第19話 19

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インターネット掲示板スレッド


『怪しい占いに行ったんだけど興味あるやついる?』


101:名もない占い師


イベントでチート vs お笑い芸人


ttp://www.○○製薬イベント.jirai_pea_kourin


102:名もない占い師


チートよりヤバイ奴居たわww


103:名もない占い師


病気通告に対してキレゲーで反論するとはww


104:名もない占い師


そして芸人BANww


※BANは場所から強制退去(撤去)、追放


105:名もない占い師


チート持ちも大変だな


106:名もない占い師


チート持ちならもっと楽に稼げないのか?


107:名もない占い師


>>106

医者じゃないから無理だろ


108:名もない占い師


占いっていい方法じゃね?


109:名もない占い師


俺もそう思う。いきなりお前病気と言っても信じない


110:名もない占い師


病気と言う奴が病気扱いされるからなw


111:名もない占い師


病気を回復出来るチート欲しいな


112:名もない占い師


>>111

トラックに跳ねられて異世界に行ってこいw


*


俺の名前はミヤギ。

都市伝説ハンターミヤギと言うチャンネルで動画配信で生計を立て、いずれ日本、いや世界最高の動画配信者になる者だ。


俺は自宅でパンツ一枚になり自分の体を見つめていた。

どうしてこうなったのだと。


顔こそれは引いたものの、体中のあちこちにまだ青あざが残っている。

俺はそんな青あざを見ながら当日の事を思い出していた。


俺は奴(金づるの友達)と地雷女に刺された通しで酒を飲んでいた時に動画のネタが舞い降りて来た。

それが、都市伝説で地雷女は実在するのかってテーマの動画だった。

俺達は意気揚々と街へ繰り出したんだが、当然と言えば当然だが地雷女なんてそう簡単に見つかるものではない。

俺はある程度時間が経った所で手札のカードを切る事にした。

正直このカードはとてもヤバイカードだが、このままではしょうがないので電話をする。


その相手は地雷女ミサキの友達のクミコだ。

このクミコはミサキが地雷女へと変身する切っ掛けとなった女だ。

まあ簡単に言えば俺がクミコに手を出したのがミサキにバレてこうなったのだ。

だが、俺はクミコに手を出した事に後悔はない。


クミコの顔は美人ではなく正直ちょっとかわいい程度だが、ちょっとぽっちゃりとしたワガママボディーに俺はメロメロになってしまったのだ。

そんなある日俺とミサキそしてクミコの3人で部屋でくつろいでいる時に、ミサキがクミコの携帯の中身を勝手に見て俺とのメッセージのやり取りがバレてしまったのだ。

すると瞬時にクミコは泣きまねをし、俺に脅され強引に詰め寄られたとミサキに愚痴るのだ。

そして、俺の太股と股間に傷が出来てしまったのだ。


まあ、その後なんとか許してもらい俺はこれ幸いとミサキから距離を取り別れる事に成功したのだ。

昔の事はいいとして俺は携帯を耳にあてながらコールを待つ。

すると元気なクミコの声が聞こえて来た。


「ハロハロ、こちらクミコだよ。久しぶりどうしたのかな?」


俺は背中に寒い物が走ったが落ち着いて話をした。


「久しぶり実はミサキと付き合っている男と一緒にいるんだが、少しトラブルになってミサキの居場所がわからないんだ。それでクミコなら知ってるかなと思って電話をしたんだ」


俺は出鱈目でたらめを並べてクミコに問う。


「そうなんだ。ミサキの居場所は知ってるけど少し分かりにくい場所だから、前3人で遊んだ公園まで来てくれたら案内してあげるよ」


俺は瞬時にこれは罠だと思ったが、地雷女を探す手がない為従う事にした。

俺と奴いや友達は指定された公園まで行くとそこにはクミコがブランコに乗りながら待っていた。

クミコは以前会った時よりさらにぽっちゃりになっていて、ブランコのくさりが『ギュァーギュァー』と悲鳴を上げていた。

俺はブランコ南無なむと心に思いクミコに話しかけた。


「久しぶり、悪いな面倒を掛けて」


「ふふ、そんな事ないよ」


そう言いながらクミコはブランコから降りて俺の方へ近づいて来た。

そして俺を見た後、奴(友達)を見て言い放つ。


「お前がミサキちゃんを泣かせた奴か?」


俺は泣かせたの意味が解らずクミコに質問しようとしたが、時はすでに遅くクミコは奴(友達)に一瞬で近づき、首元にナイフをちらつかせる。


「お前あまりオイタしてると痛い目見ちゃうよ」


クミコの十八番おはこ、マインドコントロールだ。

その言葉を聞いた奴(ともだち)はビビり上がってしまい、足が震えだしてしまった。

俺はあっハマっちゃったよと思ったが、クミコはその姿を逃さず声を掛ける。


「うっそ、ぴょ~ん、ビビッちゃった?クミコねお友達のミサキ命なのね。だから私の命令聞いてくれる?」


奴(ともだち)は首をコクコクと縦に振ると命令を待つ。


「それじゃあ、ミヤギ拘束して」


そして俺は奴(ともだち)に拘束されミサキのいる場所へと連行されたのだ。

なんで俺がと思ったがミサキの言い分では、俺が奴(ともだち)を紹介したのだから、全ての責任は俺にあるらしい。

俺はこの頭のイカレタ見た目だけはいい女と、ふくよか×かける3倍の女にもてあそばれ、奴(ともだち)はその後の様子を命令されながら撮影したのがあの動画だ。


正直言えば青あざだがあまり痛くはなく、所詮女の力なので大した事はないのだ。

俺の一番恐れていた今回の目的『地雷女は実在するのか』がバレなかったのが一番の収穫だ。


まあ、こんなのは序の口、昔のいろんな思いでを思えば余裕だ。

あの時の奴(ともだち)の行動に関しては俺は特に何も思っていないが、奴(ともだち)は女の紹介を一時中断すると言って来たのだ。

俺はこれ幸いと思い了承した。

まあ、奴(ともだち)に紹介する女は第2の地雷女クミコだったので少し安心した。

今度こそ奴(ともだち)は俺を見捨ててしまうんじゃないかと冷や冷やしていたからだ。

俺は金づる…いや友達を大事にする男だから、これからはあまり巻き込まないように動画のネタ探しをしようと誓う。


ちなみにあの動画だが運営から特に削除される事なく、今もネット上にあるが何が面白いのかまあまあの再生数を記録していたのだった。

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