第37話イベント告知

 歓迎会も終わり、簡単な企画書を手に持ちうんうんと考えるえるしぃちゃん。企業戦略など分からないえるしぃちゃんはボンヤリ考えていた。エル・アラメス・プロダクションを立ち上げたのはいいが何かが足りない、と。


 えるしぃちゃんピコンと閃いた。閃いちゃった。(トラブルの前兆です)


 なんか目立つ事をしようと。(雷蔵が第六感を発動・背筋が震える)


 そうして知名度をドンドコ上げればこのプロダクションの経営も安泰だと。(すでに結構稼いでいます。むしろ、優良ホワイト企業です)


 配信ではリスナー達が画面の向こうにいるので、えるしぃちゃんの承認欲求はドッカンドッカン満たせない。


 目に見えつつ、人と極力コミュニケーションをとらなくてもいいイベントとは……。 


 えるしぃちゃん的に距離を置いて人と会話をしなければ、どれだけ目立っても良いと思っているようだ。――とどのつまり、ちやほやされればなんでもいいのだ!!


 バーン! とテーブルをちっこいお手々で叩いた。実際にはペチリと可愛い音がたちましたが。


「なんか目立つビックな事をしますよぉ!!」


 社員一同は思った。――だから、それを考える為に会議をしているんですよ?




 えるしぃちゃんねる(ほんもの)@LCchankawaii 


 お祭りですよぉ! 


【画像添付】えるしぃちゃんの可愛い笑顔


 #えるしぃ前夜祭 #えるしぃ冬のライブ #冬コミ参戦予定 




 エル・アラメス・プロダクション(公式)@LAproduction


 下記の日程で前夜祭イベントが開始予定です。#えるしぃ前夜祭 #えるしぃ冬のライブ でタグを記載し拡散して頂いた方の中から、抽選でえるしぃちゃんグッズが当たります!


【画像添付】輝く王冠を付けたドレス姿のえるしぃちゃん


 #えるしぃ前夜祭 #えるしぃ冬のライブ #冬コミ参戦予定 




 エル・アラメスプロダクション公式の初のツブヤイターへの投稿がイベント開催の告知であった。開催日時を書いてあるのにもかかわらず、開催場所が都内上空としか記載されていない。


 そのことで問い合わせが殺到するも『地を見ず天を仰げ』と、なんか含蓄のありそうな返答だけ。


 珍しく事前にえるしぃちゃんのやらかしが判明した事により雷蔵は慌てた。全身の毛穴が開きドバドバと脂汗を垂れ流した。俺、もう駄目かもしれない、と。


 コネクションを通じて都内全域の退魔士関係者へ一斉に通達。大妖怪の他にも中小様々な結界や封印は存在しているからだ。


 古くから存在する名家や、呪術の関係者も後ろ暗い事は一つや二つもある。事前に通達するだけ良心的だろ、と雷蔵は思っている。


 前回、えるしぃちゃんの肝試しの際に都内が浄化されたりする事件が起こっているが、今回のイベントはそれの比じゃない程の大規模な影響が現れると試算が出ている。


 都内に存在している退魔士協会本部は、全面的にえるしぃちゃんのバックアップに回っている。


 えるしぃちゃんが今回のイベントの為に製作したアイテム。


 都内には二十七も区が存在しており。特定の儀式術式のパターンに沿って霊脈ラインへアイテムを打ち込む依頼が退魔士協会から出された。


 今回の任務は秘匿性が高く、信用が厚く腕の高い退魔士が動員されている。


 儀式術式の全容を初めて聞いた退魔士たちは信じれなかった。そんな事は不可能だ! 無理だ! と。


 だが、そこに“えるしぃちゃん”と名が挙がった瞬間『ああ、それらなら大丈夫ですね』と謎の説得感があった。秒で任務を受け各地に作業へ向かって行った。


 簡単に言えば、霊脈や土地に流れる淀んだエネルギーを反転させ、指向性を持たせたエネルギーを利用し聖属性の大結界を展開させるのだ。


 製作されたアイテムはそのための触媒であり。――重要な任務内容だな、と、退魔士たちは思った。むしろ、この任務を受けれた事に感動の念さえ抱いたのだった。


 後ろ暗い連中は、退魔士協会に潜り込ませたスパイからの情報に都内から蜘蛛の子を散らすように逃げ出した。国家転覆を目論む秘密結社や、百鬼夜行を起こそうとした呪術家などひとりも残らずにだ。


