流星襲来前哨戦 ―ペンタス―

 家を出てランタンを灯すと、レンガ造りの花壇に腰掛けて夜空を眺め、流れ星を待つ。傍に置いたランタンは花壇の数十個にもなる星形のペンタスの花の塊を照らし出す。


 この花の近くで流れ星を待つのは、一種の願掛けみたいなもの。近くに星が沢山あれば、それに釣られて流れ星が姿を見せてくれそうだから。


 神出鬼没な星に願いを。数週間先のペルセウス座流星群の前哨戦ぜんしょうせんと行こう。


 は――本番で沢山の流れ星を見られますように。

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