VSガイコツ編
第2話 目を覚ますとそこは草原大地が広がる摩訶不思議で風光明媚な異世界なのでありました
……
…ビュオオオ
「風が吹いている?」
猛スピードで迫ってきたトラックのエンジン音も、通学中である学生の喋り声も聞こえたない。
「眩しい…!」
目を覚ましたと同時に日光であろう光が古舘の目に突き刺さってきた。
古舘の身体は仰向けに倒れていおり、背中には柔らかいが冷たい感触が感じられている。
「原っぱ??」
古舘は上半身を起こして周りを360度見渡す。
トラックはおろか、車道も歩道も信号機もない。
あるのは遥か彼方まで広がる草原と丘。そして目の前には日本では見たこともないような、松に少しばかり似ている木があるだけだ。
唯一あまり変わらないのは空模様くらいか。晴天だ。
だが場所がどこだかが分からない。少なくとも日本では無さそうだ。
「気を失っているうちに誰かが運んだのか?」
古舘はトラックに轢かれた際の記憶を必死に思い出す。
「というかあんな大きなトラックに猛スピードではねられて……」
体中をペタペタ触るが、傷ひとつないどころか痛みも感じない。
ふとそのとき古舘の頭に、ある事件が思い浮かんだ。
近頃、周辺の仕事関係者数人が神隠しにあったかの如く忽然と姿を消してしまった事件があったのだ────
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます