240522-2

【2024年5月22日】



「これこれ、これっす! これが食べたかったんすよ」


 なんてことのないショッピングモールのフードコートで予定通りの時間での昼食を摂ることになった俺たちは響子の勧めで名古屋を中心に展開しているというチェーン店で昨今の物価高ではとても考えられないほど安価なラーメンを注文した。


「このスプーン……フォーク? 変わった形だね」


「そうっすよね! そうっすよね! 噂には聞いていたっすけど本当に見ることが出来るなんて感激っす」


「量も多過ぎず少なすぎず、ボクら学生が放課後食べに来るのに丁度良い量だよね」


「那月の意見には同意するけれど、男子にしてみれば物足りないのではない?」


「割と小食なナッツンはともかく、僕やじゅんじゅんは余裕で2杯はいけそうじゃないか?」


「余裕だろうな。今日はやらないが」


 安価とはいえ予算の問題があるとは別に俺たちにはもう一つ別の理由があった。

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