記録集積-No.07

第7章【塔の中の少女たち】

第274話「姉妹喧嘩」

◇非常用防御壁

 中央制御区域最重要管理区域の出入り口各所に設置された特殊合金製多層装甲の防御壁。標準防御扉を強引に突破する可能性のある存在が侵入した場合に展開し、重要管理区域内の安全を保証する。特に打撃に対する耐性を重要視して、シード02-スサノオの中枢演算装置の強い要望によって開発・配備が進められた。


第275話「管理者たち」

◇海鮮〈葦舟〉

 海洋資源採集拠点シード01ーワダツミの片隅に建つ、小さな回転寿司店。地味な店構えとは裏腹に新鮮で大振りなネタの乗った豪勢な寿司を手軽な価格で提供する名店。レーンの速度がとても早く慣れた者でなければ目当ての皿が取れないという難点があるが、それもご愛敬。


第276話「妹たちの願い」

◇特別任務

 中枢演算装置により少数もしくは個人の調査開拓員に対して発令される、重要度の高い任務。達成難易度は高い傾向にあるが、その分報酬も十分な量が保証されている。

 受注の可否は調査開拓員個人に委ねられ、拒否した場合にも何らかの罰則が課されることはない。


第277話「海の町の案内人」

◇船舶管理事務所

 海洋資源採集拠点シード01-ワダツミ港湾地区中央に存在する施設。ワダツミが所有・管理する様々な船舶に関する事務的な業務を統括して行う。調査開拓員はここで船舶の貸借契約を交わし、海洋調査へと向かうことができる。


第278話「広く青き海へ」

◇捻れ鰯

 スクリューサーディン。海洋資源採集拠点シード01-ワダツミ近海に生息する小型の群棲魚類原生生物。強靱に発達した鰭を持つ小さな魚で、捕食のため海面に近付いた海鳥の翼を自身の身体で打ち抜いて落とす獰猛な習性を持つ。

 その身は淡泊で、若干の臭みがあるものの適切な処理をすれば美味しく食べることが可能。


第279話「奇策と妙策」

◇シュガークリーム・セブンオーシャン

 海洋資源採集拠点シード01-ワダツミ商業地区に存在する洋菓子カフェ〈海鳴り〉で提供されているチャレンジメニュー。〈海鳴り〉自慢のホールケーキを縦に七つ積み上げた巨大なタワー型のスイーツ。糖分と脂質の暴力が、濃厚な甘みと共に襲いかかる一周回って凶悪な商品。

 30分以内に3人以内で完食することができれば“甘味の海賊王”のデコレーションと限定の海賊帽を送られる。


第280話「蒼氷の船」

◇『水流操作』

 ハイドロ・オペレート。二つのアーツチップを用いる初級アーツ。自然に存在する水を自由に操作することができる。操作可能な範囲は術者および術者の支配下にある水属性アーツが接している水に限られるものの、非常に強力。


第281話「雷撃と弾力」

◇球腹魚

 ボールフィッシュ。非常に弾性に富む分厚いゴム質の表皮を持つ大型の魚類原生生物。海中深くから急浮上し、その勢いのまま水上の敵を押しつぶすボディプレスを得意技としている。打撃に対する高い耐性を持っており、強い衝撃を受けた場合もその殆どを反射できる。反面、鋭い斬撃に対しては弱い。

 身はぷるぷるとして美味。


第282話「おてだま作戦」

◇黒兎の瞬脚。

 機装技アーマーテクニック。必要スキル条件を満たし、かつ機装“黒兎の機械脚”を装備している場合のみ発動可能。

 効果中、自身の脚力を爆発的に上昇させる。地上での移動速度、跳躍力が強化され、超高速で移動することができるようになる。効果中はLPが継続的に消費される他、反応速度などは強化されないため、一定の技量が必要とされる。


第283話「波荒れる掲示板」

◇白鉄鋼

 白鉄鉱を高純度に精錬した金属。名の通りの純白で、非常にきめ細やかな手触り。軽量かつ堅固で、様々な使途に用いられる。反面希少性が高く高価で、扱いも難しいため加工には高度の〈鍛冶〉スキルが要求される。