 それほど、前回の都内浄化騒動が堪えているのだろう。


 山を切り裂き空を飛び一国の軍事施設を単独で壊滅させる――魔人エルシィ。


 裏社会に潜む邪悪な連中は皮肉にも彼女をそう呼んでいる。


 悪と分類される連中が自らよりも彼女を邪悪な存在だと呼称しているのだ。まだ、本物の蹂躙を見ていないので一応“魔人”と呼ぶ当たり人の領域には留めている。


 そしてその畏怖の念は信仰と成り、腹グロ女神の糧と成る。慈愛の女神が負の信仰を糧にしているとは誰も気づいていない。むしろ、殺戮の闘神の糧にする信仰はもっと純粋な闘争心や、尊敬など正のベクトルだ。


 むしろ、ドンドン魔人エルシィの評判を広げて欲しいとすら思っている慈愛の女神。微笑みの裏側にはドロドロとしたヘドロの様な情念が渦巻いている。そして、闘神はいつもそれを迷惑そうに見ているのだった。



 




 事務所に併設されている撮影スタジオでは、開催される前夜祭の告知の為の配信の準備が行われていた。


 カメ子がえるしぃちゃんのメイクを担当しており、いつもよりおしゃれさんに変身している。


 用意された衣装や撮影のセットもかなりの金額が掛かっており『事務所のサポートってしゅんごい』とえるしぃちゃんは思っていた。ボロアパートで一人で配信をするままでは世の中に金銭が回らないのでドンドン使ってくれと雷蔵がぼやいていたのだ。


 非課税(チラウラ護符)の商品もあるので、そこまで使わなくてもいいのだが。


 実はコラボ相手にきららちゃんも出演するので、彼女も胸元がパツパツの神官服を着用している。背徳的な雰囲気を漂わせるコスプレは『ああ、司教様! いけません……子供たちが……』という脳内妄想をえるしぃちゃんと蓮ちゃんに想像させた。

  

 初のプロダクションによる撮影に、初コラボ、といつもと勝手の違う配信にえるしぃちゃんはドキドキしているようだ。


 玉座の様な椅子が今回は用意されており。背もたれが高くなっており金メッキの豪華な装飾が施されている。そこに、女王の様な純白のドレス姿でえるしぃちゃんは着座していた。


 内心緊張であわあわしているのだが、目を瞑り凛とした雰囲気を出している。その姿は女王に相応しい貫録とも言えよう。久しぶりに玉座に座り君臨スイッチが入ってしまっているのだ。


 撮影準備もカメラの電源が入る。撮影の為にえるしぃちゃんが座る玉座ときららちゃんの皮張りの椅子はカメラに向かって斜めに配置されている。


 対談の様なシーンを撮影する為に、何度か試し撮りを行って調整されている。カメ子が操る機材は、よくテレビ局の撮影で見かけるキャスター付きの大型カメラだ。


 ウィザー丼が公式の告知や配信状況の監督を行い、補佐で切り抜き爺が映像のエフェクトを担当する。


 鈴ちゃんはえるしぃちゃんへ害意を持つ組織の情報を洗い出し、呪術爺と忍者婆がそれをリストアップ、優先順位を付けて行く。


 そして雷蔵がその情報を逐一退魔士協会へリークしていくのだ。あえて泳がせているスパイの罪状の確定と燻り出しを行っている。


「撮影を始めまーす! カウントファイブで行きますねー」


 普段はオドオドしているカメ子も仕事の際にはピリリと張り詰め、仕事人の雰囲気を纏う。この事務所に“本物”じゃない社員など存在しない。

 

 剣術爺も超能力者である舞子も楽しみにしていた。女神に仇名すクソどもをブチ殺せると。雷蔵や切り抜き爺である軍神の指揮下でだが殺人許可証マーダーライセンスが国からこっそり発行されている。それほど、今回の作戦に日本政府はノリノリなのだ。

 

 カウントダウンが行われ、指で表示される数字がスリーを下回ると静かに指で表示される。カメ子が撮影のスタートを指し示すときららちゃんが【えるしぃちゃんねる】の挨拶を行った。


「こんきらら~!! え? 誰、お前って!? ひっどいなぁ~えるしぃちゃんのお世話係の【きらら】ですよう~!! 今日は【えるしぃちゃんねる】とコラボ、ではなく司会者として参加させてもらってますよぅ~!」


 いつもの十倍程猫を被ったきららちゃんが司会進行を行う。えるしぃちゃんの猫被りよりも上等なテクニックだ。あえてパツパツの胸を強調するあたりファンの心理をよく理解している。


 もちろん、きららの思考を読むようにカメラが近寄り、きららのバストアップが強調される。きららとカメ子、まさに阿吽の呼吸であった。


:えちち……えちち……

:えるしぃちゃん見に来たらえちちな配下がいた

:えっちなのはいけないと思います

:パッツパッツやん

:きららちゃんのファンになりまぁす


 ウィザー丼がツブヤイターに公式からのちゃんねる配信の告知を行い、撮影が進められる。配信の出だしは完璧であり、ツブヤイターのトレンドランキングもじわじわと上昇してきている。


「実は今度開催されるイベントの告知と、エルシィ閣下との対談コラボなのですっ! 

