6月23日 ズッキーニのファルシと、アスパラソテー温玉添え
昨夜のすた丼リスペクト丼は、なかなか強烈だった。
食後何時間経っても、胃の腑から口内にかけてあのニンニク醤油ダレがずっと居座っているのだ。正直しつこいぞ、すた丼。そろそろお別れしようじゃないか、すた丼。
そんなわけで、りんごサワーを飲んだ。ニンニク臭を抑えるにはりんごのすりおろしなどが良いと、以前聞いたことがあった。というのはまぁ理由の半分で、酒を飲みたい気分だったのだ。
このりんごサワーはセイコーマートの商品で、以前近所のスーパーでひっそり催された北海道フェアで手に入れたものである。「国産りんご果汁100%」の記載が眩しい。その文句の通り、驚くほど果実感が強く、大変美味しかった。流石、セイコーマート。流石、北海道ブランドである。
このりんごサワーのおかげか、気づけばすっかりすた丼の気配は無くなっていた。
少し酒が残る朝。
雨も降ったり止んだりして、体は重い。
こんな日に限って、私はちょっと面倒な献立を組んでしまっていた。だが食べたかったので仕方ない。
作るのは、ズッキーニのファルシ。ファルシというのは、肉や魚、野菜などに別の食材を詰めたフランス料理をいう。某RPGは関係が無い。たぶん。
半割りにしたズッキーニの果肉をスプーンでくり抜くのは、なかなか力が要る作業である。タマネギをみじん切りしていて、親指の先をざっくりやってしまった。そこまで痛みは無いだけマシだと思おう。タマネギとニンニクを炒め、少し冷ましてから豚挽き肉と捏ねていく。そこへ、くり抜いたズッキーニの果肉、パン粉、牛乳、塩胡椒にお好みソースを加えて肉ダネをつくり、ズッキーニの器にたっぷりと詰める。上からパルメザンチーズをしっかりと振り、オーブンでじっくりと焼けば出来上がり。
ファルシを焼く間に、サラダ用のバルサミコ酢ドレッシングと、副菜をつくっておく。
今日はアスパラガスのソテー。バターを敷いた上で蒸し焼きにしてから、表面を焼き、トリュフオイルと粗めの塩を振る。ここへ乗せるのはおそらく、ポーチドエッグであるべきなのだろうが、面倒なので、百均のグッズを使ったお手軽温泉卵を乗せてしまう。
調理道具を洗っていて周辺がびしゃびしゃになったり、オーブンシートがぎりぎりの量しかなかったりと踏んだり蹴ったりだったが、なんとかできた。
相変わらず濃厚な味わいのアスパラガスは出雲産。バターの中にトリュフオイルがふわりと香り、粗めの塩はまろやかで、アスパラガスの甘みを引き出してくれる。とろりと流れる黄身をからめれば、シンプルながら素晴らしい前菜である。
メインディッシュのファルシ。これは手間をかけただけはある。器のズッキーニも肉ダネもじゅわりとジューシーで、旨味がぎゅっと詰まっている。表面のパルメザンチーズがこんがりと焼けて香ばしく、しっかりと下味がついているので、ソースも要らない美味しさである。この圧倒的なジューシーさは、ズッキーニでなければ出せないだろう。
なかなか大変だったし、金曜日だし、フレンチ風だし、やっぱり酒を開けることにした。
今夜もセイコーマート商品、サングリアである。十勝ワインをベースに北海道産のベリー果汁を加えた、甘酸っぱさがたまらない味だった。実に美味しい。
さて、そろそろ風呂に入らなければならないが、どうか親指の傷にあまり沁みないよう祈る。
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