いじめ
「ねえねえ、しまこさ、鬼の住処(ケーキ屋さん)辞めてもいいと思う?」
「うん、おれは辞めればいいと思うよ。それはいじめられていると思うよ」
「そっかあ。でも、わたし、いじめられている自覚ないし、しかも全く気にしていない。というか、どうでもいい」
「そこなんだよねえ。状況的にはいじめられているからさ、しまこちゃんが落ち込んでいるなら、すぐ辞めろって思うんだけど、なんかそうじゃないからねえ」
「うん、全然気にしていない。むしろ、どうしてこのひとはいじめるんだろう? 何か不満があるのかな? って考えている。そもそも、幸せなひとはいじめしないよね」
「……ほんと、性格悪いよね(笑)」
「ふふ。おもしろくない? あのさ、いじめられている時間も時給が発生していますよね? って思ってんの」
「……なんでも時給?」
「うん、そう。毎回同じこと言って怒っているから聞き飽きちゃってさ。違うこと考えてんの。どうでもいいから。でも、その間も時給発生していますよね? って思ってんの」
「……。ま、時期を見て辞めたら?」
「うん!」
しまこには嫌味もいじめも通じない、というお話。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます