エクストラ3

「岡部君はバスケットボールは苦手なのですね」


「楠ノ木さん、どうして男子の授業に混ざって……」


「それでは参りましょう、問題です」


「先生まで手を振って……。あれ、もしかして学校公認?」


「私と今からスローイング対決をしてください」


「もう何でもこい」


「では私から……えいっ」


「えいっ」


「えいっ」


「えいっ」


「えいっ」


「えいっ」


「一本も入りませんね……」


「楠ノ木さんが上手いとかそういう展開なのかと思ってたのに」


「それでもいい汗をかきました。はいどうぞ」


「ありがとう。これは?」


「特製のスポーツドリンクです」


「あ、おいしい」


「よかったです。では問題です」


「どうぞ」


「岡部君は私に対して何か言いたい言葉があるとします。それは一体何でしょうか?」


「わかりません」


「それは嘘です。『す』から始めて『き』で終わってください」


「するめいかジャーキー」


「違います」


「すぐしけっちゃうおかき」


「ふざけないでください。それから、こちらを見てください……ね?」


「す、す……っ! やっぱりわからな」


「もう答えを知っているのでは?」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る