第21話
メモ アレティア・フォン・ドレシア。
ゲームの中で唯一魔王の誕生に気づき、魔王侵攻に対する対策を立てていた少女。
現在の不穏な状況下ではたとえ魔王が攻めてきたとしても人類社会が一致団結することは不可能。
足並みが揃わず、有効な反撃をすることが出来ずに国を一つ一つ潰されていくだけだと判断したアレティアはあえて世界中の火種へと着火。
人類社会が荒れに荒れ、自分たちが簡単に人類社会への侵攻を達成しようと目論んでいる魔王の考えを読み、人類社会の火種を操ることで魔王の侵攻時期をコントロール。
魔族と人類を己の手の平でころころと転がし、すべてを操るというとんでもない少女。
アレティアの魔王討伐計画。
人類百万人の命を犠牲にして圧倒的な威力を誇る禁呪を発動。
アレティアが誘導した魔王軍に禁呪をぶつけて勝利!
圧倒的な力で、面白みもなにもなくただただ高威力の魔法ですべてを終わらせる。
魔王を倒した後はボロボロになったすべての国々に帝国が侵攻。人類を統一するまでが計画。
ゲームではたった一人で魔王軍を討伐出来そうな主人公に出会ったことで計画を凍結。
人類を大量の殺すのではなく主人公に協力して魔王を倒すことに計画をシフト。
無事に主人公が魔王を討伐出来た!というところでゲームは終わるが、アレティアは帝国による世界統一の準備をしっかりと行っていることでゲームで示唆されており、魔王討伐後にどうなったのかは火を見るより明らか。
アレティアの目的は?
魔王討伐?帝国による世界統一?
魔王討伐だけであれば問題なく協力できるが、世界統一まで入ってくると全面協力は不可能。
徹底して抵抗しなければならない。
ゲームではなくこの世界における現状。
僕はララティーナ王女誘拐事件を利用して、リーミャ王国とルクス連合国に火種をプレゼント。
ちょっとしたボヤを起こさせ、戦乱の時代を作り、それを帝国とフェルジャンヌ王国が戦乱の世の勝者となり、二国だけの覇権を確立。
この二か国間で睨み合いを続けることで人類社会のバランスを保ち、魔王が攻めてきたら二国が共同して抵抗することで魔王軍にも問題なく勝利!
というのが僕の計画だったのだが……すべての始まりと言えるララティーナ王女誘拐事件がアレティアの思惑である可能性が高く、僕の計画はすべてアリティアの手の平の上の可能性がある。
現状において僕はアレティアの思惑を理解出来ない。
早急な対策と、アレティアに追いつくことが急務!
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