第127話 さっそくやまと会議

ちょっと人物紹介っぽい話で始まります。

面倒なかたはスルスルとスクロールしてください。

登場人物多すぎて覚えとらん、カオ以外誰がいたっけ?というかた、ゆっくりお読みいただければと思います。

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新しい家の部屋割りも決まり、最低限の家具や荷物もそれぞれの部屋に収まった。

一緒に住む仲間も集まった。

総勢19人(内ひとりは通いだ)。



俺、カオ:鹿野香(かの かおる)

ステータスに職業あり:WIZ、ELF、DKN、HKN、討伐者

ゲーム経験のおかげ(?)で魔法も使えるしアイテムボックスもある。

元の世界では49歳の老体だったがこの世界に転移してステータスには39歳…の中年に?

異世界転移の際に若返ったようだが、はたして「若返った」と言って良いのか?若くねええええええ。


あっちゃん:中松あつ子(なかまつ あつこ)

元職場の同僚

たぶん、20代後半? 知らん。セクハラになるから年齢は聞いた事がない。

あと現在妊娠中。マタハラになるから何ヶ月かも聞いていない。

元からスリムなせいかお腹はそんなに目立っていない。

頭が良くて性格もよい、はっちゃけた美人さんだ。

あっちゃんもステータスは職業持ちで“騎士”。

アイテムボックスはあるけどゲームはすぐやめたそうで、アイテムはほぼカラだそうだ。

残念。


ユイちゃん:大森ゆい(おおもり ゆい)

元職場の同僚

たぶん20代中頃か?女性に歳は聞けぬ。

この子も細くて折れそうな感じの美人さん。

優しくて大人しい感じだけど気遣いの出来る良い子だ。

ステータスには職業なし。


ヨッシー:石原良伸(いしはら よしのぶ)

元職場の同僚 チームは別だった。

開けっ広げで飾らない面白い男、フットワークが軽く明るい性格。

年齢は確か、40歳手前だったか?

奥さんとふたりのお嬢さんがいる。

娘さんは父親の職場見学に来た時に見たが奥さん似の美少女だ。

あやかちゃん(小4)とひなちゃん(小1)。

今時の子って手足がすげぇ長いのな。

てか、顔も小さくて八頭身。

あ、ヨッシーは最近ステータスに“討伐者”が発生した。


ユースケ:織田祐介(おだ ゆうすけ)

元職場の同僚 チームは別だった。

物腰優雅で優しい男、おっとりしているが頭の回転は速い。

確か30代半ばくらいか?

奥さんがフランス人で子供は男女ひとりずつ、クロエちゃん5歳とシャルルくん2歳。

お人形さんのように可愛い見た目で、職場見学に来た時にモデルかと大騒ぎになっていた。

ハーフってホント、可愛いな。

ユースケもステータスの職業欄は“討伐者”。


山さん:山川次郎(やまかわ じろう)

元職場の部長だった人。

あの、ものすごくクセのある社員達を束ねていた苦労人。

だが、気さくで何でも相談がしやすいデキル男って感じだ。

たしか40代前半、奥さんとひとり息子あり。

息子くんは颯太(そうた)くん12歳。

山さんはステータスは職業持ちで“剣士。

アイテムボックス持ちだが、あっちゃん同様すぐやめたクチ。


ちなみに何でみんなの子供の名前まで知っているかというと、『父親の職場見学』に参加する子供達の名刺やら何やらを準備をしていたからだ。

職場体験で子供達がお互いに名刺交換をするのだ。

本来は総務である3係の仕事だったが、いつものごとく俺に回ってきた。

俺が子供達の名刺注文やお土産の菓子の準備、入館の手続きなどをした。

だから名前や年齢を覚えていたのだ。

決して、ストーカー気質とか子供好きの変質者じゃないからな。



ダン、アリサ、マルク

この街に来て最初に街の案内を頼んだのがアリサ(8歳くらい)。

アリサはダン(10歳)とマルク(2歳)とスラムで暮らしていたそうだ。

本当の兄弟ではない。

借家に住み始めた時に3人にも同居してもらい、この世界の事をいろいろ教えてもらった。

俺たちにとって重要なあの“生活魔法”を教えてくれたのもダンとアリサだ。

今は家族と言っても過言ではない。

ダンは冒険者登録もしていたので俺たちと一緒に仕事に励み、現在はランクDで職業は”討伐者”だ。

あとマルクは可愛い。(誓って言うが変質者ではない)


