第12話
調べられることは全て調べ、理解すべきことは全て理解した。
理解した上で、改めて加一にも相談したが、やはり結果は変わらなかった。
手は尽くした。あとは、それらをきちんと説明するだけだ。
祝詞は、親光と杏璃、そして佐藤 淳を『アンバードロップ』へと呼び出すことにした。
いやな瞬間ではあるが、これは避けては通れない。
アンバードロップの一番奥の部屋。
ボックス席になっているそこは、最大で六名まで座れる作りになっている。
各々が注文を済ませ、届くまでの時間を、淳の身の回りに起こっている経過報告をうけながら待つ。
核心の話の途中に、どんな形でも水を差されたくないと思い、祝詞は商品がくるまで待つことにしたのだ。
淳に降りかかる『呪い』の厄災は、案の定悪化していた。悪夢は毎日、心が休まらないほどに過激なものになり、何をしても、どんな薬を飲んでも解消しないけだるさと咳と頭痛が、慢性的に続いているのだそうだ。
「三日前から、胃痛までしてきたんだ。本当に、いよいよマズい感じかもしれない」
あえて冗談のような明るいニュアンスで、淳は言った。
その症状から、祝詞は呪いがどの段階にあるのかを正確に理解していた。
コーヒーやココア、紅茶が並び、伝票をおいて店員が去ったところで、祝詞は話し始めた。
「佐藤 淳さん、大変申し訳ないんですけど、あなたにかけられた呪いを解くことはできません」
「え……?」
「元々、呪いの時点で解ける可能性は低い、という話は以前しましたよね? その後、なんとか出来ないかと、呪いをかけた人物を調べたんですけど……」
「わかったのか? だ、誰なんだよっ! 逆恨みでこんなひどいことをする奴は!!」
「高木紗代という人物です」
「高木紗代? 誰だよ、それ……」
「高木嶺二の妻です」
「高木嶺二……」
少し考えて、ようやく何かを思いついたように頷く。
「高木さん、か。ゲーム事業部時代に、突然来なくなって、そのまま辞めた……」
「淳さん。今回、俺たちは、あなたにかかった呪いを調べるにあたって、あなたが周囲から、どのように思われているのか、ということを知りました。もちろん、俺たちは、実際にあなたにそのような態度をとられた当事者ではないので、他人から聞いた、所謂フィルターがかかった情報しか聞いていませんが、あなたの部下や同僚は、例外なくあなたの態度や、あなたが行ってきたことに、負の感情を抱いていました。俺は仕事を受ける時、その人間の人となりに関しては、気にしないようにしているし、どうでも良いとすら思っています。だから、今回も極力主観を省いて、調べました。それでも、やはりあなたが日々行ってきたことは、恨まれて仕方ないもののように、思えます」
祝詞は、いつも通りの淡々とした口調で、そう語った。
「お、オレが、恨まれて当然の人間だっていうのか?」
前のめりになりながら、淳は食って掛かるように祝詞へと問う。
「結論的にはそうです。少なくとも、あなたのしたことが原因で、高木さんは自殺しています。あなたに追い詰められて、精神を病んだんです。高木さんだけじゃない。ゲーム事業部をやめた人間の殆どが、あなたの下にいた時のトラウマで、精神を患い、まともに働けない状態になって苦しんでいたんです」
「自殺……? なんでだよ、なんで自殺なんて。ふざけるなよ、オレのせいで自殺したっていうのか?」
「聞いた話なので、一方的な情報ではありますけど、あなたのどんな態度が、どんな仕打ちが、誰に、どれくらい恨まれているのかをお教えすることはできます。でも、それは今伝えたところで、意味はありません。それをあなたが聞こうと聞くまいと、状況は変わらないからです。ただ、確かなことは、高木紗代には、あなたを殺したいほどの理由と憎しみがあり、その恨みを晴らす手段として、呪いを用いたということです」
