閑話 お嬢様のさいみんじゅつ


「ほぅら♪麗奈はだーんだん眠くなーる…」


 まるで、いざなうような声で囁かれながら、私の目の前で糸をくくりつけた五円玉がゆらゆらと怪しく揺れています。

 結稀さんはニマニマとたのしそうに笑っていますが、特に何かが起こるわけもなく…ゆらゆら揺れる五円玉に飽きた私はじとーっと結稀さんを睨みます。


「これ…一体どういう事なのでしょうか?」

「へ?なにって…催眠術だよ!催眠術〜!」

「さ、催眠術…ですか?」


 自信満々に結稀さんが五円玉を振り回して答えて、私は首を大きくかたむけます。

 催眠術と言いますと、非科学的かつオカルトに近いものですよね?とはいえ心理学などでよく見ますけど。

 しかし、私はその類の物に詳しくないのでよく分からないんですよね…。

 それで…えっと、どうしてその催眠術を私に掛けるのでしょう?


「どうして私に催眠術を掛けたがるんですか?」

「へ?どうしてって…思いつきかなぁ、昨日見た動画で私もやってみたーいって思ったんだよ!」

「お、思いつき…ですか」


 ただ単に、遊び感覚で私に催眠術掛けようとしてたんですね…。

 これで本当に催眠術に掛かったらどうするんですか…と半ば呆れ気味に肩をがくりと落とします。

 しかし、そんな私を見て結稀さんはぷくりと頬を膨らませて、文句を言い始めます。


「そんな、あからさま呆れなくてもいいじゃんかー!麗奈はロマンがないんだよロマンが!」

「催眠術にどのようなロマンがあるんですか…」

「それはね………うん、まあ…相手を意のままに操れたら楽しい!!」

「つまるところそれは犯罪なのでは?」


 あまり思いつかなかったのか、結稀さんは声を高らかに言います。

 が、あまりよくないロマンだったので私の口から正論が飛び出すと、結稀さん自身分かっていたのか「うぐっ…」と苦しそうな声を上げてダメージを負います。


「うん…そうだね、犯罪だよね」

「実際に催眠術があったとしても、あまり良いようには扱われないでしょうから気付いて正解ですね結稀さん」


 肩を落とす結稀さんに、私は小さく溜息をこぼしながら、手に握られているスマホをひょいっと取り上げます。

 一体どんなものを見て感化されたんですか…私の許嫁はもっと清く、私にだけ夢中であればいいんですから…!


 むすっと結稀さんを催眠術の道に引き摺り込もうとした不届者に怒りを覚えて、私は結稀さんのスマホをすらすらとスワイプします。

 そういえば、高熱を出した時に結稀さんのスマホに触れたことがありましたね…あの時は瀧川さんからの電話は流石に焦りましたね…。


 というより、あの時に消したゲームアプリは結局なんだったんでしょう?勢いに任せて消したので問い詰められると覚悟したんですが…。


 実は…そこまでやりこんでなかったとか、入れたのはいいもののやる気が無くて放置してただけでした…とかでしょうか?

