ごちゃごちゃ言われないような時代

そんなこんなで前置きが長くなっちまったが、とにかくこれで俺の女の子生活が始まっちまったわけだ。


で、


「トーマ様、先ほどから気になってたのですが、下着はつけてらっしゃらないんですか?」


リャハスが少し気まずそうにそう聞いてくる。


「ああ、元の俺のはさすがにサイズが合わなくてな」


ワンピースのようになった俺のシャツの裾をつまみながら言うと、リャハスが、


「はは……」


苦笑いを浮かべる。と、


「どれどれ。ほほう、こりゃ可愛い尻だ」


シエナが思いっきり尻の方をめくりあげて言う。すると、たまたま通りがかったオッサンが、


「……」


呆れたような視線を向けた。あくまでエロ目線じゃないのは、まあ、ガキの尻くらいじゃごちゃごちゃ言われないような時代だってことだな。


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