第284話「別荘を求めて」

◇無動力中空軽量浮揚筐体

 内部に空間のある簡素な金属筐体。船のような形をしているが動力はなく、水に浮かぶだけの代物。軽量な白鉄鉱を使っており、一定の耐久性も確保されている。


第285話「濡れ鼠駆除

◇濡れ鼠

 シーラット。薄暗く水気に富む場所を好む、半水棲の鼠。細く密度の高い体毛は空気を含むことで水中での体温維持を助け、指の間には水掻きが備わっている。水中で眼球を保護するため、目には透明の膜があり、暗がりでは濁った黄色に見える。雑食性で、食欲旺盛。100匹以上にもなる大規模な群れを形成し、伸び続ける前歯を削るためにも周囲のあらゆるものを食い荒らし続ける。


第286話「害獣駆除」

◇幻惑の麻痺猛毒魚肉団子

 デドリー・ポイズンを練り込んだ猛毒の魚肉団子に、更に数種類の毒物を配合した団子。摂取したものは正気を失い、判断力が鈍る。遅効性の毒は徐々に体力を蝕み、やがては死に至らしめる。


第287話「髭の釣り人」

◇〈木工〉スキル

 生産系スキルの一つ。木材を加工し、木工品を作るスキル。木材の応用性の高さから、弓矢や杖などの武器から盾、防具、家具、紙製品など多種多様なアイテムを作成することができる。


第288話「遠洋へ投げろ」

◇鞭柳と鋼樫の捻れ長竿

 柔軟性に優れた鞭柳と耐久性に優れた鋼樫を合わせ、両者の特性を引き出した頑丈な竿。緩く竿全体を捻ることによって、5メートルに及ぶ長さにも関わらず真っ直ぐに立たせることに成功している。上手く振れば竿先は勢いよく跳ね、かなり遠くまで釣り針を飛ばすこともできる。


第289話「濡れ兎と飛ぶ魚」

◇短剣魚

 ナイフフィッシュ。三つの背びれと腹びれ、三対の胸びれを持つ大型の魚。全てのひれは縁が鋭利に尖っており、力強い突進によって獲物を切り刻むほか、港湾設備などにも無数の傷跡を付ける。大きな鱗も非常に硬質で、鎧などに転用することもできるだろう。

 その身は上品で繊細な味。


第290話「会議は始まる」

◇『建築』

 〈木工〉スキルレベル40のテクニック。建材を組み合わせ、建物を作り上げる。スキルレベル、熟練度に応じて扱える建材の種類や数が増え、より高度な建造物を建築することができるようになる。


第291話「ランキング」

◇メール機能

 特定の相手とテキストメッセージを送受する機能。TEL機能とは異なり、アドレスさえ知っていればフレンド登録をしている必要も無く、時間を選ばないため、手軽な連絡手段として使用できる。


第292話「遊ぶ人々」

◇情報最適化機能

 機械人形に搭載されている基本的な機能の一つ。全身に無数のセンサー類を持ち、常に膨大な情報を集積している機械人形は長時間活動していると処理領域を逼迫しパフォーマンスが低下する。そのため定期的に収集した生のデータを圧縮格納効率の高い形式へと変換し、記憶領域に納める作業を行う。この情報最適化作業中は一時的に視覚などの主要なセンサー類が停止し、睡眠状態へと移行する。


第293話「管理者視察」

◇【地下坑道整備計画】

種別【納品】

推奨能力【採取、生産系レベル5以上】

達成条件:指定アイテムの納品

詳細説明:

 地下資源採集拠点シード01-アマツマラ地下には豊富な鉱山資源が埋蔵されていることが判明しています。しかし、それらの効率的な採集のためには坑道を延伸し、活動の障害となる多岐に渡る問題を修正する必要があります。坑道整備には多種多量の金属資源、レベルⅠからⅩまでのSoCおよびHQSoC、標準マシンセル、上級マシンセル、各種高耐久性マシンセルなど多くのリソースが求められます。下記に示すアイテム類は長期的かつ継続的に調査開拓員各位からの提供を期待しており、それらは地下資源採集拠点シード01-アマツマラ中枢演算装置〈クサナギ〉の判断により随時適切に使用されます。


達成報酬:

(1)納品アイテム類の通常売却価格と同等のビット。


第294話「白羽散る女王」

◇白羽のエンム

 老成したブラックアーマーアントの雌。〈アマツマラ地下坑道〉第16層の最奥にすり鉢状の巣を構え、無数の近衛蟻たちによって守られながら生活している。美しく透き通った二枚の白羽が特徴的だが、巨大化した身体を飛翔させる程の力は持たない。巨大な群れの主となってからは、その翅は子供たちに向けた指揮棒として、そして群れの脅威を誇示する戦旗として掲げられる。


第295話「境地へ至る覚悟」

◇八百眼のアダラ

 長い年月、過酷な環境の中で生き抜いた影縫い蜘蛛の群れ。緻密な連携により群れ全体を一つの生物のように動くことから、群れそのものに一つの名が与えられた。高度な社会性と残虐な生存本能を併せ持ち、弱った同族をためらいなく喰らうことで力を回復し群れの勢いを保つ。

 不用意にもその巣に立ち入った者は、漆黒の闇に浮かぶ無数の赤い眼に襲われ飲み込まれる。


第296話「新境地を開く」

◇剛顎のカズラ

 長く生きた岩喰い蛙。生まれ持った旺盛な食欲で土も鉱石も結晶も分け隔て無く喰らい続け、強靱な顎と堅い甲殻を得た。動きは鈍いが分厚い甲殻によってあらゆる衝撃を受け止め、甲殻に含まれる結晶の粒子によって機術を用いた攻撃も著しく減衰してしまう。堅岩を粉砕する顎に捕らわれれば、逃れることは至難の業。


第297話「記事と速報」

◇赤脚のカリヤ

 アマツマラ地下坑道第20層最奥に棲む、錆鉄百足の長。通常の錆鉄百足を遙かに越える長大な身体と、良く鍛えられた鋼に匹敵する堅い外殻を持つ。強靱な顎で堅岩ごと獲物を砕き、体内で生成した強力な腐食液で溶かし捕食する。

 無数の脚は赤く錆びた鉄のようで、それを細かく動かすことで機敏に獲物を追跡する。


第298話「和の町へ」

◇地上前衛拠点シード03-スサノオ

 第四域西部〈角馬の丘陵〉に建造された地上前衛拠点。四方に方角を合わせ縦横五本ずつ伸びる大通りで区切られたマス目状の区画に、木を主な建材として使用した伝統的な建築様式で統一された建物が並ぶ。


第299話「ヒアリング」

◇スクリーンショット

 風景を記録し、画像データとして保存する機能。機械人形の基本的な機能であり、〈撮影〉スキルを必要としない。

 撮影した画像は掲示板やwikiなどに公開することができる。


第300話「和みひととき」

◇和風喫茶〈月庭〉

 地上前衛拠点シード03-スサノオで営業する喫茶店。落ち着いた和楽器の奏でられる中で、様々な和菓子と飲み物を楽しむことができる。


第301話「青写真と青い空」

◇鎹印の青法被

 背中に白抜きで鎹の字が描かれた青い法被。特別な効果はないが、身体に馴染み着心地が良い。


第302話「職人たちの声」

◇木綿の鉢巻き

 柔らかな素材で作られた白い鉢巻き。頭に巻いたり、首に掛けたりできる。〈木工〉スキルに若干の品質補正を掛ける。


第303話「裏庭とカブ」

◇〈栽培〉スキル

 植物の種を蒔き育てるスキル。責任を持って世話すれば、やがて満開の花と豊かな実りが訪れる。技術が上がればより広範囲の農地を開墾し、大規模な農業を行うこともできるようになる。


第304話「私情試乗」

◇地上前衛拠点シード04-スサノオ

 第四域東部〈竜鳴の断崖〉に建造された地上前衛拠点。幅も長さもちぐはぐな通りが縦横無尽に入り乱れ、複雑な構造の建物が互いに絡み合うように立ち並ぶ、混沌とした町並み。崖を飲み込むように区画が広げられ、上下方向にも建物が積み重なっている。