 まあ、真実は結稀さんしか知らないのですが…。


「…これですか」


 過去を思い返している内に、結稀さんの検索履歴から催眠術をしようと思ったキッカケである動画を見つけます。

 睨みつけるように動画を見ると、サムネイルにはマジシャンのような衣装を着た派手な女性と、バニーガールが二人。


 タイトルは『催眠術でイタズラしてみた』というもので、私は動画の再生ボタンをタップしました。


『さぁさぁバニーちゃん…今からリラックスをしてね…ほら、目を瞑って…私の声だけ耳を傾けて…』

『はい…』


 画面に映るのはマジシャンの膝の上に座って、うつらうつらと眠たそうにしているバニーガールの姿でした。

 優しい声で耳元で囁くと、バニーガールはだんだんと脱力していきます…。


『ほぅら…私の声だけを聴いて、ふかいふかぁい闇に落ちていこうね…』

『…はい』

『でも、私の手は握っていてね?じゃないとバニーちゃんはそのまま闇の奥へと落ちちゃうから、だからね?私の声だけを聴いて…私の手を握ってね?』

『うん……』


 すうすうと、小さな寝息が聞こえてきます。

 寝言のように首を小さく振るバニーガールは、そのままマジシャンの言葉を受け入れて手をぎゅっと握りました。

 まるで母親に付いていくような、そんな子供っぽい握り方でいると、マジシャンはくすくすと笑いながら言いました。


『えらいねぇ…じゃあ、私が手を引くから…バニーちゃんは離れずに付いてきて…これからは私がバニーちゃんの手を引くから…』


 それから、動画はマジシャンの囁き声がずっと続くとバニーガールはふとした表紙に目を覚ましました。

 まるで何事もなかったかのように背伸びをする彼女ですが…なにやら違和感がありました。


 なんでしょう、バニーガールの人がマジシャンの人から離れようとしません。

 ぎゅっと手を握って、肩を押し付けるようにくっ付けて離れようともしませんでした。


『あ、あれ?離れられない…』


 バニーガールも違和感に気が付いたのか、声を上げて驚きます。

 しかし、驚いてはいるものの離れようとはしませんでした。

 それから、狼狽えるバニーガールを見てマジシャンはニヤリと笑みを浮かべます。


『ふふっ催眠成功〜!とまあ、深層意識に囁いていれば誰でも催眠術が出来ちゃいます!バニーちゃんもこの通りですね!』

『あ、あれ?ほんとに離れられないよ…!』

『ほら、バニーちゃん慌てないでリスナーさん達に笑顔を見せなきゃ!』

『へっ?あ、えと…にこ!』


 二人は抱き寄せあったまま笑顔を浮かべると、そのままマジシャンがバニーガールの肩に手を回して姿を消します。

 それで、動画は終わりなんですが…。


「えっと、これ…催眠術というより、カップルのイチャイチャ動画では?」

「え?この動画の二人って付き合ってるの?」

「気付いてなかったんですか!?」


 あからさまにカップル同士のイチャイチャにしか見えない動画に私が指摘すると、結稀さんは気付いてなかったようで驚きます。

 

「でもさ、動画の催眠術すごくない?」

「正直、ヤラセのようにしか見えないんですが……」

「も〜!麗奈ってば、ほんっとにロマンがないなぁー!」


 私が肯定する事を渋ると、結稀さんは何も分かってない!とでも言いたげに大袈裟なリアクションをします。

 私…催眠術やオカルトは一切信じていませんので、結稀さんの言うロマンは分かりません。


 ですが…結稀さんの言うロマンとは違うのですが、私は少しだけ催眠術に興味を持ち始めていました…。

 あのマジシャンがしていた催眠術…深層意識に語りかけて、その人に命令を刷り込ませるというのは…私自身興味がありました。


 …あれなら、私でも出来そうですね。


 と…顎に手を添えて、私は考え込みます。

 あのカップルがしていたように、私も結稀さんに催眠術を掛けて…掛けて。


「……………」

「麗奈?」


 結稀さんが私を呼びますが、その声は耳に届きませんでした。

 なにせ、私の脳内では…とある計画を閃きつつあったからです。勿論、その計画とは…。


「結稀さん」

「ん?どうしたの?」


 くるりと振り返って、結稀さんを見ます。

 結稀さんは頭上に「?」を浮かべたまま私を見ていましたが、私がニヤリと笑みを浮かべると嫌な予感を感じたのか、ぴくりと身体を震わせました。


「結稀さん、やっぱり…催眠術してもいいですか?」

「へ?もしかして…ロマンに気付いちゃったとか!?」


 パァッ!と結稀さんの表情が灯り始めます。

 が、しかし…私はすぐに首を横に振って否定すると、私はつい先程閃いた計画を、結稀さんの前で言いました。


「結稀さんに、催眠術をしてもよろしいでしょうか?」

「……えっ?私!?」



「ね、ねぇ…ほんとにやるの?」

「ええ♪」


 屋敷の自室、私のベッドの上で…恥ずかしがる結稀さんを私の膝に乗せて、私はクスッと笑いかけます。


 サラサラの黄金の髪が、私の膝の上でキラキラと輝いている…。

 その輝きに見惚れながら、私はその長く伸びた黄金を…やさしく手できます。


 するすると…滑らかに手を滑らせて、その感触にドキドキと胸が高鳴りました。

 結稀さんは赤面しながら目を瞑っており、私はそんな結稀さんを見て、愛しさのあまりに抱きつきたくなる気持ちを抑えます…。


 先程の動画を見て思ったのですが、この催眠術…結稀さんなら効くのではないでしょうか?

