6冊目 『モモ』
『愛蔵版 モモ』
ミヒャエル・エンデ著 大島かおり訳 岩波書店
2023/05/25読了
「『モモ』って知ってる? なんか名作らしいよ」
と、以前兄に言われて気になっていた作品。
時間ができたある日、図書館で見つけたので、借りて読んでみました。
「時間どろぼうとぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語」
と、表紙には書かれています。
ゆっくりと読んでいましたが、「あっ、これ、自分の好きなやつだな」と思いました。過激な表現はないけれどもドキドキして、不思議な世界観があって、ちょっと深いことが書いてある。次はどうなるんだろうと、ページをめくる気持ちがワクワクしていました。
ネタバレはしたくないので、内容については深く触れませんが、読みながら思ったことをひとつ話します。
うちの兄は、とにかくいらない物を買ってくるんですよ。(急に話が飛んだな……。)
ポップコーンマシンだの、たこ焼き器だの、串焼き器だの買ってきて、家族や友だちに見せて使うんですけど、二、三度すると飽きて、押し入れ行きになってしまいます。
なんでこんな無駄な物を買ってくるのか……。こんな物を買う金があるのなら、貯金すればいいのに……。と、私は常々思っていました。
でも、この無駄な物は兄にとって、家族や友だちと楽しい時間を過ごすひとつの方法なんだと気づきました。無駄な物にお金を使い、家族や友だちとの楽しい時間を作っているんだろうなって。
もしも兄が倹約家になって、こういった無駄な物を買わなくなったら、きっと何のサービスもしてくれないつまらない人間になっていたかと思います。
……で、この話が『モモ』とどう関係あるのかって聞かれると、私もなんだかわからなくなってきましたが(汗)。お金の使い方とか、時間の使い方って、「ゆとり」がいるというか、あんまりキツキツすると、なにか大事なものを忘れてしまうような気がするんですよね。
そんなことを読みながら考えさせてくれる一冊でした。
……まぁ、兄はもうちょっと浪費癖を直してほしいと思うんだけどね。
今日も素敵な読書体験でした。
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