ロム、シュロ、タビー、ジョン

ロム(10歳)とシュロ(7歳)が兄弟、タビー(10歳)とジョン(8歳)が兄弟。どちらもスラムに住んでいた。本当の兄弟かは知らん。

今回家の購入に伴い、馬車も購入した。

馬車の御者や馬の世話としてロムとタビー、その他の家事手伝いとしてシュロとジョンを住み込みで雇った。


キール、エルダ、ジェシカ

キールとエルダは9歳、ジェシカはそのふたつ下。

3人は教会で幼い子供の世話や家事をしていたが、今回我が家で住み込みで働いてもらう事となった。

主にあっちゃんの手伝いだ。

ちなみにキールは右足が悪い。ヒールでは治らんかった。


あと冒険者ギルドでうちの警備員として雇ったバズッド、トリュー、ガイという3人の男性がいる。


バズッドはこの街に妻子と住んでいるそうで、うちには通いだ。

昼間の警備をしてもらう。

トリュー、ガイは住み込みで夜間の警備だが、次の大きな依頼が見つかるまでの短期雇いだ。

夜間警備員は今後も短期でギルド依頼で雇っていく予定である。と言うかゴルダに丸投げとも言う。



と、新しい家に新しいメンバーで総勢19人になった。

引越し1日目は部屋割りと引越し作業、2日目は警備の雇い入れと買い物などで終わってしまった。

寝る前にやまと会議で皆んなを招集した。



「全員! リビングに集合してくれぇ。第70回やまと会議を開催するぞぉ」


「え、昨日68回だったでしょ」

「リビングってどこ?」


まだ新しい家に慣れていないヨッシーらはリビングにいたにもかかわらず、出て行こうとしたので慌てて引き止めた。

一階にあるこの食堂はかなり広く暖炉もあったりして、俺的にはリビングなイメージだ。



「食堂ですか?」

「全員?元やまとだけ?」

「全員?子供達も?」

「警備の人も?」


「うん 全員な。メンバー増えたし、新家屋になったからな。一回目は全員でやろう。“第一回新やまと会議” にすっか」


という訳で全員食堂に集まってもらった。

もちろん警備の3人もだ。

バズッドさんらはさっきギルドのゴルダに連れられてやってきた。

通いのバズッドさんは明日から“朝8時から夕方6時まで”うちの警備をしてくれる。

なのでバズッドさんが帰る前に全体会議をしてしまおう。


リビングの椅子に全員が適当に座った。

ロムやキール達“初めて組”は何が起こるのかと神妙な顔になっていた。



「第一回 “やまと屋”全体会議を始めます」


ヨッシーやあっちゃんがパチパチとてを叩く。

誰かが小声で「あれ?やまと屋?」と呟いたのが聞こえたがスルーして、ひとりひとりを紹介していった。


…………


「えぇと次は、警備班 バズッドさん」


「おう どうも。バズッドだ。怪我で半分引退状態だが冒険者ランクはBだ」


「バズッドさんはご家族とこの街に住んでいるから通いになる。朝八の刻から夕方六の刻まで」


八の刻は8時、六の刻は6時だ。


「昼間の警備をお願いするが、バズッドさんの昼休憩の間、二刻だけ、トリューかガイに警備を代わってもらう。交代をどうするかはトリューとガイで決めてくれ」


トリューとガイが「おう」という感じでお互いうなづき合っていた。

俺は紹介続ける。


「で、夜間警備のトリューさん」


「トリューだ。よろしくたのむ」


「最後が同じく夜間警備のガイさん」


「ガイだ、さんはいらねぇ」


ふたりは座ったまま軽く手を上げて挨拶をした。



「トリューとガイは夜間警備で住み込みだ」


「昼の交代以外は寝ているが何かあったら起こしてくれ」



ガイは顔は怖そうだが意外と気さくな性格のようだ。

