俺の知り合いが、女神や帝王や勇者や剣聖や、聖女だった。
連続殺人鬼に山に生き埋めにされ、生まれ変わったら絶対に復讐してやると覚悟しながら天へ旅立つと……、そこには異世界の女神を名乗る、絶世の美女がいた。
……しかし、彼女はバイト先で仲の良かったお客さんで、その女神さんによって、俺は異世界を生き延びるため、幾つかのスキルを与えられる。
異世界への召還後は、とある町を散策していると、見かけた銅像の顔に既視感があり……、教会を代表する聖女が、隣の家のお姉さんだったと分かる。
さらに幼馴染みは、S級冒険者パーティーのリーダーだったり。中学で仲の良かった同級生は、異世界の魔王で……。
他にも苛烈な帝国の王や、光を自由自在に操る勇者、斬れぬものの存在しない剣聖などが、みんな知り合いだと分かり、俺は彼らと再会し、いろいろと施しを受け、ヒモみたいな異世界生活を始めるのだった(たぶん)。