6月19日 海の旨み出汁タンメン

 寝ても寝ても眠い日。

 バーフバリ疲れだろうか。しかし精神的にはとても落ち着いている。充足感がある。それが余計に眠気に繋がるのかもしれない。


 バーフバリに集中していた昨日は、父の日だった。

 我が実父からは早々に感謝のメッセージが届き、前編と後編の間に返信をした。喜んでもらえたようで何よりである。美味しい魚などに合わせて楽しんでもらえたら良い。

 対する義父の方からはしばらく音沙汰なく不思議に思っていたのだが、荷物の追跡をしてみると「届け済み」となっていた。まぁ届いているなら良かろうと過ごしていると、どうも私が王の凱旋を祝っている間に、夫の方にメッセージが来ていたらしい。

 それを今日、見せてもらった。

 詳しくは伏せるが、なんというかもう、色々と溜め息の出る代物だった。

 そうですか、そうですか。“父の日”に贈ったものへの返信として出された言葉がこれですか。そういう方でしたね、そういえば。しばらく穏やかな関係が続いていたので、久しぶりの衝撃にくらくらしてしまいました。本当にまぁ、こちらの心を無碍にするのがお上手だこと。

 といった心中の諸々を夫婦で吐き出し合い、ひとまずは封印することにした。我が夫の家族のことだが、この手のスタンスは一致しているので本当に良かったと思う。まぁそうでなければ、ここまで夫婦を続けられはしなかっただろうし。

 義家族に関するこういったことは、初めてではない。しかし物理的な距離が遠い分、父の日・母の日くらいはと、贈り物をしてきた。だが今回の出来事は、もういっそこのやり取りを止めたほうが良いのではと思わせるもので、今後は様々に方針を変更する必要があるかもしれない。

 いやはや、曖昧な吐露になってしまい大変申し訳なく思う。


 そんな話をしながらつついた夕飯は、ミールキットで「海の旨み出汁タンメン」。

 鶏ガラスープベース、煮干し醤油ダレ、白湯スープを合わせたもので野菜や干しエビを煮込み、旨味も食べごたえもたっぷりのスープは、優しい味わいで麺にもトッピングの海藻にもよく合う。タラと鶏肉を合わせたつみれが、ふわふわとぷるぷるの間の食感が面白く、噛み締めれば旨味が立ち上がってくる。

 優しい美味しさに、くさくさとした気分を癒やしてもらった夕飯だった。


 とはいえ、全く、ヤケ酒でもしたい夜である。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る