朝は、みんな一斉に、朝ごはん。


 そういう家庭も、世の中には結構あるらしい。

 この地も、そんな感じで、朝ごはんを食べる。

 その日々の積み重ねで、家庭の良さを知れる!

・・・、ってか?


 だけど、彼らはひとつ、大きな勘違いをしていた。

 人の心の中に土足で入り込むことを、家庭的だと。

 ったく、低能共はこれだから困るな。

・・・、ってよ。


 こんなことを言うと、年端の行かんネエチャンいわく、

 外へ出て独り暮らしをしたら、寂しさを毎晩感じるの、

 だから、みんなでここで過ごせるのって楽しいよねと、

 暗に、そんなことを言いたげだった保母もいたっけな。

 さぞや、群れるの大好きかな彼女にとって、あの地の、

 特に朝ごはんなんて、さぞやさぞかし旨かったろうよ。


 ひたすらひたすら、みんなで食べる、

 おいしいおいしい、朝ごはん。

・・・、ってか?

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