第15話 決着、と思いきや新手
「ん?おい弁平」
「どうした?」
「木沢が苦戦してるっぽいぞ、助けてやれば?」
「あいつが?。。。。。。わかった、行ってくる」
「おー気をつけてな」
そうして弁平も森の中に姿を消した。
♦︎♢♦︎♢♦︎
「砂渦!」
栄がそう唱えると砂の渦が出現し木沢に向かって伸びていく。
「そんな直線的な攻撃、簡単に。。。。。。」
「させねーよ?」
「なっ」
木沢は左に移動することで回避を試みたが幸のタックルによって押し戻される。
「ぐぼぁ!」
栄の攻撃をもろに食らってしまったことで木沢は木に衝突してしまう。
「っまだまだぁ!」
「
それでも攻撃を繰り出そうと駆け出す木沢だが、砂渦で服の隙間に入った砂を地面にまで伸ばし突き刺され、身動きが取れなくなってしまう。
「こんの!」
木沢は振りほどこうとするが、
幸の木刀による横からの攻撃で吹き飛ばされてしまう。
木沢は必死に考える、
(あの眼鏡野郎の砂攻撃はさして問題じゃねえ、5秒ぐらいが砂でなんらか形を保っていられる時間だろう)
(だが問題は赤髪野郎だ!眼鏡の攻撃を躱したくてもあいつのせいでもろに食らっちまう!一体どうすれば。。。。。。)
「なにを考えたって無駄だぜ?」
「!」
「お前の異能、多分硬質化。それをなんで使わないか、当ててやろうか?」
「言ってみろ」
「ずばり!お前は仲間が来るのを待っている!」
「!」
「どうせ苦戦してる振りすりゃ仲間が来て助けてくれるとかそんなだろう?」
「だがやる理由がねえぞ?」
「俺を確実に排除するためだろ?」
「あ?」
「俺はお前の異能では防げない攻撃方法を持っている、だから自分で全力を出してやるよりは仲間と確実にやろうって魂胆だろう?」
「。。。。。。すげえな、全部合ってる」
「え!?ほんとに!?」
「ほらっやっぱり」
「だけどグダグダおしゃべりしたのは失策だったな」
「?」
「仲間が到着した」
「何やってんだ」
後ろから声が聞こえて幸が振り返ると、そこには銀髪ショートで眼鏡をつけ白ジャケットを着た男がいた。
「だr」
幸の言葉を遮り、弁平の拳が幸の顔に直撃した。
「ぐは!」
幸は勢いよく吹き飛ばされてしまい木にぶつかってしまう。
「幸君!」
一瞬の隙を弁平は見逃さず、すぐに距離を縮めて栄に強烈なパンチを食らわせる。
(強いな、こいつ)
「立てるか?木沢」
「もちのろん、けど異力は半分以下だぜ」
「問題ない、むしろこいつらをやるには十分すぎる」
(こいつら相手にしながら作戦実行はキツい。。。。。。なら!)
「栄!今だ行け!」
幸がそう叫ぶと、栄はコクリと頷いてその場から離れる。
「早く片付けるぞ木沢、時間はすでに一時間を切っている」
「あいよ」
「言うじゃねえか!」
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