この場に、娘の太鳳を呼ばなかったのは、祝詞なりの気遣いに他ならない。自分の父親が、誰かを死に追いやった事実など、知りたくはないに違いない。
「呪いには、多くの種類と方法があるのですが、基本的には効果以上の代償を支払って、成立させることが殆どです。例えば、相手の指を少し怪我させる呪いだとしたら、かける側の代償は、指を切り落とすか、指数本分の爪をはぐか、ハンマーなどで指を潰すかしないと成立しません。それで、今回の淳さんにかけられた呪いは、恐らく『死』にまで至ると、考えられます。それも、苦しんで、苦しんで、苦しみ抜いた末に死亡する呪いで間違いないかと」
それを聞いた淳の顔から、血の気が引いていく。先ほどまでの憤りが嘘のように静まり、唇が少し、震えはじめていた。
「一応、俺が調べたこと、知ったことをなるべく簡潔に話しします。呪いの主は、高木紗代。最後の望みとして、呪いをかけた本人が考えを改めて解呪すれば、確率は低いですが、呪いを解くこともできたかもしれません。でも、彼女はすでに亡くなっていました」
「おい……おいおい……ふざけるな……呪いをかけた本人が、死んでる??」
「ただ亡くなった訳ではありません。呪いの代償として、自らの命を支払ったのです」
淳の顔は、すでに青ざめていた。
額には、冷や汗が滲んでいる。
「……で、でも……そ、そうだっ、さ、さっきの話だと、その……ほらっ、あれだっ! 支払った代償よりも、弱い効果しか出ないんだろ? なら……」
淳の言葉に、祝詞は首を横に振る。
「高木嶺二の死を根源的な理由に、高木紗代が術師となって命を支払い、鈴木 正昭、小林 虹子(とうこ)、沼田 忠の三人も同様に、命を支払ったようです」
鈴木、小林、沼田の三人は、時期は高木と前後するが、淳が原因で辞職した者たちであり、三人とも重度の精神疾患に苦しみ、対人恐怖症なった原因で、まともな職に付けずにいた者たちでもあった。
彼らは、高木紗代の意思に賛同し、淳に恨みを晴らすべく、自らの命を代償として支払うことを決めたのだ。
これから何年、この精神的な疾患やトラウマに悩まされて生きなくてはいけないのか。五年前の時点で、三十代を目前に、ハンデを背負って、苦しみながら生き続ける彼らは、その苦痛から逃れる意味もあって、間接的な自害の話に乗ったのだ。
遅かれ早かれ、その決断をする可能性があった三人は、せめてもの報いに、紗代に協力したのだろう。
「一人の死を発端にして、四人が命を支払っているんです。そして、この恨みには『正当性』が存在する」
「正当性??」
「『非』の在処です。残念ながら、あなたが彼らに行ってきたのは、理不尽の強要。上の立場を利用してのパワハラと言って差支えがない。それに……あなたは直接、部下や同僚たちから、その態度を改めるように、言われたこともあったんですよね? でも、それを改善することはなかった。改善に努めることも、結果として直らない事実への謝罪もなかった。これに対する報復は、十分に正当性があると言っていい。そして、正当性のある呪いは、まず解くことはできないらしいです」
「じゃ、じゃあ、なにか? オレは、このまま、この悪夢に蝕まれながら、徐々に、苦しめられて、死ぬのを待つしかないってことか? おいっ!!! お前っ! そんなことを言う為に、今まで調べてたっていうのか??」
淳は立ち上がり、テーブル越しに祝詞の胸倉を掴む。
「ちょっと、淳さんっ!」
それを咄嗟に止める頼光だったが、祝詞はそれを手で制した。
「頼光、いいんだ。……こうやって追い詰められた方が、この人の本性も見えるだろう。……ですよね? 淳さん。あなた、この前会った時は、『私』と言っていたのに、今日は余裕がないせいか、『オレ』と言ってますね。口調も態度も、前よりも明らかに悪い」
祝詞は、胸倉を掴んでいた淳の手をむりやり、振りほどく。
「話はまだ終わっていませんよ。落ち着いてください」
立ち上がって中腰状態の淳の肩を押し込み無理矢理に座らせて、自らも腰かけなおす。
「淳さん、あなた、恨まれ過ぎているんですよ。どんな恨みでも、大抵の場合、自らの命をかけたりはしないものです。でも、それをする人間が四人もいた時点で、あなたの悪性は証明されてしまったようなものです。なので、諦めてください」
祝詞はじっと、淳の目を見ながら言った。
不服そうな、怯えとイラつきが乗った表情。それは、負の雰囲気もさることながら、とにかく見る者を不快にさせる、態度の悪さがあった。
なるほど、佐藤 淳には、他者の心を心底不快にし、理不尽に摩耗させる何かがあると祝詞は確信した。
現に、イラつき、追い込まれている淳の態度は、非常に不愉快であった。
「祝詞、一応、対処方法はあるん、だよね?」
隣から、親光がそう言った。
「呪詛返し、というか、代償を支払い返すことで、この呪いを無効にできる可能性が、数パーセントあるのは、確かです」
祝詞が言うと、間髪入れずに、
「あるのかっ!? 助かる方法がっ」
違う。
そんなことは、一言も言っていない。
必死が故に、そうパニックになってしまうのも分からなくもないが、こちらの話をしっかりと聞こうとしない、もしくは聞くための準備ができていない淳を、祝詞は冷たい目で見下す。
「専門家の意見では、支払われた以上の代償を支払っても、呪いが解かれる成功率はかなり低いんです。その低い可能性に、命を差し出す友人や家族が、あなたにはいるんですか?」
「それは……」
「事情を理解して、あなたが助かる為に、確実に死んでくれる人間を、最低でも四人。可能性を上げるなら、五人から六人。数週間のうちに、用意できるんですか? 仮に出来たとしても、確実からは程遠いとは思いますが……」
祝詞の質問は、実に意地の悪いものだった。
たった一人の為に、四人も五人もが、命を差し出すことなど、ありえない。
それも、こんなオカルト染みた内容に、本当に命をかけることは、絶対にないだろう。
「はっ? 何を言ってるんだ? オレが助かる為に、死ぬ人間を連れてこいだなんて……」
「無理ですよね。俺もそう思います。誰であっても、四人の命を犠牲にして一人を生かすことなどできはしない。つまりは、呪いは解けない。そういうことです」
祝詞の言葉を受けて、淳は頭を抱えた。
「あんまりだ。こんなのっ! こんなこと、法律で許されるわけがないっ! そうだっ!そうだよ! 警察だ! 警察に行って、それで……」
序盤の方に必ず浮かび、しかし、すぐにどうにもならないと消したはずの案を、改めて口にする淳。
その姿はあまりに無様で、惨めに見えた。死に直面した人間の醜態など想像に難くないが、こと幽霊やら呪いといった非現実的な死に対しては、やはり認識の外の者が多く、それを受け入れられないことが多いのだ。
「…………警察には、何もできないことは、分かっているはずです」
祝詞は尚も冷たく、そう言う。
「クソッ……クソッ! クソッ! クッソォォォッ! マジで死ぬのか? オレが? 家族がいるんだぞ?」
「家族は、いたんです。高木嶺二にも。みんなにも。家族も、友人もいたんです」
「やめろよっ、オレがまるで犯罪者みたいじゃないかっ! オレは仕事をしただけだ。何も法には触れてない。なのに、どうしてこんな呪いをかけられるんだよっ」
「犯罪者、と、同じなんですよ。少なくとも、彼らにとっては。確かに、嫌がらせやパワハラは、イジメと同じで、受け取る側の主観が強くなる為、冤罪に近い逆恨みはありえます。でも、淳さん、あなたの場合は、あまりにも被害者が多すぎるんです。年齢も、採用時期も採用期間も異なる人たちが、職場さえ違うのに、みんな、あなたの態度ややり方に『負』の感情を抱いています。俺が調べた中で、あなたを良く言った人は、一人もいませんでした。『悪く』は思っていない人が一人だけ。その人も、あなたの他者への態度には、
疑問を感じていました。それ以外は、全員が全員、あなたに憎しみをもっているんです。これは、もう主観の話ではなく、事実といえます。あなたに、悪意があろうと無かろうとね」
言うべきことではないと分かっていたが、淳に関わる多くの人が抱く『憎しみ』や『苦痛』を目の当たりにしてきた祝詞にとって、無言で飲み込むにはあまりに理不尽で不条理であった。彼への恨みを、自らが恨まれる理由を、してきたことの重大さを、伝えずにいることは、どうしてもできなかったのだ。
それが例え、放っておけば苦しめられて死を待つだけの人間にだったとしても。
「とにかく、俺たちには、もう出来ることはありません。依頼は失敗。未完遂です。すみません」
「申し訳、ありません」
祝詞に続き、親光も淳に謝罪する。
「太鳳のお父さん……」
杏璃は静かに、淳を見つめた。
「残念です。私は、太鳳の父親としてのあなたを、それも、ごく一部、僅かな部分しか知らなかったから、あなたに降りかかる霊障を、なんとかしたいと思ったけれど、まさかこんな事実を知ることになるとは思いませんでした。人は誰しも、負の部分があり、少なからず誰かに恨みを買って生きるものです。それでも、あなたのしてきたことは、あまりにも、多くの人を深く苦しめ過ぎている……」
自分のどんな言動が、他人からどう思われるのか、どう感じるのか、それを察して生きることが当たり前の日常になっている杏璃のような人間からしてみれば、淳はおそらく、もっとも理解しがたい類の人間に違いない。
「オレが、オレだけが悪いのか。みんなしてオレを悪者にしてっ……ああっ、そうか。お前たち、全員でオレをはめようとしているんだな?」
突如、淳がそんなことを言い始める。
「お前ら、高木かあいつらの誰かの知り合いなんだろ? あいつらから言われて、オレに復讐する為に、こんな『呪い』なんてことをでっちあげて、怖がらせてるんだろ!」
すでに呪いの影響で、心身共に疲弊しているところに、殺人者呼ばわりをされた上に『呪い』で殺されると言われれば、パニックを通り越して錯乱状態になっても不思議はない。そのせいか、自分が実際に遭遇している怪奇な現象すら棚にあげて、矛盾だらけの世迷言を口にする。
「もしそうだとしたら、あなたの悪夢や、幻覚はどう説明するんですか? そんな初歩の初歩、一番初めに説明、納得してもらうことを今更蒸し返さないで下さい。時間の無駄だ。それでなくても残り短い人生をこんなくだらないやりとりで更に短くしたいんですか?」
祝詞は敵意を隠さなかった。
すでに彼は『佐藤淳』という人間を、フラットな感情で見ることは出来なかった。
意図的か否かはどうでもよい。ただ、同僚や部下たちの話から得られたのは、佐藤 淳の陰湿で不愉快な人間像と、それを受けた人間たちの深い憎悪であり、その復讐を果たそうという覚悟であった。
「淳さん、よく聞いてください。確かにこの呪いを解く方法はありません。このままあなたは、死の瞬間までただ苦しみ、耐えることしかできない」
「それはさっきも聞いた。どうしようもないっていうんだろ? ならそれで話は終わりじゃないか」
「終わりじゃないんです。この呪いは、あなたを殺すだけのものじゃない」
「どういうことだ?」
「人間は、自分が苦しむ以上に、大切な誰かが苦しむ姿を見る方が、心が痛むといいます」
その一言だけで、淳は祝詞がこれから言おうとしていることを察した。
「まさか、オレだけじゃないのか……? 呪いの対象になっているのは……」
祝詞は頷き、口を開く。
「佐藤 太鳳。あなたの娘にも、呪いがかかっています。そして、彼女の死は、あなたの死よりも前に訪れる。もちろん、推測の域を出ませんが」
「オレを、苦しませるためか?」
「ええ。最も苦しみ、もっとも後悔し、どんな人間でも、自らの罪と向き合う為には、自分の子供を目の前で殺して見せるのが一番」
「……っ!!」
淳は歯を食いしばり、目をきつく瞑った。
「……助ける方法は、ないのか」
震える声で、淳は問いかける。
「娘さんを助けることだけなら、出来るかもしれません。呪いには『正当性』が必要だって言いましたよね。恨みは、淳さんに対してのものだ。本来娘さんは関係ない。あなたが苦しむことは正当と認められても、その娘が苦しみ、命を落とすことに正当性はない。ないならば、救える」
「娘が助かるなら、なんでもするっ、お願いだ! 何をすればいい?」
淳の縋るような言葉に、祝詞はすぐには答えなかった。
答えは持っている。だが、その答えもまた、残酷なものであった。
祝詞は、自分が調べた全ての情報を、嫌がる加一に伝え、無理矢理分析をさせたのだ。その結果、この呪いの目的と範囲と対象、そして、性質と仕組みまでもを把握することができた。
「一人の命を代償とすれば、佐藤太鳳への呪いの影響は回避できる。無論、あなた以外の人間の命が一つ、必要ですが」
先ほどの、感情的に淳を煽っていた態度とは打って変わって、祝詞はいつものようにビジネスライクな冷静な口調に戻っていた。
おそらく、淳を呪いから救う方法があったのなら、祝詞はそれをでき得る限りで実行していただろう。佐藤淳という人間が、どれほど忌み嫌われていようと、憎まれていようと、調べたことで、疑似的に嫌悪してしまっていたとしても、祝詞にはそれはそれとして割り切ることができる。
当然の報いだとしても、呪いという一方的な力に苛まれることを、良しとはしない。それが、式守祝詞の信条である。
「誰かの命……美奈子……妻の命ならっ……妻なら、娘の為に命を捧げてくれるはずだ」
「奥さんの命を、支払うと?」
「ああ……それしかない。それしか……美奈子なら、きっと分かってくれる」
淳はテーブルの一点に視線を落としたまま、そう呟いた。その瞳孔は開いており、そこではない遠くを見ているようだった。
自分が、多くの人間に恨まれ、助からない呪いをかけられている現実を知り、娘までもが死ぬ運命にある。娘を助けるためには、自分以外の誰か一人の命を犠牲にしなくてはいけない。
そんな重い情報と選択を一気に迫られれば、放心したような状態になるのも仕方ない。
「方法は、お伝えしておきます。誰を犠牲にするのか、またはしないのか。そこも含めて、全てお任せしますし、自己責任となりますので、あなたとご家族で決めてください」
祝詞は太鳳の呪いの解呪方法を、犠牲の支払い方を含めて丁寧に伝えると、深く頭を下げた。
それに続き、親光と杏璃も頭を下げて、席を立つ。
もう他に、この件に関して祝詞たちが出来ることは、何もないのだ。
自分たちの分と、ついでに淳の分の会計を済ませると、三人は無言のまま、駅までの道を歩く。
土曜日の昼下がり、天気は快晴、とまではいかないが、曇りに時折、陽が射すくらいには明るいというのに、三人の歩く道は、妙に薄暗く足取りの重いものになっていた。
「頼光、緋ノ森、この後時間が大丈夫なら、うちの寺に寄っていってくれ。少し話したいことがあるんだ」
佐藤 淳の事件はひとまず終了したが、祝詞にはどうしても、解せない部分があり、それに関して少なくとも、一緒に調べを進めていた二人には話しておく必要があると判断したのだ。
祝詞の提案に乗った二人は、彼の後に続き、実家である『園照寺』へと向かった。
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