リスナー諸君! 拍手~!! ――し・か・も。エル・アラメスプロダクションに併設されているスタジオでの初めての撮影となっており、わたしとっても緊張しているんだよ?」


 きらら自身そこまで撮影による緊張はしていないのだが、対談相手であるえるしぃちゃんの様子がおかしいのだ。横から感じる覇気にじわりと汗を掻き始めている。


 スタジオ内も重苦しい雰囲気が漂い――これが、えるしぃちゃん。いや、エルシィ閣下なのだ。と久しぶりの感覚に戦慄していた。


:汗かいているやん

:引き攣ってます

:初々しくて善き

:まぁ、初めてやししゃーないで

:汗助かる


 リスナーはスタジオの雰囲気に気付いておらず、きららちゃんは図らずとも好感度を稼いでしまう。


「でわでわ、リスナーの皆さんお待ちかねのエルシィ閣下の登場で~す! 刮目せよ~」


 カメラが被写体であるえるしぃちゃんを捉えた。そこにはカメラの向こう側へ伝わる程の威厳と覇気を備えた君臨者であった。


 瞳の奥には優しさなど欠片も存在しておらず、冷徹な判断を下せる絶対権力者だ。


「――うむ。エルシィ・エル・エーテリアだ。今回は対談と聞いておる。好きに問うが良いぞ。私は寛容であるからな」


 慈愛の女神とも、殺戮の闘神とも違う冷徹な一面を見せたえるしぃ。異世界で為政者としてこのモードをよく利用していた。通称【よきにはからえもーど】である。


 よくわかんない事を頭のいい人に丸投げして『うんうん、いいんじゃないの?』と言って書類にポンポコ認可の印を押していた。エルシィ閣下は部下にとって、良い上司なのであった。


 その威厳に委縮しかけ頭を垂れそうになるも、きららちゃんは歯を食いしばって耐えた。こんなことではえるしぃちゃんお世話係を名乗れないと。


「…………ぐぅッ! え、エルシィ閣下に今回のイベントへの意気込みと、ちょっとだけイベント内容のヒントを欲しいなぁ~なんて? あと、お勧めのポイントがあったら教えて下さぁ~い」


 唇を噛み締め重圧に耐えるきららちゃんの姿にリスナーたちは感動した。口の端から少しだけ血が滲んでおり、想像を絶する状況なのだと感づいたからだ。


 偉大な王の前では万人が平伏する。


 よくぞ耐えた。よく頑張った。きららちゃんの健気な姿に涙が零れて画面が見えない。等、きららちゃんファンが爆増した瞬間である。


:きららちゃん……

:口に端が……

:頑張って!!

:なにこのラスボス感

:きらら神官! 聖結界を張るのです!

:勇者……


「意気込み……か。私の美しくも偉大な姿を刮目せよ。地を見ず天を仰ぐといい。さすれば万人みな私へと平伏する――ヒント、とな? 都内のどこへいようとも私からは逃れられぬ。とだけ言っておこう」


 それから数度ほど質疑応答が繰り返されるのだが、雰囲気が変わることはなかった。そこで、えるしぃちゃん自身が提案していたゲームが開催された。


「――えっと……。エルシィ閣下が提案されたゲームがサプライズで行われます!!(小声 え、まじ? えるしぃちゃん私を殺す気?)で、では、や……殺って行きましょうっ!!」


 ガラガラとキャスター付きテーブルにはぴこぴこハンマーと、頑丈な金属ヘルムが用意されていた。その、用意されたものを見たリスナーは絶句する。


:おい! 死ぬ気か……

:きららちゃんの表情、決死の覚悟やん

:あの、閣下に? マジで?

:死ぬ気か!!

