4/2 貴方は藤浪晋太郎を信じますか?

 昨シーズン、ポスティングシステムを使ってオークランド・アスレティックスに移籍した藤浪晋太郎投手がエンゼルス戦で今季先発をし、結果としては3回途中8失点KOとなりました。

 この試合に藤浪投手が先発することは知っていましたが、出張中ということもあって試合自体は全く見ていなかったので、結果のみしか分かりません。

 3回に四球が増えてKOされたというくだりを見ての最初の印象は、「あぁ、やっぱり藤浪の悪癖が出てしまったのかな~」というものでしたが、記事などを見ると割と好意的な評価もあるようですし、2回までが良かったということを前向きに評価しているものもあるようです。


 これはブルージェイズにいる菊池雄星投手にも言えるかもしれませんが、「投げるボール自体はいい、しかし、諸々あって打たれる」という投手に対する評価は日米で少し違うのかもしれません。

 こういう投手が打たれた時、日本では「やっぱり藤浪や菊池はダメだ。本人の考え方が間違っている」というような論調も多く見られる感があります。

 しかし、アメリカでは「ボールはいいのに打たれているのは使い方やコーチングがまずいんではないか?」と考えている節があるように思います。


 で、この辺りは、MLBはもちろんNFLやNBAも見ている側からすると、確かに頷ける部分はあるんですね。

 特に南米人などがそうなのですが、菊池・藤浪両投手に匹敵する才能の持ち主が陥る問題というのは、才能にかまけて私生活の問題を起こすというものです。日本にやってきたオスナやバウアーのように暴行するなんていうのはもちろんのこと、最悪は規律無視が祟って事故死するみたいなものもあります。


 その点、菊池雄星にしても、藤浪晋太郎にしても、少なくとも私生活で何か問題を起こしたことはありません(もちろん家族や友達ではないので絶対的に保証できるものではないですが)。

 素質があって、規律も守るのに、大成できない。

 じゃあ、それを活かせないのはチームやコーチの問題ではないのか、となるところがあるように思います。

 日本の場合は、ほぼ全員が規律を守るので、規律遵守が高い評価を受けません。むしろ藤浪投手のちょっと自我の強いトレーニングへの姿勢が規律無視と受け取られていた感すらあります。

 アメリカの場合は、守らない人間が多いので、規律に従うのなら、才能をきちんと活かせないのは選手の問題ではなく、フロントとコーチングスタッフの問題という形で扱われている側面があるように思います。


 もちろん、今後も早期KOが続けば認識が変わってくるでしょうけれど(菊池も去年途中からは見限られていましたし)、素質を示している限りは、アメリカでは簡単には見限られないのかもしれません。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る