主人公は忌み嫌っていた煙草と賭博に興じる。人生の締めくくりに、敬愛する文筆家の作品の一部となるために。騒がしい場所を舞台としながら、凛とした馬の姿が浮かんで、しっとりと世界観に浸れます。千文字以内の制約がありながら、ここまで一人の人生を書ききれるなんて驚愕です。ぜひラストに思いを馳せてみてください。