したがって従って

”タブーを怖れない“だなんて笑わせる

そんなタブーは結局触れられるタブーに過ぎなくて、

〇〇や××なんかには言及できない

つまりしょせんは権力の犬なのね


右を向いても左を向いても偏った意見ばかり

制限だらけの番組って一体誰が観てるのかしら

ま、報道しない自由ももちろんあるけどね

なんてったって世界は有限なんだから


でもそれを選んでいるのは誰なのだろう

何のためにそれが選ばれたのだろう


見て聞いて取ってきて切って貼り付けて、

そうして選ばれたものはわかりやすいものだけで、

零れ落ちた声や世界は誰のもとにも届かない

本当の事実も真実もそこにこそあるっていうのに


ある程度年を重ねていけば

客観的事実をありのままに伝えることの難しさぐらいわかる

でもだからって情報操作はいらないよ

俺はバラエティを観てるわけじゃないんだ


でも諦めた方がいいのかな

全てはエンターテインメントなんだって


この国に報道の自由はない

嘘だと思える方が幸せかもね

それはそれで平和だってことよ

見ないままでいられるんだもの


望まれているのは視聴者じゃなく視聴率

つまり制作者たちのお給料

だからこそいくら数字が取れるニュースだとしても

代償に番組が消されては本末転倒


そりゃあ大人なんだし仕方ないってわかってるよ

俺だって世界の未来より自分の生活が大事だもの

だから日々の糧のために”上“に支配されるのも悪くない


だから仕様がないのさ、

だって仕様がないのさ、

そりゃもう仕様がないのさ


抗議が来るからね


これには突っ込めるけどあれには突っ込めない

クビにはなりたくないし抹殺なんてもっての外だもん

そうだから〇〇や××なんかには言及できない

つまり俺も同じ穴の狢なのさ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る