第8話
講義が終わって時計を見ると、12時12分だった。
今日の講義はちょっと長引いたからなー。
本来2コマ目は12時までなのだが、教授が勢い余って少しオーバーしてしまったのだ。
まぁ、内容はめっちゃ面白かったから全然いいんけどね。
それにしても、
「お腹空いたねー」
「そうね、学食行きましょ」
「・・・いいね」
どうやら琳月もお腹ペコペコのようだ。
ということで、2人で学食に行くことになった。
***
うちの大学は国立ということもあって、施設とか色々ちゃんとしている。ちゃんとしているっていうか、規模が大きいというか。構内自体も広いし、こういう食堂なんかの施設もけっこう大きかったりする。
琳月はカルボナーラ、俺はミートソースにした。
「「いただきますっ!!」」
「んー!美味すぎる!!」
この味と量で350円はお手頃すぎる!学生に優しいなー。
「ふふっ。」
俺が舌鼓を鳴らしていると、琳月がニコニコしている。
「どしたの?」
「いえ、本当に美味しそうに食べるなーと思っただけよ、ふふっ。」
どうやら俺が美味しさのあまり目から滝を出していたところを見られていたようだ。恥ずかしいな・・・。
それから俺たちは先程の講義の話や他愛ない話をしていた。
あのことについては、聞けないかな。琳月の思うように、想うようにしてほしい。
***
講義が終わって、私たちは今食堂にいる。
「────ふふっ。」
本当に可愛らしい人ね、玲ったら。
美味しそうにパスタを食べる玲を見ていると、とても幸せそうでこっちまで嬉しい気分になる。
それにしても、本当に何も聞いてこないのね・・・。
そんなことを考えていると、
「あ!玲先輩じゃないですかー!それに琳月先輩も!奇遇ですねー、ご一緒してもいいですか??」
溌剌とした声で瑞凪が話しかけてきた。
私は玲と2人きりがいいのだけれど・・・。瑞凪のことは嫌いじゃないし、かわいらしい後輩だと思ってる。
でも、この子間違いなく玲のこと好きだし。それにとても可愛いし。絶対私のことライバル視してるし。
「おー瑞凪。いいよ、一緒に食べようか」
(・・・えっ?!)
「玲先輩ありがとうございますー!琳月先輩、お邪魔しまーす」
「・・・えぇ、どうぞ」
返答が少し固くなってしまったわ。だって玲がOKするんだもの。
それにこの子、わざわざ玲の隣に座ったわ・・・。私の隣だって空いてるのに。
もう、玲ったら。彼は
そう思うと、瑞凪も大変ね。
でも、玲は私の恋人なの。絶対に渡さないわ。
あーちょっと!もう!くっつかないでよっ!!
***
学食に行くと、玲先輩と琳月先輩が2人で昼食をとっていた。
・・・まぁ、ここにいるのは知ってたんですけどねー。
なんでーって、ずっと玲先輩のこと見てたからだよ。
友達に玲先輩のこと話すと、「瑞凪ってヤンデレっていうか、ストーカーの気あるの?」って言われる。
でもストーカーとかじゃない。だって家までつけて行ったりしないし。ただ大学で見つけたら目で追っちゃうくらいだもん。
おふたりに話しかけてご一緒していいか尋ねると、玲先輩が快くOKしてくれた。
2人は向かい合わせで座ってるから琳月先輩の隣も空いてるけど、、
「お隣失礼しますね、玲先輩!」
玲先輩に近づきたい。少しでも傍にいたい。
琳月先輩の顔が曇った気もするけど、別に気にしない。だって琳月先輩は恋のライバルなんだから。
私の方が琳月先輩より、玲先輩を好きな期間が長いもん。絶対振り向かせてみせる。
それにしても、美味しそうに食べる先輩可愛いなあ。いつもはかっこいい寄りだけど、時折見せるこういう表情が本当に愛おしい。
「・・・やっぱり好きだなあ」
この声は誰にも聞こえない。
***
琳月とパスタを食べてたら瑞凪が声をかけてきた。
一緒に食べたいそうだからOK出したら、なんか琳月の表情が暗くなった。え、どしたん?大丈夫そ?
瑞凪の今日の昼食は、オムライスか。美味しそう。
それと、関係ないけど瑞凪なんか近くない?あと近い。
さっきもそうだったけど、この子距離感バグってるんだよなー。そこら辺の男子なら一発で即落ちするんじゃないのかな。
まぁ、俺レベルに自己分析して自分を客観的に見れていると、こんな可愛い子が俺みたいなやつを好きになんかならないってすぐ分かるからな!つくづく俺ってば優秀。はぁー、、なんか虚しくなってきた。
てかさ、
何で2人ともそんなバチバチな感じなの?!
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ずっと更新できてなくて本当にすみません!!
体調を崩しててなかなか書けませんでした。
快復したのでこれからまた続けていきたいと思います!これからもよかったら読んでくださると励みになります!!
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