6月18日 インドターリセット
昨晩は早めに寝付くことができ、休日にしては早く目覚めた。『バーフバリ』の為である。
近所のパン屋の、普通に美味しい感じのパンを食べ、淹れたての珈琲を氷いっぱいのグラスに注ぐ急冷式のアイスコーヒーを飲み、準備万端整った。
午後一時から、『バーフバリ 伝説誕生 完全版』の視聴スタート。
嗚呼、シヴァガミの登場シーンから胸が高鳴る。キーラヴァーニ氏の素晴らしい音楽が、ラージャマウリ監督の紡ぐ物語を影に日向に彩る。(ちなみにこの二人は、従兄弟同士であったりする)
前編である『伝説誕生』を観るのは実に久しぶりだった。やはり好きな作品だが、改めてみるとやはり歪さがあり、それが面白さでもあるのだが、ラージャマウリ監督にもまだ手探りな部分があったのだろうと思う。シーンの繋ぎがぶつ切りになっていたりもするし、シヴドゥ編は特にキャラクターが掴みにくいところもある。だが画面に映るものには必然性があり、構図やポージングは美しく、既に伏線が散りばめられているのだ。完全版での追加シーン、そのメインであるマノハリの官能的なこと。
貴種流離譚であり、カインとアベルのような兄弟ものであり、神話であり。それを力技でまとめ上げるラージャマウリという監督の恐ろしさよ。
午後八時からは『バーフバリ 王の凱旋 完全版』。先ほど見たばかりである。
本当に、何度見ても素晴らしい。『伝説誕生』から大きくブラッシュアップされた本作は、テンポの良さは勿論、物語の濃度も濃く、アクション演出もラブシーンの演出も、どこまでも広がっていく。シリアスシーンではやっぱり泣きそうなくらい盛り上がるし、そのテンションでエンディングまで突っ走ってくれる。ありがとう、本当にありがとう。この作品に出会えて良かった。
私はこれを、東京にいる間に五回は劇場で観ている。その内のいくつかは、いわゆる声出し・鳴り物アリの絶叫上映だったし、オールナイト上映もあった。それでも飽きることのないパワーがここにはある。今でもイベント上映があるくらいである。私だってまだまだ劇場で観たい。
しかし今日、こういう機会でまた観ることができて本当に良かったと思う。
さて、全くもってまとまりがない記述になっている気がするが、お許しいただきたい。興奮冷めやらぬまま書き込んでいるもので。
『伝説誕生』から『王の凱旋』の間に、夕食をとったわけだが。
近所の、まだ行ったことのないインドカレー店に入ってみた。もうどうしても、インドカレーが食べたかったので。といっても、店主も店員も日本の方がやっていらっしゃる店だった。
ターリセットを頼んでみた。ターリというのはよく見かける銀の盆のことである。その中に三種のカレー、タマネギのアチャール、青菜のマスタード炒め、サラダが乗っている。カレーはチキン、ナス、サグパニールを選んでみた。焼きたてのナンはふかふかとして素直な味。カレーもそれぞれに美味しく、尖ったところがなくまろやかである。そして食後には、デザートとチャイも付いた。選んだデザートはマンゴーのババロア。これまで食べたことのないほど、濃厚なマンゴーを感じる。アイスのチャイはそこまで甘さも無く、しっかりと茶葉の香りを感じるさっぱりしたものなのが、とても良い。
バーフバリを観るのに大変ぴったりな夕飯をとることができた。
嗚呼、この心地よい疲れが懐かしい。まるでスポーツで汗をかいた後のような、少し健康になった気がするくらいの、清々しい気だるさ。
皆様もこれを機に是非。
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