「お前は何がしたい。何を望む」

「急に何」

「天使風を吹かせました」

「やめてそういうの」

「では、そろそろ転生と行こうか」

「いや、生まれる場所まだ決めてないし」

「アフリカで良いだろう」

「独断と偏見で決めるのやめてくれないかな」

「まあいいや。アフリカで。でも記憶能力と身体能力は強化させてよね」

「わかった。そして次にお前が死んだときにもライオンやハイエナに、あるいは蛇に殺された時でも私が担当しよう」

「殺されること前提で話をするのをやめてくれないか」

「そうだな。ふふっ」

「いや、笑うところじゃないでしょ」

「そうだな。ふふっ」

「まだ笑っている。狂気だ。狂気天使だ」

「なるほど、悪くない」

「悪くないのかよ。悪く思えよ」

「では転生開始と行こうか。てーんーせいっ!」

「いや、かるっ。転生の合図がかるっ」

 と言ったと同時に俺の意識は消えるようにあるいは吸い込まれるような感覚と共に遮断された。

「う、ううん」

 目が覚めるとそこは雪国だった、ではなくサバンナだった。

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