さて、ここからの話が本番だ。


「店はまだこれからだが警備を雇ったのには理由がある。空き巣や泥棒対策でもあるが、それ以外でこの家に侵入するやつらがいるかもしれないからだ」


「ツッチーたち」


警備の3人は遠からず土屋達の侵入に振り回される事になるだろう。

たぶん、というか必ず来るからしっかりお願いしておく。



「見た目は俺らと似た黒髪黒目だが、俺たちの仲間じゃない」


「うちらがここの前に住んでた借家も乗っ取られたし、絶対来るよ。あいつら」


「開拓村にも俺たちと似た見た目の者達はいる。彼ら彼女らとは仲違いはしていない。だから開拓村からここを訪ねる時は俺らに一報を入れてもらうつもりだ。だが、問題は、現在この街にいる俺らに似た奴ら、まぁ主に女性だが」


「女性とか丁寧な言い方しなくていいよ、婆あだから」


「うん、まぁ、黒髪黒目の…おばさん。で、彼女らはとにかく図々しく話が通じない。この家に入り込もうとしてくる、 確実に!」


「絶対」

「間違いなく」


「警備を昼、夜、雇ったのはそいつらをこの家に入れないでほしいからだ」


「ってぇと、見つけたらつまみ出していいんだな?」


「つまんで!」

「つまみだして!」

「追い出せ」



今度は新しく来た子供らに向かって言った。


「シュロやジェシカら子供達に近づいて入り込もうとするかもしれない」


子供達は顔を青くした。


「もし変なおばさん、お婆さんが近づいたらすぐにバズッドさん達に言うこと いいな?」


子供達がブンブンと頭を縦に振った。


「あと裏庭には昼間は番犬を3匹出しておく。裏門もしくは裏側の塀からの侵入はないと思うが…。夜は2匹は家の中って思ってるんだがどうするかな」


「しばらくの間だけでも昼夜裏庭に3匹の方が安心じゃない?警備は表側を優先で警戒してもらって」


「そうだな」


「店はまだ開店しないが、開店したら店側から入りこまれるかもな」


「でも入り込んでも、今度はバズッドさんやトリューさんらがいるからすぐに叩き出してもらえばいいし」

「僕も頑張るよ、もう部長じゃないからね」

「僕だってハッキリ追い出します」

「みんなで力を合わせて臨機応変に戦いましょう」

「ギャフンと言わせようぜ!」

「「「おおー!」」」


俺も頑張らねば。


とは言え生易しい日本で生きてきた俺達に、その時に本当に力づくで出来るのか。

やろうと思うのと実際出来るのとは別だ。

「人に暴力を振るうな」と小さい頃から教え込まれてきて、いざ、目に前の土屋を突き飛ばせるのか。

この世界で生きていくのに、そんな甘い事を言っていてはいけないとわかってる。

わかっているけどすぐに出来るかそれが不安で、実はゴルダに以前から相談していた。

警備として冒険者を雇うのはゴルダの案だ。

俺らが本当にこの世界に馴染むまで、この世界の色んな人達にお世話になろうと思う。



「じゃあ、次の議題、この、リビングについてだ。この国じゃ家の中でも靴を履いたままだけど、俺たちがいた国では家の中では靴を脱いでいた」


「ああ、それ、わかるぅ、靴脱いでくつろぎたい!」

「脱ぎたい脱ぎたい」


「靴を脱ぐ?裸足か?」

「変わってるな」


「靴脱ぐのって寝る時、ベッドに入る時だけだもん」


「で、このリビングっつうか食堂?結構な広さがあるだろ?テーブルをあっちの壁近くに持っていって、テーブルのある方、部屋の半分をダイニングキッチン、つまり飯を食うとこ。で、こっちの半分、暖炉側にジュータンとかを敷いてそこは土禁にする。クッションや座布団を置いて寝転んだりくつろげるスペースにする。ジュータンの上は土禁な」


