ドーピングとプラシーボ
光輝燦然14
「どうして…どうしてなの…」
昼下り、【東風】店内。
朝からずっと
「俺に
「サイン貰ってきたじゃん」
「それは嬉しいんだけどぉ…でもそうじゃなくて…いや嬉しいんだけど、でもぉ…」
結局最後まで今回の依頼人が
「おはよーさん」
「
「なんでなん」
扉を開けて入ってきた
「
「あー…せやね…今度、飯食いに行く」
「ギィャアァァアア!!!!」
「うっさいなもう!!」
甲高い悲鳴を上げる
〈
〈
秒で返信がきた。
確かに、子──ではないが──離れするいい機会かも知れないな…などと思いつつ
「お茶?どの?」
「特製ハーブバッグ」
「あぁ!どうだった?」
「粉末が多くて
「予想の斜め上のレビュー来たな」
「それ俺の感想やんか」
横から口を挟む
「アレめちゃくちゃ効くやん、なんや身体も軽なった気ぃするし」
「え?もしかして
「ちゅうか俺、また試合出よかと
「試合って地下格闘技の?」
意外な
「いや、ちょっとだけイケるかもせんって。イケんくてもまぁ…やる価値はあるやろ」
「そっか。いいじゃん」
頷き、頑張れと励ます
しかし
薬の作用によって身体能力が上がっていたのだ。俗に言うドーピング。
合法と違法を一袋ずつ制作しており、
「やからさ、俺にもまたあのお茶くれへん?元気出んねん。
「ん?うん…いいけど…」
真面目な
でも盛り上がっているところに水を差すのもよくないしな。効果がなくてもそれはそれ。そう考えた
テレビからCMが流れる。画面の中で笑う、見知った少女。
《疲れた時に、ホッと一息!いつもあなたのお側に…鴛鴦茶♡》
────後日。
合法ハーブバッグのほうなのにも関わらず、プラシーボ効果と
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