37、告白
「くん……ロノ君…………
涙混じりの声が聞こえた。薄く目を開くと、其処には
ああ、そうか。俺は金獅子の攻撃により吹き飛んだユキを大岩から
「……って、そういえば金獅子……っぐぅ⁉」
「っ⁉だ、
「そんな事より……お前の…………っ」
何とか痛む身体を
「お
「……………………」
「クロノ君が居なくなったら、私はどうすれば良いの?私は
「ごめん」
「…………目を
其処に、金色の輝く毛並みをした
その花が一体何なのか?そう思っていると、金獅子が話し出す。
「……お前が、この娘の助けたかった
「…………ああ、たぶんな」
「なら、その命はせいぜい
「……良いのか?この花園はお前にとって大事な
そうでもなければ、此処まで
そんな奴が、その土地に咲く花を他者に
俺の問いに、金獅子はそれは違うと首を横に振った。
「……別に、少し思い出しただけだ。この土地を大事にする
「大事にする、理由?」
「さあ、さっさとお前達は帰れ。でなければ貴様等を今度こそ
「…………すまない」
俺達は、そのままエリカのテレポートで集落に
・・・ ・・・ ・・・
「まったく、実にやかましいものだ……しかし」
しかし、そうだ。あの
クロノというあの少年。そして、私の無二の友だった少年。
この土地は、私が友と駆けまわった思い出の場所なのだ。
その友は、最後は
その事実を思い出したからこそ、私は青い花を三つ
「……ふんっ」
そう考えた瞬間、自分自身に腹が立ちふて
今日は見れるだろうか?友と駆けたあの日の思い出を……
・・・ ・・・ ・・・
結局、俺の病状は更に
このまま上手くいけば、数か月で
まあ、でもあの一件でユキは更に俺の
けど、まあユキを
ごめん、悪かったからそんな目で
「ねえ、どうしてあんな
「ごめん、その件は本当に悪かった。けど、やっぱり俺はどうしても
「……………………」
「それに、何よりも俺はユキの事が
「っ⁉」
ユキの目が
「ごめん、こんな状況で言うのは
「……だって」
「うん?」
「私、だって……クロノ君の事が好き。大好き、だよ…………っ」
気付けば、ユキは泣いていた。涙混じり、嗚咽混じりに泣きじゃくっていた。俺は少し驚いて
瞬間、ユキが俺の胸元に顔を押し付け声を上げて泣きじゃくる。
「……ごめん、ありがとう。ユキの事がずっと大好きだった」
「……うん、私もクロノ君の事が大好きだよ。ずっとずっと、初めて会った頃から大好きだった」
そして、そのまま俺とユキはお互いに見詰め合って。やがてその
「……おい、お前等見えねえぞ」
「しっ、ヤスミチさん少し黙って。ユキとクロノ君の大事な
「あ、やべ……もしかして
「「……………………」」
一瞬の内に、雰囲気は
きっと、
……恥ずかしさで顔から
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