「どきん?」


この国に“土禁”はないようでダン達こっちの世界の人は不思議な顔をしていた。

比べて日本からきたあっちゃん達は嬉しそうな顔だ。

日本でも最近は畳の部屋(和室)は少ないが、それでも玄関で靴を脱ぐ民族だからな。



「土足厳禁、靴を脱いでって事」


「なるほど」


「賛成ぇ」

「いいですね」



「一階はこのリビングスペース以外は靴を履いているが、二階は階段を上がりきったところにシューズボックスを置く。そこにも足マットを敷くので、二階はそこから上が全部土禁だ。ただし、裸足というわけではなく、室内用のサンダルに履き替える」


「それいいね」

「うん。そしたら自分の部屋も室内サンダルがすぐ脱げる」

「自分の部屋にラグとかマット敷いたら裸足でくつろげますね」


「三階は用途を全く決めてないがとりあえず二階と同じく土禁で」



「で、次の議題はこの家のルールだが、警備の皆さんはここまでで、

バズッドさん、明日からよろしくお願いします」


そう、バズッドさんの帰宅時間をちょっと過ぎてしまった。

奥さんが飯作って待ってるだろうに、申し訳ない。

バズッドさんは部屋を出て行き、トリューとガイは見回りルートなどの確認へと向かった。


警備の3人を見送った後、俺はまたリビングのテーブルに戻った。


「警備を除くと16人がこれから一緒に暮らす事になる。何かあったらその都度話し合おう。我慢せずに何でも相談しあう事、それからまずいくつかルールを決めておきたい」


新人組が相変わらず固い表情をしていた。

この世界って子供にも厳しい世界なんだろうなと思わざるを得ない。

もっと笑って生きてほしい。

子供も大人も、俺も、楽しく生きたいよ。



「えぇと、まず朝、顔を洗ったら、全員でラジオ体操をしよう」


「らじおた いそ?」

「何?」

「わかんない、何それ」


「いいですね、ラジオ体操」

「開拓村でもやってましたね。」

「子供の頃はあれ、馬鹿にしてたけど、30越えてからわかる。ラジオ体操の真の良さ」

「あ!わかるうう。普段使ってない筋肉や筋が伸びる気持ちよさ」


子供と若者には理解まだ難しいようだな。ふっ。


「明日の朝から実際にやってみよう」


ラジオ体操の前後にストレッチもしよう。

オジサン、カラダ カタイカラ…。



「で次、朝食は全員一緒にとる。仕事の関係で昼と夜はバラバラになるだろうから、朝飯は全員で食べよう」



「次は、風呂。風呂は男女で1日交代。何か理由がある時は特別に沸かすが、お風呂を沸かすのも大変そうなんだよ。薪だよな?こっちの風呂は。温度調整が慣れるまで大変だな」


と、ここで気になって聞いてみる。


「薪で沸かした事ある人」


……誰も手を上げない。

ほんの少しの沈黙が訪れた。

ユースケが小さく手を挙げた。



「キャンプで…一度だけ。ロッジが薪風呂だったんですけど、で熱々になってしまって大変でした」


他は誰も何も言わない。

経験者はユースケだけか。

あと、俺。


「うちの田舎が昔、薪風呂だった。俺が子供の頃だけどな、中学に上がった頃にはガス風呂になった。小学生の頃やらされてたので…たぶん、出来ると思うが」


すると教会組のジェシカ達がおずおずと口を開いた。


「すみません、お風呂って見た事なくて。水で身体ふくだけだったし」

「うん。お風呂って貴族しか入らないのかと」


うおおお、ごめんよ おじさんが悪かった。


「一緒に覚えてな」


「「「「「「「は、はい」」」」」」」


あ、よかった。元気に返事をもらえた。

逆にあっちゃんとユイちゃんの元気がない。

何故だ?