 というより、少し調べましたが…催眠術が効く人は主に『何かに没頭しやすい人』や『天然な人』『信じ込みやすい人』です。

 

 それはつまり… 結稀さんのことでは?


 結稀さんは常に私に夢中ですし…天然なところもありますし、信じ込みやすいです。

 つまり… 結稀さんは催眠術が効きやすいということではないでしょうか?そして、効きやすいとなれば、それだけ刷り込みが出来る…ということでもあります!


 ふふっ…♡ 結稀さんの深層意識に、あんなことやこんなことを刷り込んでしまえば、どうなっちゃうんでしょう?

 あの動画のように、ずっと離れられなくなるみたいな…そんな風にもしたいですが、どうせなら…。


 結稀さんをどろどろのぐちゃぐちゃにして…私の命令をなんでも聞いてしまうような、可愛いお人形にしてしまいましょうか?

 どんな恥ずかしいことも、私の命令一つでやってしまうような……。


 でも、それは少し…違う気もしますね。

 私は恥ずかしがる結稀さんも愛おしいですし。何より、なんでも命令を聞いてくれる結稀さんというのは…なんかイヤです。

 いえ、私のお願いで聞いてくれるのは嬉しいのですが…なんというかその、結局弱みに漬け込んで操り人形にしてしまうのはどうかと思うんですよね…。


 まあ、あくまで例えの話なので…実際にしようとは考えていませんよ?

 しかし、考えうる限りだとそのような事しか考えつきませんね。

 しかし…以前も、嫉妬して結稀さんを監禁しようかと考えましたが…私ってもしかして、独占欲が強いのでしょうか?


 ……いえ、そんなことはないはずです。

 私の嫉妬はあくまでも…!

 確かに結稀さんの周りに人がいたらイヤな気分にはなりますが、私は普通なんです!!


 ぶんぶんと頭を振って否定して、考えを振り払います。

 さて、今は余計な事は考えずに…催眠術をしましょうか。


「…結稀さん、触りますね?」

「う、うん…あまり怖いことしないでね?」

「しませんよ…私にとって結稀さんが、どれだけ大切なお人なのか理解していますか?」

「……麗奈って、ほんっと軽々しくそんなこと言っちゃうのよくないよぉ…」


 目を瞑ったまま、結稀さんは眉間に皺を寄せてからひどく苦しむような声で悶えます。

 な、なにかしましたか?私!と慌てていると、結稀さんは続けて言いました。


「…私も、麗奈が大切だよ」

「〜〜っ!!」


 ぽしょりと、結稀さんが呟いて私の頬は熱を帯び始めます。

 ああ、なるほど…結稀さんがそう言ったのが理解できました…結構恥ずかしいですね…♡


「と、とりあえず!触りますよ結稀さん!」

「う、うんっ!」


 恥ずかしさから抜け出して、気合のこもった声で私は結稀さんの頬に触れます。

 特に催眠術に必要な手段ではないのですが、まずは結稀さんをリラックスさせる状態にしなければなりません。


 そして、リラックスさせる方法としては…やっぱり触れ合うことが一番です!


