3冊目 『フクロウのいる部屋』
『フクロウのいる部屋』
高木 尋士 著 集英社インターナショナル 出版
2023/03/24読了
個人的に、今、フクロウの出てくる作品を書いているので、フクロウについて調べてみようかなと思って買った本です。(もうすでに作品書いてるのに、調べるの遅くない?というツッコミはごもっともです……。怠惰な性格なもので……。)
劇作家の著者は、ある日ふくろうショップをたまたま見かけ、「フクロウが飼えるんだ!」という事実を知ります。フクロウに魅せられ、フクロウをお迎えして、フクロウとともに暮らしていく日々が書かれたエッセイです。
やはり実際に飼っている方の話を読むと、図鑑などで得た知識とは異なる話が知れて面白いです。まだ野生の血を色濃く残しているフクロウ。犬や猫のように懐いて人にベタベタ甘えることはないそうですが、それでも飼い主から見ればともに暮らしていくうちに「懐いている」のがわかるそうです。その絶妙な距離感。不思議な関係。フクロウならではの魅力ではないでしょうか。
著者の飼っているフクロウはアフリカオオコノハズクという種類だそうです。枝に擬態するために、体が細くなるのがテレビで話題になりました。(自作のすだちと同じ種類ですね。)
「コトバ」と名付けたそのフクロウとの日々は、可愛さもあり、驚きもあり、事件もありで、読んでいるこちらも癒やされたり、驚いたり、ハラハラしたりしていました。こういったエッセイを読むと、自分もフクロウを飼ってみたいと思ってしまいますね。(生肉を切るのさえ苦手な私は、おそらくフクロウのご飯を作れないので無謀だと思いますが(笑))
著者はフクロウと暮らしていくうちに、フクロウがかけがえのない存在になっていきます。けれども同時に、ペットを飼うということはどういうことなのか。人が他者の命を左右するとはどういうことなのか。常に葛藤を抱えていました。可愛らしい、楽しいだけでなく、人間と動物の関わり方についても、考えさせられます。
あと、本書の最後には、参考文献でフクロウについての専門書もいくつか紹介されていました。これはフクロウについて調べるうえでありがたいですね。また、検索したり、図書館へ行って探したりしてみようと思います。
フクロウが好きな方、フクロウとの暮らしはどんな感じなのか興味のある方にオススメしたい一冊です。
今回も楽しい読書体験でした。
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