117# スカーフェイス

 小動物型から肉食獣型、更に大きな個体となると竜種型など、多種多様の種類が存在する《機獣》だが、機械であるという特性上、有機物を摂取する必要は無い。


 その形状、動作から仕草一つに至るまでモデルとなった生物のそれであるが、例えば草食獣型が草を食べる事もなければ、肉食獣型が肉を食べる事も無い。


 では、《機獣》はその動力をどう確保しているのか。


 《機獣》の燃料、動力の供給手段は、その種類によって様々である。


 太陽光発電を行う個体もいれば、風力発電する個体もおり、珍しいものだと地中に潜って地熱をエネルギーに変換する個体もいる。


 しかし《機獣》のエネルギーの確保として最も多く見られるのは、別の《機獣》の捕食である。


 これは、原理自体は生物でいう食事とかなり近い行為であり、《機獣》は他の《機獣》を捕食する事により、エネルギーの確保と、内臓パーツの奪取を行なっている。


 《機獣》を構成する部品、パーツには互換性があり、この内臓パーツを取り込んでいく事で、巨大化していく個体も存在する。


 故に国境山脈に放たれた数多の《機獣》は、機械でありながらに、まるで生物の様に独自の生態系を築いている。


 山脈に入れば《機獣》同士の共食いなどは日常的に見る事が出来るが、《機獣》が人間を襲う事は無い。


 それこそ、国境に侵入した王国人はその限りでは無いが、国内にいる帝国人を襲う事はシステム上あり得ない。


 しかしながら、システム異常をきたした《はぐれ機獣》は、よりモデルとなった生物に即した行動を取る様になる。


 草食獣は、エネルギーにもならないのに草木、果ては人里に降りてきて農作物を食い荒らす様になる。


 よく現れる《はぐれ機獣》は、この草食獣型が多い。


 闇市場ブラックマーケットに来る《はぐれ機獣》関連の依頼は、農家からくる草食獣型の駆除依頼が殆どである。


 しかし、極稀に現れる肉食獣型——これが限り無く厄介である。


 全身が刃も通さぬ金属の装甲で覆われた、疲労も感じず睡眠も必要としない巨大な猛獣が、人間を襲う——正しく悪夢である。


 一年程前に巨大な豹型の《はぐれ機獣》が現れた際には、13人ものスラム民が犠牲になり、幾度も討伐隊が編成されたが討ち取る事が出来ず、最終的には帝国軍が派遣されて破壊される事となった。


 肉食獣型の《はぐれ機獣》が、草食獣型に比べて人里に現れる割合が低いのには、理由がある。


 システムエラーを起こして《はぐれ機獣》となる割合が、草食獣型の方が多い——という訳では無い。


 純粋に、肉食獣型からして見れば、態々人里まで下りずとも、山脈には数多くの《機獣獲物》が存在しているから。


 肉食獣型は他の《機獣》を捕食してエネルギーとパーツを取り込む性質上、巨大化していく傾向にある。


 肉食獣型は、高い攻撃性と、機獣から奪取した多種多様の武装、そして内臓パーツの蓄積による巨大化という特性を併せ持つ。


 《機獣》は基本的に、獲物の数が減ろうとも人里に下りる事はない——そうプログラムされているから。


 しかし、システムエラーを起こした《はぐれ機獣》はその限りでは無い。


 己が縄張りの《機獣》を食い尽くした肉食獣型の《はぐれ機獣》は、獲物を求めて下山する。


 肉食獣型が危険とされるのも、ある意味当然の話。


 人里に現れる肉食獣型は、詰まる所、捕食対象が枯渇する程に大量のパーツをその身に取り込み、数多の武装と巨大な肉体を得た強個体であるのだから。


 それは王国において、“災害級”と称される魔物と比肩し得る程の力を持つ——化け物である。



 農場、畑の一角にある物置小屋。


 そこに備え付けられたベンチに、レイモンドとアマネは腰掛けていた。


 快晴の空の下、吹き抜ける風を肌に感じながら、時は緩やかに過ぎていく。


 畑の駐在は、《はぐれ機獣》の出現が無ければ基本的にはその場に居るだけで良い。


 アマネにとってこの仕事は、これまでは一人で過ごす退屈な時間だった。


 しかしレイモンドが来てからは、その退屈な一時も楽しみの一つになっていたりする。


 話し相手が居ると居ないとでは、雲泥の差があるというもの。


「——で、その友達は何て言ったの?」


「“貴様の目はガラス玉”だと言われたよ。しかし私の見立てでは、彼は間違い無く女誑しだ」


「あはは! 何それ、酷い言い草! 友達なんでしょ?」


「勿論、彼は掛け替えの無い友人だ。少々気が多いのがたまに傷だがね」


「レイとしては、その友達と、もう一人の女友達にくっ付いて欲しいんだっけ?」


「ああ、彼女にも婚約者は居たのだが…家柄は申し分無いが少々性格に難がありそうだったのでね。ロー…いや、彼となら相性も良いだろう、と」


 レイモンドとアマネは、他愛無い雑談に花を咲かせていた。


 話題の元となる友人の名は伏せつつ、しかしその話の節々からは育ちや家柄の良さが感じられる。


 王国と特定される単語こそ口には出さないが、断片的な情報から、このレイという少年は王国で身分の高い位にいたのだろうと、アマネは推察する。


 しかし、深く突っ込んで聞く事はしない。


 情報を伏せるという事は、やはり何かしらの事情があるという事。


 隠し事の一つや二つ、誰しも腹の内に秘めているもの——それが普通。


 《はぐれ機獣》は、毎回畑に現れる訳では無い。


 日が傾き、地平の先が朱に染まり始めた頃、アマネは今日は《はぐれ機獣》討伐による追加報酬は無しかと息を吐く。


 指定された畑の見張りの時間は日没まで。


 日が落ち切るのを確認してから、農場の経営者に報告して契約書にサインを貰う。


 そして廃ビルの受付に戻って報酬を受け取り、適当な食材、闇市場に並ぶ缶詰なりを人数分買って帰路に就く。


