サイドストーリー集

冷え性、温かいものが好き


ノエ「わぁー今日はポトフなんだね〜。」

カイ「ノエは小さい頃からずっと温かいものが」

  「好きだよな」

ノエ「モコモコの毛布とか温かいスープとか」

  「お風呂とか大好きだよ。」

 「俺が冷え性っていうのもあるけど。(笑)」

カイ「小さい頃はいつも寒かったから」

  「良く、くっついてたもんな。」

  「…ところでノエ」

ノエ「?どうしたのカイ?」

カイ「その…近いなーと…。」

ノエはカイの隣にピッタリと

くっついて座っている

ノエ「だってカイ温かいんだもん。」

カイ(だもんって。)

  (…カワイイと思ってしまった。)

カイはノエから視線を逸らす。

ノエ「ふふ。」

 カイは顔が真っ赤になっていた。

カイ「変なのに襲われても知らないぞ?」

ノエ「例えば?」

カイ「……腹を空かせた龍…とか。」

ノエ「わーそれは大変だね。」

  「その時はカイが助けに来てね。」

 カイの背中に体を横に傾けながら

ノエはカイに微笑む

カイ「俺の少し分けてやるよ。」

ノエ「いいの?ありがとうカイ〜。」

ロゼ(あれ?朝から何を見せられてるんだろ?)

テラ(ロゼさん外行きましょうか。)

ロゼ(SO・RE・NA)


 辛いの好きノエ君


 アオイ「ん?おーい誰か香辛料の在庫」

    「知らないか?」

ロゼ「んえ?こないだ行商から」

  「仕入れてなかった?」

アオイ「ああ、そうなんだがな…」

   「もう無いんだよ。」

ノエ「え?!あぁ〜の〜。」

 ノエがおずおずと扉から顔を出している。

ノエ「辛い実が無いの俺のせいですっ。(泣)」

アオイ「え?ノエが?またなんで。」

ノエ「えっとその…実は…俺」

  「辛い物が好きなんです。」

  「だからそのコショウとかとうがらし」

  「使いすぎてしまって。(汗)」

アオイ「あ~そうか…どうするかな。」

カイ「ノエお前香辛料分けておいてやったろ?」

ノエ「それもう使い切っちゃった。」

カイ「にしたって。お前なぁ〜そりゃ」

  「オカズが見えなくなるくらい真っ赤に」

  「唐辛子振りかけまくるからだぞ。」

「だいたい、ついうっかりとか」

「忘れたものとかお前はいつも…。」

  (くどくどとお説教が、続く。)

ノエ「うぅ…。ごめんなさい。」

ノエは正座をさせられ長時間話を聞かされ続け

 終わる頃には爆睡していた。

カイ「ノ〜エ〜??」

ノエ「うぇ?あ~おはよ〜。」


ロゼさん道場門下生


ロゼ「さぁーて!今日も喧嘩するぞー!」

テラ(ついに稽古を喧嘩と言ってしまった。)

カイ「あの…俺達が居る意味は?」

ノエ「なんで俺まで〜。」

ロゼ「え?だぁって…俺が!遊びたいから!」

  「そんじゃ…全員構えろ〜。」

ロゼさん道場とは稽古と言うなのロゼさんの

 攻撃をひたすら受け流し隙をついて攻撃する。

 要は武器なしの殴り合い喧嘩だ。

ノエだけは模擬剣あり。(木の棒みたいなもの)

 だが、レベルも高く早いロゼさんに

成すすべもなく…全・滅

ロゼ「おっし!こんなもんかな〜。」

ノエ「ぜぇ…ぜぇ…。」

カイ「はぁ…はぁっ、つ、強いな」

  「ロゼさんは…。」

ノエ「3回…こう、げき…と、か」

  「ズルイってぇ。」

アオイ「皆お疲れ様だ。」

   「ほら、差し入れ持ってきたぞ。」

ノエ「わぁ〜お弁当だ〜。」

  「正直俺は、アオイさんに稽古つけて」

  「貰いたいな〜。」

テラ、ロゼ「それはやめとけ。」

ノエ「え、えぇ?」

テラ「いいか、これだけは言っておく…」

  「アオイさんは絶対にダメだ。」

ロゼ「うん、なんならノエとカイ」

  「なんてやばいよ〜?」

 「ワンチャンもう今日明日使い物にならない」  

  「体になるよ。」

アオイ「そ、そこまで言うか?」

ロゼ「俺とテラの稽古に混ざった時」

 「俺達を半死にさせてよく言うよ〜ホンット」

テラ「…同意です。」

カイ「い、いったい何をされたんですか。」

ノエもカイも唾を飲み込み聞く。

ロゼ「ニッコリした顔で褒めながら」

  「目眩ましからのゴーレムとメイで俺を」

  「取り押さえてからの杖でタコ殴り…。」

「流石のロゼさんもあれは引いちゃうわぁ〜。」

 語ったロゼは遠い目をしていた…。

  「すごいよ〜にこやかにゆっくりと」

「歩いてくるんだからあのラスボス感いやぁ~」

  「怖いわ〜。」

テラ「そういうわけで死人は出ないにしても」

  「トラウマを主に俺達が出来たから」

  「アオイさんはなるべく昼食係なんだ。」

アオイ「あ、もちろんノエとカイが良ければ」

   「俺が魔法を教えるぞ。」

   「実戦形式で。」

カイ、ノエ「やめときます!」

 アオイ(即答…。)「あっ、あぁそうか。」

 

  背中の入れ墨について


 全員では狭くて風呂に入れないので

 入る場合は、最大三人まで。

今回はロゼ、カイ、ノエが入っている。

 ロゼ「ふぃ〜稽古終わりの風呂良いね〜。」

 カイ「………。」

 ノエ「………。」

 ロゼ「…あの〜お二人さん?」

 カイ「は、はい!」

 ノエ「え!なにロゼさん!」

 ロゼ「んな身構えんでも(汗)」

   「そんなにジロジロ見てどしたの?」

  「…あっ!やっぱ背中のコレ気になる?」

ロゼは背中を向ける

 背中には大きく燃え盛る太陽と

 勇ましい武人や椿が描かれていた。

カイ「あの〜それがソレイユの入れ墨ですか?」

ロゼ「あ~俺のはちょっと特殊入れ墨とさらに」

  「色々書き加えられてるの。」

ノエ「へぇ~けど書き加えるのってなんか」

  「痛そうですね。」

ロゼ「そーそー痛いよ〜。」

カイ「書いてあるこの人は?」

ロゼ「あ~俺も知らないんだけどさ」

  「えぇ~っと?確か〜毘沙門天だっかな。」

ノエ「ビ、ビシャモンテン?」

カイ「聞いたことないですね。」

ロゼ「そうね〜これは戦の神様でさ」

  「おんなじ仲間の四人の神様の中でも」

  「一番つよーい神様なんだってさ。」

  「まっ…俺は好きじゃないけど。」

カイ「ん?何か言いました?」

ロゼ「いやぁ~なんも〜?んなことよりもさ」

  「お湯鉄砲で遊ぼーぜ!」

ロゼは手を鉄砲の様な形にしてお湯を飛ばす。

ノエ「あ!それなら俺負けないよ〜?」

ノエもお湯を飛ばす。

カイ「おいノエまで!こんな狭いとこで」

  「はしゃがないでくださいよ。」

  「ガハッ!」

カイの顔にお湯がクリーンヒット

ロゼ「ナッハッハッ!あったり〜。」

カイ「…〜!やられたらやり返すこれが」

  「礼儀ですよね!」

 カイもお湯鉄砲に混ざった。

 〜数十分後〜

テラ「…、いつまで経っても戻ってこないと」

  「思ったが…。」

カイ、ノエ、ロゼは見事にのぼせていた。

テラ(とりあえず全員風呂からあげるか…。)

その後テラはアオイに報告し

 三人は説教を聞く羽目になった。

  

