第10話 冷えた愛は、女神の情熱で沸騰する

女神のような女性


それは比喩ではなく事実


彼女との出会いは、俺の人生を変えるのだった


池に腕時計を落とした日没後


次の日、腕時計を太陽と共に探しに行った


結局は女神が探し出してくれたのだが、当時の俺は不安だった


彼女にプレゼントされた時計、俺はどうしてか池に投げ捨てた


女神は、いつも池から話しかけてくる


腕時計をきっかけに、俺は色々なものを池に投げ入れた


それは彼女との思い出だったりもした


俺はある日、結婚指輪を投げ入れた


次の日、女神は顔を赤くしながら、左手の薬指を見せてくる


俺の指輪を嵌めていた


そして最後の日、俺は彼女を投げ入れる


次の日、彼女の水死体が浮かんでいた


くすんで見えた彼女は、心なしか美しかった

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

恋心を悟り、喘ぐ心臓に蓋をする 七星点灯 @Ne-roi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