「結稀さん…まずはリラックスしましょう。目を瞑るだけで大丈夫です…私がゆっくりと、結稀さんをリラックスさせてあげますから♪」

「うん…」

「では、私の声に耳を傾けてください…他の音は全て無視して、私のことだけをぼんやりと意識しててください…」


 片方の手でぎゅと握りながら、もう片方の手で結稀さんの頭を優しくなでます。

 結稀さんはガチガチと石のように固まっていましたが、耳元にゆっくりと…優しく語りかけると、固まった肩がゆっくりと落ちていきました。


「はい…♡そのまま、ゆっくり…息を吐いて、吸って…心地良さに身を委ねてください」

「……ん」

「ほら、だんだんと…眠たくなってきましたね?そのままでいいんですよぉ…力を抜いて、頭を撫でられる度に気持ちよくなってください♡」


 さらさらと…甘い声で囁きながら、結稀さんの髪を解きます。

 指の一本一本を意識しながら、優しく…丁寧に、意識の底へと堕とすように撫で続けます。


「髪をさらさらと解くたびに…気持ちよくなってきましたね…」

「ぅん…きもち、いいよ…」

「はい♪そのまま私の声を聴きながら、深いふかぁい闇へと堕ちてください…♡大丈夫です、私がいますから♡なにがあっても、結稀さんから離れたりはしません♡」


 うつらうつらと結稀さんは段々と意識の奥底へと堕ちていきます。

 あともう一押ししてしまえば、寝てしまうほどです…。


 ああ、なんて可愛らしいのでしょう?

 このまま寝かしつけるだけでも満たされそうです!


「…かわいいです、結稀さん」

「好き♡ 結稀さん…だぁいすき♡」


 意識が曖昧になってるのを良いことに、私は耳元で溢れる愛を囁きます。

 こんなことをしてる場合じゃないのに、それでも好きが溢れて仕方がありません…!


「…それでは、深い底へと堕ちましたね?少し怖いと思いますが安心してください…私がいつでも側にいますから。ですから、私の声を頼りにして…受け入れてください」

「………」

「ふふ♡では、そのまま…深い底で眠っててください、私のお膝の上なら…何も怖くないので、目を覚まさなくても大丈夫ですよ♡」

「すー…すー……」

「寝ちゃいましたね」


 頭を撫でながら、寝息を立てる結稀さんを見ながら私は、これからどうしましょう…と頭を捻らせます。

 この、催眠状態だからこそ出来る…特別なコト……。


 私好みに操って…。

 いや、いやいや…!それはしませんと誓ったじゃないですか!

 で、でも…操らないだけなら、眠っている今…何をしてもよいのではないでしょうか?


「……ま、まあ私が言わなければ結稀さんは知ることもないですからね……」


 無防備な結稀さんを…眺めます。

 私の膝で眠る結稀さんは…まるで眠り姫のようにも見えました。

 美しく輝く結稀さんに、今なら何をしても良いと思うと…少し、いえ…かなり胸がざわざわと胸騒ぎを覚えます。


「………」


 ふにっと、結稀さんの頬を優しくつねります。

 反応はありません…寝息を立てながら、気持ちよさそうに結稀さんは眠っています。


「……な、なら」


 ごくりと生唾を飲んで…私の指が、結稀さんの唇をなぞるように触れました。

 ぷにぷにと柔らかい桜色の唇を、くるりと一回転するようになぞってから…指を離します。


「…………起きません、ね」


 起きない…です。

 なにをしても…起きそうに、ありません。


「……結稀さん、結稀さん…♡」


 だめです…もう、知ってしまったら…!結稀さんが起きないって分かってしまったら、この胸のドキドキが止まりません!!


 その唇を…結稀さんが知らない間に私だけのものにしていいんですよね?

 その胸を…許可を取らずとも触れてもいいんですよね?

 そして……どんなイタズラも、寝ているのですから…。


「し、シても……いい、ですよね?」


 感情の昂りが…抑えられませんでした。

 いえ、最初から抑えられることなどできなかったのです。


 私の指は…恐る恐ると、胸に触れます。

 柔らかい感触です…何度でも揉みたくなる心地です。

 いつもなら、何度かお願いしないと揉ませてくれませんが、今なら何度でも揉めてしまいます…!


「ゆ、結稀さん…目を覚まさないと、イタズラされちゃいますよ……♡」


 私、最低ですよね。

 頼っていい、受け入れていい…安心してくださいなんて優しい言葉を言いながらも、私は結稀さんの身体を自分のものにしている。


 最低です、最低すぎます…!

