夜明けの詩

ひとりという名のシャツを着て

静寂という名のネクタイを締め

暗闇という名のマントを羽織る


こうして 着込んでゆくうちに

私の心は 清潔になる

隠されれば 隠されるほど

私の五感は とんがってくる

過敏になった神経で 最も暗いところを探る

そこに ヴェールは掛からない


…………。


遂に 世話好きな日光が

夜を引き裂いてしまうころ

私は きちんと服を付け 

切れ端を引き摺って 出掛ける

明け透けのようで 何も見せぬ 貞淑な朝へ


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