 ショウ達は日没前には廃品拾いを切り上げ、一足先に戻っているだろう。


 今日の夕食は何にしようか。


 夕日を眺めながら、そんな事を考えるアマネ。


 少し前までは考えるだけだったが、今は意見を求める相手が隣に居る。


「レイ、今日の晩御飯は何が良い?」


「そうだな…ビーフシチューなんかどうだろう? 行き掛けで安売りしているのを見かけたんだ…缶詰だが」


「レイは相変わらず肉が好きだねぇ。でも良いかも。久しぶりだしね、ビーフシチュー」


 それはいつもの他愛無い会話。


 何気無い日常。


 いつまでも続くかと思われたそんな時間が終わりを告げるのは——いつも唐突に。



 畑より南方に少し離れた位置にある森林が、騒めいた。


 無数の鳥が甲高く鳴きながら、森林より飛び立つ。


 森に聳え立つ針葉樹が、一本、また一本と倒れていく。


 木はまるで力任せにへし折られるかの様で、それは少しずつこちらに近づいて来ている様だった。


「何…?」


 明らかな異変に、アマネは立ち上がる。


 レイモンドは反射的に魔力探知を森林に向けて飛ばすが、反応は返って来ない。


 魔力を持たない“何か”が、木々を薙ぎ倒しながらこちらに向かって来ている。


 魔物ではない——《機獣》かと、レイモンドは目を細める。


「…!」


 何かに気付いたレイモンドはばっと勢い良く立ち上がると、アマネを抱き寄せながら、急ぎ小屋から離れた。


「——!? な、レイ…!?」


 突然の事に目を丸くするアマネ。


 直後、先程まで座っていたベンチに、巨木の枝の様な物が飛来する。


 ベンチは粉々に砕け散り、小屋の壁には大きな風穴が開いた。


 アマネは絶句し、そして飛来した巨木の枝と思われたそれを見て、更に顔を青ざめる。


「これ、枝じゃない…“マーダーホーン”の頭——」


 信じられないものを見る様に、アマネは口を震わせた。


 “殺人角鹿マーダーホーン”——巨大な角を持つ鹿型の《機獣》の通称。


 草食獣型の《機獣》の中でもかなり強力な部類で、その巨大ともいえる角は、一撃でもまともに受ければ致命傷を負う。


 もしも《はぐれ機獣》として現れたなら、アマネの手に余る程強力な相手。


 その“マーダーホーン”の頭部が、目の前にあった。


 稲妻の如き形状の巨大な一対の角が、頭部より伸びる金属の鹿。


 首元から引き千切られており、当然だが既に機能は停止している。


 何故、“マーダーホーン”の頭部がこんな所に。


 理解が追い付かず、呆然とするアマネに、レイモンドは苦笑しながら言う。


「…例の調査依頼、受注していなくても報酬は出るのかい?」


「え? な、なんで急にそんな事…」


 手の中でおずおずと顔を上げるアマネに、レイモンドは優しく笑い掛け——その視線を森林に向ける。


 人の腰程まで伸びる茂みを、まるで雑草かの様に踏み荒らす巨大な金属の足——ずしんと響く足音。


 遠目から見たそれは、丸みを帯びた四足動物。


 森林より現れたその金属の獣は、レイモンドらを赤く光る瞳に捉えると、二足で立ち上がる。


 直立したそれは、全長5mはあろうかという程に巨大な金属の熊。


 それは間違い無く、今朝新しく張り出されていた依頼書にあった、調査対象の《はぐれ機獣》。


 《熊の機獣》は、赤黒く錆び付いた口元より鋭利な牙を覗かせながら、雄叫びを上げた。


 大気を揺るがす程の振動。


