第137話 日韓関係の雪解け

 韓国尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の訪日首脳会談によって最悪と言われた冷え切った関係が改善されそうである。

 今日、いくつかの新聞で報じられたが、ロシアがウクライナで中国製の武器が使用されている可能性があり、北朝鮮がロシアを支援している可能性もすてきれない。

 ロシア、中国、北朝鮮という「悪の枢軸」が形成されていく中で、韓国としては日韓関係に横たわる、先の大統領が残した負の遺産を清算して、「法、人権、自由の同盟、同志」へ舵を切る必要が迫られたというのが本音だろう。


 日韓関係は、われわれの経済関係に実に大きな影響があった。

 東京の女の子は、韓国ファッション、韓国コスメなど輸入品にウツツを抜かしていて深刻さに気づいていないかもしれない。


 問題は韓国に製品を輸出していた新潟県である。


 前政権が煽った日本製品排斥運動で、日本酒が全く振るわなかったが、政権が変わって輸出が回復している。

 新潟県では半導体材料の化学工業が大きな産業であるが、半導体シリコンウエハの世界3大メーカーのうち2社が新潟県に最大の拠点(信越化学工業)や本社(グローバルウエハズ)を持っている。

 さすがにシリコンウエハの輸出を禁じたら、韓国経済どころか世界経済が死亡するので、そこまでにはいたらなかったが、フォトレジストは対韓国への輸出が制限された。

 また、有機EL製造装置は新潟県メーカーがほぼ独占状態であるし、韓国メーカーくらいしか作られていないので対象にはならなかった。ココをシメたらスマホや高級テレビは作られない。

 


 フォトレジストの業界1位は東京応化工業であるが、実際は東京応化のオランダの拠点から韓国へ迂回輸出されたらしく、割をくったのは新潟県に拠点がある信越化学工業などである。

 たしか阿賀野市にデュポンの系列会社もあったはず。


 しかし雲行きは中国の不透明さで半導体製造装置である。

 長岡市には、半導体製造装置を製作して、オランダの会社の名前の銘板を貼っているメーカーもあり、中小企業なのでダメージがまた直撃する。


 半導体業界はいつも政治に翻弄されているわけだ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る