第36話 【基本を身につけた者が大成する】
振り返ってみると、朝のトレーニングをはじめ基本動作を身につける練習では、Tシャツを片手に、①ボールを胸の前で捕る動作、②ボールを握ってグローブとともに耳元へ両手を持っていく動作、③投げる方向に対して軸足を90度にステップをして、④投げる方向へ真っすぐにもう片方の足を踏み出し、⑤目の前でボールをリリースするイメージでTシャツを振る(腕をふる)という動作を繰り返した。
また右ききの選手ならば、①膝を90度に曲げ肩幅程度に足を開き、②左足の前でグローブを立てて大きく手を開いて、③右手を左手にそえてボールを捕球し、④すぐにボールを握りながら耳元へ両手を持って行きながら、90度に軸足に体重をのせて、⑤投げる方向へ真っすぐにステップをして、⑥目の前でボールをリリースするという動作を繰り返し行った。
雨でグランドが使えない時は、上記の正しい動作を意識して、転がしたボールを素手で捕球させ、様々な方向へボールを投げさせてみたり、その投げたボールをグローブで捕球し、素早くタッグプレーの練習をさせる等、1つ1つのパーツを、時間をかけて丁寧に身につけられるように実践してきた。
バッティングにおいても、タイミングのとり方、体重移動、下半身手動で動き出し、内側からバットを振り出し、インパクト、フォロースイングと一連の動きをさせた後、バドミントンの羽をとことん打たせる等正しい動作が身につくことに執念を持って取り組ませてきたことが明らかに成果となって現れてきた。
日本に帰国した後に出版したタイで初めての野球の技術本に「ファンダメンタル・ベースボール」(野球の基本)という名前をつけたのは、基本が大切であり、しっかりとした基本を身につけた人は本物の実力を身につけることができることを知って欲しかったからである。
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