 その獣の雄叫びは、まるで獲物を見つけた事による歓喜の叫びにも聞こえた。


 雄叫びに乗った特殊な音波は、直接脳を震わせる。


 その振動に当てられたアマネは、身体が硬直し、足が竦む。


 そんなアマネの背を、レイモンドは緊張を解す様に優しく撫でる。


「一先ず逃げた方が良さそうだね。走れるかい、アマネ」


 あまりにもいつも通りな調子のレイモンドに、アマネは少し落ち着きを取り戻し、すっと怖気が引いていく。


 アマネはレイモンドに釣られ、笑みを浮かべる。


「…あんた、気持ち悪い位落ち着いてるね。実はこういうの・・・・・に慣れてるの?」


「さてね…ただ、仕事にアクシデントは付きものだろう。さあ、行くんだ」


 レイモンドは穏やかな笑みを浮かべつつも、早く逃げろと言わんばかりの勢いでアマネの背を押した。


「ちょ、レイ! あんたも——」


 押し出される形で走り出したアマネは振り向き、ぎょっと目を見開く。


 地面を蹴った《熊の機獣》は、ひとっ跳びにレイモンドの背後まで接近し、丸太の如き巨大な豪腕を振り上げていた。


「レ——」


 血の気の失せたアマネが名を呼ぶ間すらなく、刺々しく鋭利な爪がレイモンドに向けて無慈悲に振り下ろされる。


 しかしその凶爪は、レイモンドの何でもないかの様に振り上げた手に防がれた。


 《熊の機獣》による、地を揺るがす程の一撃。


 しかし、それを手で受けたレイモンドは、姿勢すら崩す事なく、変わらずそこに立っていた。


 そして、ここで漸く振り向き、レイモンドの青い瞳と、《熊の機獣》の無機質に光る赤い眼が交差した。


 その風貌を近くで見ると、《熊の機獣》の右眼付近には抉れた様な痛々しい傷が見て取れ、レイモンドは目を細める。


「思いの外、力が強いね。魔力も無しにここまでの膂力…驚くべき事だ——傷持ちの君スカーフェイス


 右目の傷に因んで、《熊の機獣》をそう名付けるレイモンド。


 人間——魔力持ちや魔物は、魔力を用いて肉体の強度や身体能力を底上げする。


 例えば、魔物の中でも強力な存在として竜種が挙げられる。


 強力な魔力耐性と鉱石にも勝る硬度を併せ持つ竜鱗を全身に纏い、強大な肉体とそれを支えるだけの筋力を有する、正しく最強種と呼べる存在。


 下級のものでも大概の魔物では歯が立たず、上級のものとなれば口から炎を吹き、魔法や人語すら解する知能を持つ。


 竜種——生物的に非常に強力な種族であるが、しかしそれらは、飽く迄も魔力ありきのもの。


 強大かつ高重量の肉体を支え、尚且つ高速で動く事が出来るのも、全ては常時発動している《身体強化》があって成立している。


 もしも魔力が無ければ、竜種はそもそも自重を支える事すら困難であり、翼を広げ天を舞う事など出来ない。


 魔力を用い、生物の限界を超えた能力や膂力を発揮する——それが魔物。


 しかし、《熊の機獣》——“スカーフェイス”は違う。


 一切の魔力を内包していないにも関わらず、木々をへし折り、腕の一振りで大地すらも穿つ程の膂力を持っている。


 それはレイモンドからして、正しく常識外れ。


 王国最強の肉体を持つオーガスでさえ、魔力無しでこの“スカーフェイス”程の力を出すのは無理だろう。


 魔力が感じられない以上正確な事は分からないが、“スカーフェイス”から発せられる威圧感は、上級ダンジョンのフロアボス——或いはその更に上、守護者ガーディアンを彷彿とさせる。