:や、やめるんだ……


「え、えっと。じゃんけんをして攻撃と防御に分かれる簡単なゲームです! このように防御の為のヘルムは金属製でそうそう……そうそう壊れませんっ! ――たぶん」


 カンッカンッとヘルムを叩いて頑丈さをアピールするも、えるしぃちゃんの攻撃の前には紙にも等しい。それをリスナーも理解しているのかきららちゃんを死刑台へ見送る気持ちになってしまう。


:きららちゃん。生きて帰ってきたら結婚しよう

:きららちゃんお線香代【5000円】

:[oh……。神へ挑むのか……]

:きらら、良い奴だったよ……


 まるでお通夜の様なコメントが流れており、きららちゃんは挫けそうです。


「で、ではじめます!! 叩いて被って、じゃんっけんっポォン!!」


 合図とともに両者がじゃんけんのポーズをとった。きららちゃんはチョキでえるしぃちゃんはパーだ。


 ハッ、と勝利したことに気付いたきららちゃんは、ぴこぴこハンマーを掴み瞬時にぶっ叩いた。えるしぃちゃんはヘルムを被ることが間に合わず『ピコッ』と間抜けな音がスタジオに響いた。


 なぜ攻撃が通ったのか? そうリスナーは疑問を抱く。


 通常の思考速度では全く勝負にならないのでえるしぃちゃんは思考をあえて鈍化させている。そのため、防御側のヘルムを被ることが間に合わなかったのだ。


 だが、あの重圧を纏うエルシィ閣下の頭上を、間抜けなぴこぴこハンマーで叩いてしまった。――叩いてしまったのだ。


「あ? あ、あ、あぁ……」


 きららちゃんはそのことに気が付くとちょっとだけお漏らしをしてしまった。履いているおパンツが湿り、ブルブル震えだす。


 中世の世界では偉大な王への攻撃は『即座に切り捨てられる』。


 あまりの重圧と偉大な雰囲気で忘れられているが現在行われているのは『えるしぃちゃんねる』のイベント告知とゲームなのだ。


:あ、ああ……

:に、逃げろおおぉぉ!

:きららちゃんを殺らないでぇ閣下

:どうか! どうかお許しを!

:ああ……終わった……


 そのきららちゃんの凶行にエルシィ閣下は……。


「あ゛ぁ……。やられたよぅ……。――次は負けないからねっ!!」


 笑顔てテヘヘと叩かれた事を恥ずかしがっていた。実はゲームを行う際に玉座を離れており『よきにはからえもーど』は解除されていたのだ。雰囲気が重たいままなのはえるしぃちゃんのうっかりお漏らしだからだ。


:ほっ

:セーフ……なのか?

:玉座が呪いのアイテムなんじゃ?

:きららちゃああああん

:良かったぁ……きららちゃんの首繋がってる?


「…………っ!? ――えるしぃちゃん。もう。手加減なんてしないから……!!」


 普段通りのえるしぃちゃんであることに安心するとともに、お漏らしをしてしまった事に顔を真っ赤にして羞恥心を感じたきららちゃん。そして、その鬱憤はえるしぃちゃんへのお仕置きへと変換されてしまったのだ。


「え、なに? わたしなんで怒られている雰囲気なの? ふぇ? きららちゃんガチじゃんっ!! ――あいたっ! まだ、じゃんけんしてないじゃん!」


 ぴこぴこハンマーを離さないきららちゃんが、ぴっぴこぴっぴこぶっ叩き無自覚迷惑エルフを成敗する。えるしぃちゃんはスタジオの中を逃げ回るも壁際に追い詰められ尻も激しく叩かれる。


「もう! えるしぃちゃん! 許さないんだからねっ!」


 恐怖のあまりお漏らしをさせられた側からすれば順当である。


 むしろ、もっと怒ってもいいとすらリスナーに思われている。


:てぇてぇ

:百合の花が咲く

:これは私もほっこりです

:ええなぁ……

:きららちゃんがお姉さんなんだねぇ


 スタジオ内の雰囲気も戻り社員一同ほっとする。トラブルが起きるのは当たり前だと覚悟を決めていた辺り、えるしぃちゃんの事をよく理解しているとも言える。


 無事、撮影は終了し後日行われるイベントの告知も出来た。


 なお、きららちゃんには高級おパンティーなどのランジェリーセットが経費で送られたそうな。







TIPS


儀式術式補助アイテム・アストラルアンカー

 

・えるしぃちゃんの身体の一部が埋め込められており、大規模な術式を行う際の補助アイテムである。埋め込められる一部とは頭髪や汗でも代用可。


・無骨な杭の様な形状をしており高密度の術式が込められている。分解し解析を行おうともブラックボックス化されており、自壊する。


・霊脈に術式を安定させる為に必須アイテム。コレが無くとも結界を展開し続ける事はできるのだが、えるしぃちゃんがとっても疲れる。


・慈愛の女神がこっそり混入した強奪術式。都内に住む人間や霊脈エネルギーをこっそりネコババするつもりである。なお、普段生活していても影響がないほど極微量。


・大結界を展開すると退魔士協会本部はとってもニッコリ。都内で悪い術式を展開しても即座に破壊され、エネルギーだけが腹グロ女神に強奪される模様。

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