第9話

口を利かなくなってから早一日が過ぎた。

「起きろいつまで寝てんだ」

そんな言葉と流れるような布団の剥ぎ取りによって朝だと自覚させられた

「んあ…まだ早いよ、あと五時間ねかszzz」

「起きろってんだよ」

ドッ!ゴロッ!ベチィッ!

ベットの上からけり落された、そして朝っぱらから床への激しいサイクロンキス

「ハビャッ!」

「はッ、汚ぇ被弾ボイスだ」

「被弾ボイスに綺麗もくそもあってたまるか…」

随分と仲のいい二人がそこにいた。


昨日煽りに敗北した寧音しずねはその後ブスゥッとしたまま始まりの村の案内をされた後村から離れた場所にある自宅となる場所へ案内され、そのままふて寝を決め込んだ。

そして今に至る。


朝食を作るミサキ、テーブルに突っ伏し二度寝を決める寧音

モーニングティーを淹れるミサキ、二度寝を決め込む寧音!

テーブルにバタートースト、スクランブルエッグ、ウィンナー、ポテサラを並べるミサキ、いびきをかく寧音!!

ティーを並べるミサキ、水をぶちまけるミサキ!!!

「ああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」

勢いよく跳ね起きる寧音しずね

「いつまで寝てやがんだ!まったく」

ブウブウ言いながら頬を膨らませ怒るミサキ

「つめたーい…」

しょんぼりする寧音、着ていたものを脱ぎ捨てる寧音

「いただきまーす」

朝食に手を付けようとする寧音

「まてまてまてまてまて」

止めるミサキ

「んー?なによー?せっかく作ってくれた朝ごはん冷めちゃうじゃないー」

「いや、服脱いだら新しいの着ろよ…全裸で飯食おうとすんなよ、冷静に。

あと濡れたままは風邪ひくだろうが」

「誰のせいでー」

「もちろん私だけど、寝てる寧音見たらむかついちゃってつい、てへぺろ」

「ひどーい、あとそれふるーい」

「古くはねぇよ、体と頭乾かせ服着ろよ」

とりあえずタオルは投げた、もしゃもしゃと頭体を拭いたかと思えば全身に巻き付けこれでいいだろう!と言わんばかりに目で訴えかけてきた。

「ダメです、服着てください」

「いいじゃんかーへるもんじゃないしーそれにお互い女子なんだしいいじゃーん。

えっ?wもしかして男の子だったりするの?wwwねえねえねえねえー」

あっ、こいつ寝起きめんどくせぇやつなんだな、と悟り諦めたミサキ。

「いい年こいてだらしないから、ちゃんとしろよ」

ーミサキは煽り耐性が付与されたー

ー冷静な返しスキルが付与されたー

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