「お風呂自動ボタン………」


「ないぞ」

「ないから」

「ないですね」


男性陣からのツッコミありがとう。

俺もほしいけどな、お風呂自動ボタン。

気を取り直して次の議題に入る。



「で、次はトイレの紙問題」


「ええええ!」

「まさか!まさか、もう無いの?」

「ええ!マジ?紙さま!」


大人組が半狂乱になった。

気持ちはわかるけどさ、そこまで顔を青くする事ある?

余命宣告されたみたいだよ?君ら。



「……いや、あるけどさ、いずれ無くなるよな。開拓村にも半分置いてきたし」


「困る困る困る困る」

「どうしよぉぉぉ」


「うん で、困る前に慣れましょう、葉っぱに」


「「「!」」」


「トイレ用葉っぱは雑貨屋さんに売ってた。あまり大量に買い置きしても枯れてカサカサになるので定期的に購入しよう。それとあっちゃんと山さんはアイテムボックスがあるから買い置き葉っぱを入れて置くといいぞ。

ボックスの中は枯れないから」


「なるほど」

「……はぁい」


何かめちゃくちゃ意気消沈してるな。



「まぁ、今あるペーパーはなるべく女性優先にはするけどな」


「カオさぁあん」

「さすがカオッチ」


あっちゃんとユイちゃんは大喜び、ヨッシー撃沈。



「次の議題いきます。夕飯後に毎日10分くらい、子供達の勉強会をしよう。会議室からパクってきたホワイトボードがあるからそれを使ってもいいし、その時手が空いてる者が先生になって」


「何の勉強?」


「文字とか足し算、引き算、九九、あと歌とか。あ、文字はこの国の文字を俺たちも覚えないとな。山さん、ユースケ、ヨッシー、自分の子供と遊んだの思い出してよ、俺やユイちゃんらは経験ないから」


「おもちゃやタブレットとかあればよかったんだけど無いからな。そこは工夫をして、毎日誰かが子供らと時間を取ろう。物語とか聞かせてもいいし」


「なるほど」

「いいですね!」

「うん」



そろそろマルクがおねむになってきている。

目がとろんとしてゆらゆらしだした。


「そして、最後の議題、本日のメインイベント」


みんながゴクリと唾を飲む


「明日の馬車試乗会の順番を決めるぞ」


「「「「「おおおおお」」」」」


大人組が大絶叫して、俺の膝でゆらゆらしてたマルクがビクっと飛び起きた。


「ええと、馬車の御者を出来るのはロムとタビーのふたり?」


一応首を縦に振ったロムだったが自信なさげな顔をした。


「おれ、2回しか走らせた事ない」


それに続いてタビーも小さい声で呟く。


「俺はゆっくり歩かせただけ。街の中、荷物のせたやつ」


「ふうむ じゃあまず、後ろには誰も乗せないでロムとタビーで練習してもらうか」


「何人乗りですか?」


「御者席ふたり、後ろふたりの四人乗りだよ」


ロムがほっとした顔をした。


「あ、じゃあ俺も覚えたいから後ろ乗せて」


ダンが言った。


「私も覚えたい!」


アリサも飛びついた。

ダンもアリサも積極的で借家ではいつも助けられていたっけ。


「だってあっちゃんと買い物行くの私だもん。私が出来た方が」

「困る!そしたら俺仕事なくなるじゃん。それ困る!」

「子供らが覚えるなら僕だって覚えようかな」

「自分も覚えたいですね」


ダンとアリサにつられて皆んなが前向きになった。

うんうん、良い事だな。


結局、明日は全員で馬車の試乗会をする事になった。

お弁当を持って行って、街のすぐ外で馬車の練習をする。

ついでに馬屋場によって御者をひとり借りてこよう。



馬車の操作を出来る者は多ければ多いほど有事の際にも良いからな。




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※お詫び※

この世界での時間の数え方ですが、24時間=24刻 とさせていただきます。

昔の日本の『刻』を使用したのですが、1刻は1時間と勘違いしていました。正しくは1刻=2時間だそうです。

修正しようか悩みましたが、この国では24時間を24刻とさせていただこうと思います。

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