 で、でも…結稀さんの身体を好き勝手に出来てしまうのは…最高という言葉以外見つかりませんでした。


「結稀さん♡ああっ、結稀さん♡好き、好き好き…!」


 閉じられた桜色の唇を、知らない間に奪います。

 何度も甘い蜜を吸いながら、私は催眠状態の結稀さんに愛を囁き続けました…。


 それから、より感情がエスカレートした私は…結稀さんの局部へと、向けられていました。


「ゆ、ゆーきさん…ほんとに起きないと、大変なことになりますよ?おきないなら、了承として受け取りますよ?」

「…………」


 もちろん、返答はありません。

 私はすっかりと夢中になった表情で、頬をゆっくりと緩ませました…。

 ああ、結稀さんを好きにしていいんだ…と嬉しくて嬉しくて、仕方がありませんでした。


 過去の発言なんて…気にしない、振り返ることすら出来ない。

 私の指は…スカート越しからそのまま結稀さんの局部へと触れました…。


「ゆ、ゆーき♡」


 やわらかい…スカート越しでも、結稀さんの大切な場所を…私は今、触れています♡

 

 胸が、はりさけそうでした。

 胸の奥がドキドキと昂り、お腹の下が酷く疼きを始めます。

 

 このまま、このままなら…!


「……♡」



「ん……ふぁ、あー…よくねた」


 数時間後、結稀さんは背伸びをしながら私の膝から起き上がりました。

 特にお変わりのない様子で結稀さんは身体を伸ばすと、好奇心に満ちた表情で振り返ります。


「ねぇ!どうだった?催眠術!!」


 迫りながら、結稀さんは聞いてきます。

 どうでしたか?と問われるならば…ええ、それはとても良い体験でした。

 オカルトや非科学的なものは信じない私ですが、催眠術はとても良いものです。


「はい、結稀さん催眠状態になっていましたよ♪」

「おぉーーっ!!ほらね?信じられないとか言ってたけど催眠術はロマンなんだよ麗奈!」

「ロマンは分かりませんが…それでも催眠術の有用性は理解できました、それに催眠状態の結稀さんを使って、色々実験してたんです♪」

「へ?実験…?」


 きょとん…と何も分からない結稀さんは首を傾げます。

 そんな結稀さんを見ながら、私は人差し指を結稀さんの前で見せると…優しい声で言いました。


「私の指…見ててください♡」

「へ?」

「5秒数えるので、そのあいだ見ててくださいね?それでは…5・4・3・2・1」


 パチンっと指を鳴らします。

 音が弾けると同時に、結稀さんの瞳がぼうっと意識を失ったように明るさが消えました。

 ぼーっと立ち尽くす結稀さんを見て、私はうっとり…と頬を緩ませます。


「ふふっ♡成功ですね♡」

「色々と試してみましたが、やはり結稀さんは催眠が効きやすいですね♡すっかり私の虜です♡」


 結稀さんの頬をなぞりながら、私は頬を赤らめながら…言います。


「結稀さん…キス、してもいいですか?」

「…うん、きて♡れーなぁ♡」

「はい♡いい子ですね結稀さん♡」

「ほめてないで、はやくキスしてよぉ…」

「ふふっ♪そんなに急かさないでください結稀さん♡」


 子供のような甘い声で、キスをせがむ結稀さん。

 その表情と行動に確かな征服欲と充足感を得て、私はその唇に132回目のキスをします。


 結稀さん…催眠で忘れるようにしていますけど、本当に気付いていませんでしたね。


「可愛いですよ♡ゆーき♡」


 唇を離して、見惚れるように…その首元を見つめます。

 首元は…所々に赤い痕が、結稀さんの首を侵略していました。


 いくつもの歯形や、唇の痕。

 多数の痕跡があるにも関わらず、結稀さんは気付いていませんでした…♡

 他にも、耳を舐めたり…食べたりして、唾液で汚れていることに気付いていないようですね。


「ふふっ♡ 結稀さん…好きですよ♡」

「えへ♡えへへっ♡わたしもぉ、れーなのことだーいすきー♡」


 もう一度お互いにキスをして…抱き合います。

 催眠術…とてもいいものを学びました。

 これがあれば、結稀さんとあんなことやこんなことが出来てしまうかもしれません。


 ですが、悪用は今日限りでお終いです。

 今後は扱いを控えましょう…。

 ま、まあ…あくまでも無理のない範囲で、ですがね?


「さて、結稀さん一度目覚めてください」

「うん…めをさますね!」

「…っは!あれ、私なにしてたの?」

「ふふっ、楽しいことですよ結稀さん♡」



 二日も休んですみませんでした

 そして、本編投稿できなくてすみません


 閑話で、性的要素ガンガン入れてますが楽しんで頂けたなら嬉しいです、それでは


 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る