第37話 37
37
インターネット掲示板スレッド
『若手お笑い芸人を応援するスレ★427』
196 名もなきお笑い芸人
最高だったぞ!
ttp://www.
197 名もなきお笑い芸人
食堂がんからの復活は素直にすごいな
198 名もなきお笑い芸人
かかりつけの病院がヤブヘビ病院って笑いを取っているつもりか?w
199 名もなきお笑い芸人
死亡フラグ出したの噂の病気占いだろ
200 名もなきお笑い芸人
やっぱり病気占いはチート確定なのか?
201 名もなきお笑い芸人
>>200
掲示板でも騒いでいたから、本当のチートかもな
202 名もなきお笑い芸人
>>201
ちょっと
203 名もなきお笑い芸人
二人は又も、キレゲーで突き進むらしいぞ
204 名もなきお笑い芸人
次は誰が犠牲になるのか楽しみだw
*
時は少しだけ
「ふざけるんじゃないわよぉー!何がケンヤにのどを壊されたのか?よ!」
言葉を叫びならがパイプ椅子を蹴り飛ばす女性がいた。
アイドルそして女優売り出し中の
その横で足を組みゆったりと座りながら、雑誌を読む女性はねねのマネージャーサエコ女史だ。
サエコ女史はメガネを吊り上げねねを見つめ口を開く。
「ねね、それで事実はどうなの?」
ねねはサエコ女史のツッコミに少し焦りながらも答える。
「そっそんな訳ないでしょっ。ケンヤとは先輩後輩の仲でそっそう言う関係じゃないわっ」
サエコ女史は思うところもあったが、ねねの言葉を信じる事にした。
「それではこの週刊誌を
ねねはここで思考を走らせ、そして問題をすり替える。
「週刊誌の前にする事があるでしょ」
「する事とは何?」
「イベントの時にあの占い師が
「たっ確かにそれは一理ありますが、
ねねは焦りながら言い返す。
「そう言う事じゃないでしょ!この業界
「ですが、相手は素人の占い師ですし」
「ダメよ!まずはあの占い師に復讐してから週刊誌の順番じゃないと私の気が済まないわ!」
「気持ちは分かりますが…」
ねねはニヤニヤとしながらその場の事態は静か納まった。
数日後
ねねはノックををして病室を訪ねる。
そこにはねねの一つ年下のリリエが病室に寝ていた。
「リリエ元気?」
「あっねね先輩お疲れ様です」
「リリエ、占い師が来るって情報は本当なの?」
「あっはい、社長が直接私に連絡をして来たので間違いないですけど、どうかしたんですか?」
「ええ、リリエあなたに頼みたい事があるんだけどいい?」
ねねは不吉な笑いをしながらリリエに近づくのであった。
*
俺と安藤さんはもうすぐ夏が終わる頃に
俺は新幹線の中で安藤さんに予定を聞いた。
「今回の東京は当初の予定通り日帰りの予定よ。東京での予定箇所は3か所。最初はホテルで3名、次は昼食の場所でもある中華の店で2名、最後は病院で1名の6名かな」
俺は頭の中で3+2+1=6掛ける5万は…30万…か…うわっ
まあ、新幹線等の交通費は俺達持ちだからそこまでではないか、けど、確か昼飯は
俺達は新幹線から降りJRに乗り綿糸町へとやって来て、指定されたホテルへとやってきた。
入り口に行くと胸にハンカチをさしたスーツを着た男性が予定通り立っていたので声を掛けた。
「
「はい、
その部屋はとても広く6人くらいで泊る事が出来るくらいの広さがあり、その中には中年の男性2人と女性1人が椅子に座っていた。
最初に安藤さんが名刺で挨拶をし、終わった所で俺も声を上げた。
「はじめましてシグナルスキャンです。今から順番に占いを行いますのでよろしくお願いします」
そして俺は詳細な占いを行った。
3人とも病気はあったが黄色で収まるくらいの軽いものだった。
そして3人はそれぞれ5万円ずつ現金で支払ってくれた。
そして3人共に受領書は不要との事だったので、俺達はそれ以上の話をする事なくホテルを後にした。
次の目的地は港区青山だ。
俺達は電車を乗り継いで指定された中華の店へとやってきた。
待っていたのはお腹が出ている二人の男性だった。
しかし来ているスーツが俺が見ても高そうと言うのがわかるような服装だ。
俺達は挨拶をして二人を占い金を受け取った。
何故かここでも受領書は不要との事でさらに奥に俺達二人の席が用意してあり、彼ら二人は占いが終わると俺達が食事をする前に店を後した。
その際に「先生と
俺達は昼飯のお礼を言って二人と別れて、中華に
最後の目的地は病院だ。
俺達は再度電車に揺られて総合病院へとやってきた。
そして指定された病室の前に行くと見た事のある人物が立っていた。
たしか
俺達は早速声を掛けた。
「お久しぶりです」
「久しぶりね」
「今日中に居るのはねねさんなのですか?」
「違うわ。私が受け持つもう一人のアイドル兼女優よ」
「わかりました。それでは早速占いに入りたいのですが中に入ってもいいですか?」
「構わないけど中に居る子リリエって言うんだけど、占うんだったら二人が良いって聞かないから、悪いんだけどシグナルスキャンさんお願いできるかしら」
俺は不審に思い聞いて見た。
「どう言う事なんですか?」
「実は少し前から体調を崩してその原因が今だに分からなくて、それから情緒不安定になって今に至るってとこね」
なんとなくだが、このマネージャーは中に居るリリエって子の事が、あまり好きではないように感じた。
「分かりました。なるべく早く占いを終わらせてきますね」
俺はマネージャーのサエコ女史にそう告げて、安藤さんに声を掛けた。
「それじゃあ、ちょっと外で待っててね」
「ええ、頑張ってね」
俺は安藤さんに余分な荷物を預けて、占いに必用な鞄だけを持って病室の中へと入った。
中は個室になっていたがそれ程広い部屋ではなかった。
ベッドの上では背中を起こした状態で若い茶髪の女性が本を手に持ちながらドアの方へ顔を向けていた。
「はじめましてシグナルスキャンです。今日はあなたの病気を占いに来ました」
「待っていたわ。今日は私の病気を占って貰えるのでしょ?」
「ええ、そうです」
俺が答えるとリリエと言う子はベッドの布団をどかせて、スルリとパジャマ姿で床に降り立った。
顔は
パジャマ姿なのに俺の正面には胸の谷間があるからだ。
俺は深呼吸して邪念を振り払い仕事に集中する事にした。
「あっ横になっていても問題ないのですが」
「いえ、近くの方が良く占って貰える気がしたものですから」
「わかりました。それでは用意しますね」
俺は鞄から占い道具一式を横にあった机の上に準備してリリエの前に立ち右手を前に出す。
その瞬間、リリエは俺の手を
「きゃぁー!誰かっ!」
そして病室のドアが勢いよく開けられ、マネージャーのサエコさんと安藤さんが飛び込んで来たのだった。
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