ダンジョン未知の領域へ。そして私は発光する。
「では、作戦通り行きますよ?」下級パーティーのリーダーの剣士が私を見る。
「うん。気を付けてね。」
「はい!」と皆が返事をする。
「レオン、準備はいい?」
「いつでも。」レオンは親指を立てる。
「よし、突入!」レオンの言葉と共に皆でダンジョンに潜る。
六層の謎の横穴まで極力戦闘を避けつつダンジョンを駆け降りる。
魔物が湧けば基本的に逃げつつ狩をしている他のパーティーになすりつける。
私とレオンの二人ならば特に心配ないのだが、下級パーティーは実力に不安がある。
私とレオンが前衛になりながら下級パーティーがその後に続く。
そのまま私たちは例の横穴までたどり着いた。
「じゃあ、術を解きますね?」魔術師はそう言うと術を解く。周りと同化するテクスチャが消えて不気味な横穴が姿を表す。
「じゃあ行こうか。」レオンが剣を抜く。
「じゃあ、私が先頭で異論はない?」
「全く。」レオンがおどける。
そのまま私たちは一列になって穴に入る。
「暗いですね。イリーナさん、光れないですか?」
「タンクスキルで光れるわ。タンクスキルだから笑わないでね?」そう言って光る。
「俺だって光れますよ!タンクですから。」下級パーティーのタンクもぼうっと光る。
タンクの練度によって光量が変わるのかと二人のタンク以外は考えていた。
そのまま明るいパーティーは横穴を進んで行った。
向こうで何か光った。肩に何か当たる。結構痛い。私じゃなければバラバラにされていただろう。そう。私じゃなければバラバラに千切れ飛んでいた。もう一度言う。私はすごいのでちょっと痛いだけで済んだ。
「みんな!攻撃が来た!警戒して!」私は呼びかける。空気が張り詰める。
皆は姿勢を低くする。
光ったと思ったら今度は額に何かが当たる。
強めのデコピンでニキビを潰されたくらいの痛みだ。怪我はしていない。
「もう!顔に痣ができたらどうしてくれるのよ!」私は怒りながら前進する。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます