吸血鬼の名案

 私は気弱な吸血鬼。気になるあの子の血が吸いたい。でもいきなり襲いかかる勇気もないし、そんなことをお願いして嫌われるのも嫌だ。


「痒い! なんだ、こんな季節にまだ蚊がいるのか」


 吸血鬼が蚊に血を吸われるなんて、なんと滑稽な……待てよ。蚊があの子の血を吸って、その蚊を私が食べて……これだ!

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