「…これが人工的に生み出された兵器か——少々帝国を甘く見ていたかな」


 決して軽んじていた訳ではないが、これ程の力を持つ兵器がもしも量産出来るならば、帝国の技術はレイモンドの想定を遥かに超えている。


 “スカーフェイス”は、己が一撃がレイモンドの細腕で容易く防がれた事に、怒りの咆哮を上げる。


 再び振り上げられる腕。


 それをレイモンドは、溜息混じりに冷めた目で見上げる。


「…一度防がれたにも関わらず、また同じ事を? 知能は獣並か」


 しかし、魔法を使わずにとなると、純粋な《身体強化》のみで殴り倒す必要がある。


 出来なくは無いが、《機獣》の金属外殻は恐ろしく頑強。


 骨が折れるな、そう息を吐くレイモンド。


 それは、油断。


 過信、驕り、想像力の欠如——それは以前、ローファスにより指摘されたレイモンドの汚点。


 生まれた頃より不得手なものが無く、全てを人並み以上、より高水準でこなして見せる天才たるレイモンドの、唯一ともいえる欠点。


 “スカーフェイス”が振り上げた腕——金属外殻の内より、漏れ出る様にエネルギーが迸る。


 レイモンドの頬を、赤黒い閃光が照らす。


 次の瞬間、魔法障壁が砕ける音と共に、レイモンドは宙を舞っていた。


 《オーバードライブ》——内包するエネルギーを一気に放出し、一時的に爆発的な力を発揮する《機獣》特有の能力——否、機能。


 “スカーフェイス”は、腕から溢れ出すエネルギーを沈め、爪に滴る鮮血を無慈悲に払い飛ばす。


「レ、イ…」


 吹き飛んだレイモンドを見たアマネは、その顔を絶望に歪める。


 足は立つ事すら出来ぬ程に竦み、へたり込んだ。


 “スカーフェイス”の赤く輝く双眸が、そんなアマネに向けられた。


 一歩、また一歩と、金属の巨体がアマネに近付いていく。


 明確な死が、足音を立てながら。


 レイモンドを切り裂き、血の滲む凶爪——それをアマネはぼんやりと見つめる。


 その瞳には、死に対する恐怖の色は無く、ただただ憂に満ちていた。


「ごめん、レイ…別の依頼受ければ良かったね…」


 今際の際——ふとアマネの口から出たのは、レイモンドへの謝罪の言葉。


 そしてアマネの脳裏によぎるのは、次の瞬間の死よりも、己が死後に残される子供達の姿。


 命の価値が、果実一つよりも安い世界。


 帝国のスラムでは、死は常に隣にあった。


 いつ散るかも知れぬ命、明日は我が身——それは、スラムの民は誰もが理解している事。


 これは、順番が回って来ただけ。


 故に、振り上げられた凶爪を前にしても、恐怖は無かった。


 あったのは残される子供達への不安と、巻き込んでしまったレイに対する罪悪感。


 恨み節は死後の世界で聞こう。


 そしてもしも許してくれるならば、今まで通り飽きるまで語り明かそう。


 死んだ後を幻視しながら、アマネは静かに死を待った。


 しかし、“スカーフェイス”の凶爪は、いくら待とうとも振り下ろされない。


 遅いな、そんなぼやきにも近い感想を抱きながら、アマネはふと顔を上げた。



「——はは…カッコイイじゃん」


 アマネは瞳を涙で滲ませながらはにかんだ。


 安堵した様に、気が抜けた様に。


 “スカーフェイス”が振り下ろした腕は、アマネに当たる寸前で止められていた——レイモンドの手によって。


「…アマネ。今、命を諦めていただろう。これは以前にも言った事だが、君の命はそれ程安くは無い」


 額から血を流しながら、しかし悠然とそこに立つレイモンド。


 それを見たアマネは、心の底から安堵した。


 心配、不安——そんなものは、微塵も感じない。


 目の前の“スカーフェイス”は、過去に見て来たどの《機獣》よりも度を越して危険な存在。


 しかしそれでも尚、不思議とレイモンドが敗北するヴィジョンが欠片も浮かばない。


 “スカーフェイス”は、忌々しげにレイモンドを睥睨すると、全身から赤黒いエネルギーを迸らせ、凶爪を振り上げた。


 それは《オーバードライブ》の全開放。


 全身を巡る高密度のエネルギー、それらが生み出す一撃は、腕一本の解放時とは訳が違う。


 それは正しく、次元が違う威力。


 その腕の一振りは悠に音速を超え、大気が割れて衝撃波を生じさせる。


 生物を超越した速度、万物を穿つ怪力。


 その一撃が、レイモンドに届く事は無かった。


 青く輝く円環の障壁が、“スカーフェイス”の全力の一撃を防いでいた。


 それは、無詠唱による上級の光属性防護魔法——《天照す光環オーレオール》。


 展開された青い円環—— 《天照す光環オーレオール》越しに、レイモンドの青い瞳が“スカーフェイス”を射抜く。


「…すまなかったね」


 “スカーフェイス”に対し、レイモンドの口から出たのは謝罪の言葉。


「大凡一月のブランク、こちらの事情で魔法行使も控えていた…とは言え、それもあってうっかり見てしまった・・・・・・のだろう——私に容易く勝てるというヴィジョンを」


 “スカーフェイス”の周囲に、凄まじい速度で無数の魔法陣が展開される。


「故に今のは、過度な期待をさせてしまった事に対する謝罪だ」


 レイモンドはパチンと指を鳴らす。


 次の瞬間、無数の光の槍が“スカーフェイス”を四方八方より串刺しにした。


 それは刹那にも満たぬ間の出来事——“スカーフェイス”は抗う事すら出来ず、動きを止める。


 そして瞳から光が消え、完全に機能を停止した。


 魔法を扱ったレイモンドを前に、アマネはぽかんと口を開けてへたり込んでいた。

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