  煙草と酒について


テラは外で一服していた。

嗜好品、煙草に関しては吸っても良いが全て自腹

 というのがシーファミリアのルールだ。

テラ「…誰だ。」

 テラは気配に気づき銃を構える。

ロゼ「おぉ~怖い怖いけど残念」

  「ロゼさんでした〜。」

  「一服付き合ってよテラっち。」

テラ「…そういうことでしたら。」

テラはオイルライターをロゼの煙草につける。

ロゼ「おっ、悪いね。」

  「ふ〜やっぱ美味いね~。」

  「至福のときってやつ。」

テラ「…最初の頃はキセルで吸ってましたね。」

  「ロゼさん」

ロゼ「ん〜あん時はね、キセルの吸い方しか」

  「してこなかったし。」

  「けど、テラが美味そう〜に」

 「煙草吸うからさ〜俺も試してみたくなって」

  「試したらもう〜ドハマリよ。(笑)」

テラ「全員違いますよね好み。」

ロゼ「俺が、吸えれば何でも派で」

  「テラがタール濃いめ、アオちゃんが」

  「タール軽めの口当たりサッパリ。」

  「こんな感じ。」

テラ「カイやノエは吸わないみたいですしね。」

ロゼ「んまぁ〜人それぞれだからね。」

  「お酒は飲むっぽいけどね。」

テラ「酒はロゼさんがもちろん一番飲んで」

  「その次が俺その次は」

  「カイ、ノエ、アオイさんですね。」

ロゼ「まぁ、カイとノエの間には」

  「超えられない壁」

  「があると思うけど。」

テラ「カイはいける口なんでいつか飲みに」

  「連れていきましょう。」

ロゼ「おっ!良いねぇ〜行っちゃう?」

テラ「…問題はアオイさんやノエにバレずに」

  「行って帰る事ですが。」

ロゼ「だってあの二人歓迎会の時」

  「ノエは全員に引っ付いた後速攻で寝るし」

  「アオは抱きつき魔になるし。」

  「正直後始末が大変。」

テラ「…ですね。」


暖かな陽だまり


とある昼下りロゼはアオイに張り付いている。

ロゼ「…なぁ〜アーオー。」

アオイ「……。」洗濯物を畳んでいる。

ロゼ「アオさーん。」

アオイ「……。」集中して洗濯物を!畳んでいる

ロゼ「…構って〜!」

アオイ「はぁ~ロゼいい加減にし…」

 作業を中断し苦言を

 言おうとしたが…キスで止められた。

ロゼ「はい取った〜♪」

アオイ「…………バカ。」

そっぽを向いてぼそっと吐き捨てて言う。

ロゼ「で?構ってくれんの?」

アオイ「…はぁ…一旦中断。」

ロゼ「やった~ならさ、ほら。」

  「おいで?」

ロゼは手のひらを大きく広げ手招きする。

アオイ「……ん。」

抱きついてロゼごと倒れ込む。

ロゼ「お前、溜め込みすぎ〜。」

  「やる事とか新入り増えたりとか忙しい」

  「のもわかるけどさ」

  「なんでもかんでも抱え過ぎなんだよ。」

アオイ「一番俺が年上だし…しっかりするのは」

   「当然だ。」

ロゼ「あ~うん、そうじゃなくてさ」

  「たまにはさ、俺の事頼ってくれて」

  「いいんだよ?」

ロゼはアオイの顔を上げる。

アオイ「…っ。」

恥ずかしくなって目線を逸らす。

ロゼ「…好きだからさ助けになりたいって」

  「思ってるだから呼んで欲しいの俺の事。」

アオイ「……なら。」

ロゼ「ん?」

アオイ「…もう少しだけ…」

   「このままでいてほしい。」

ロゼの着物の裾を小さく掴む。

ロゼ「…………!」

  「あ~もぅ〜っ!不意打ちやめて〜。」

  「心臓にめっちゃ悪い〜!」

アオイ「さっきのお返しだ。」

   「…ありがとう。」

 

ノエ「ただいま〜頼まれた物買ってきたよ〜。」

カイ「ただいま帰りましたー。」

  「ん?あれは…。」

ノエ「荷物置き終わった〜って」

  「カイなにしてんの…」

カイ「…そっとしておこうか。」

ノエ「だね、俺、毛布だけ持ってくるね。」

カイ「ああ、そうしよう。」

そこには、仲良く眠るロゼとアオイの姿が

あった。

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