 希少な品や専門的な商品を扱う店が多く密集しており、それを求めてやってくる人々により昼夜を問わず賑わっている。


第305話「荒野を走る」

◇『破壊崩螺旋撃』

 〈杖術〉スキルレベル80のテクニック。身体ごと素早く回転し、勢いを乗せた強い打撃を連続で繰り出す。

 絶え間ない攻撃の中で破壊力は加速し、やがて堅き城塞の壁すら崩すだろう。

 効果中、攻撃が同一対象に当たるたびに部位破壊力上昇。


第306話「斬り開く活路」

◇蒼月の晶弓

 蒼い月を象った神秘的な短弓。アーツの威力を増幅させる結晶を用いて作られており、持つだけで使用者の八尺瓊勾玉を奮わせる。一般的な弓に比べ、射程は短く威力も低いが、十分に実用可能。

 アーツジェムが3つ内蔵されている。


第307話「流星は風を斬る」

◇塵嵐のアルドベスト

 〈鳴竜の断崖〉で巣を構える六枚の翼と八つの眼を持つ巨大な蜥蜴型の原生生物。強靱な筋肉を纏う六枚の翼で風を巻き起こし、周囲の砂や岩石を巻き込んで砂嵐を形成する。

 普段は砂嵐の中でじっと動かず、獲物が迷い込むのを待っている。

 肺活量も強大で、口に入れた巨岩を圧縮した空気によって砲弾のように飛ばし攻撃することもできる。


第308話「予告は唐突に」

◇スパイシーレッド

 地上前衛拠点シード04-スサノオにあるカレー専門店。様々なスパイスを配合した多種多様なカレーを楽しめる。

 辛さに特化したメニューも多く、30辛まで用意されたホットアンプルはどれも全てかけ放題。

 最大の目玉商品は見るだけで涙が止まらなくなり、小さじほどを食べるだけで舌が燃える、超絶激辛カレー〈武神クレナイ〉。

 激辛の祭典〈ファイアチャレンジ〉の協賛店でもある。


第309話「荒野駆ける」

◇防衛設備保管倉庫

 地上前衛拠点スサノオの外周防御壁内部に組み込まれた倉庫。平時は都市防衛に必要な兵器類や各種リソースの保管に使われている。

 都市内外に通じる二方向の扉があるため、中央制御区域と同等の重要管理区域指定がなされており、通常調査開拓員の立ち入りは全面的に禁止されている。

 都市外部へ繋がる通路は全10層の耐火耐爆高度耐久性多重防御シャッターによって閉ざされており、都市管理者以上の権限でなければ開放できない。


第310話「爆裂競争」

◇『ブレードパリィ』

 〈剣術〉スキルレベル5のテクニック。タイミング良く攻撃に合わせて斬撃を放つことで、衝撃を相殺し無力化する。刀身が小さくなるほどにタイミングがシビアになり難易度が上昇するが、上手く使いこなせれば無類の防衛力を発揮する。


第311話「戦旗の歌姫」

◇爆裂蟲

 〈竜鳴の断崖〉に生息する小型の蟲型原生生物。腹部に爆発性の体液を溜め、外敵に襲われた際はそれを破裂させ大きな爆発を周囲に広げる。自身は頑丈な外殻によって爆発の衝撃と熱に耐え、また爆風に乗って遠方へ逃げることができる。


第312話「管理者の徽章」

◇太陽輝く友誼の徽章

 地上前衛拠点シード04-スサノオ中枢演算装置〈クサナギ〉が、自身に多大な貢献をした者へ送る記念品。橙色は荒野を照らす太陽を表している。

 装備枠が埋まっている場合でも装備可能。


第313話「出るか出ないか」

◇アマツマラ地下闘技場・ロビー

 地下資源採集拠点シード01-アマツマラのエントランスから続く階段を降りた先に広がる地下空間。落ち着いた雰囲気に満ちた室内には、各種ショップや休憩室が整備されており、観戦客や戦いに臨む闘士たちが心を落ち着かせることができる。


第314話「開戦は一瞬で」

◇コーヒーショップ〈黒い稲妻〉

 地下資源採集拠点シード01-アマツマラ、アマツマラ地下闘技場ロビーにあるコーヒーショップ。マスターこだわりの自家焙煎で、香り高く風味豊かなコーヒーを提供する。基本的なメニューの他に、〈雪熊の霊峰〉で採取できる“シビレウド”などを配合したオリジナルコーヒーも多く販売している。


第315話「兎とポニテ」

◇『打鐘乱響』

 〈杖術〉スキルレベル70のテクニック。鋭い打撃を敵に打ち込み体内で反響させる。対象の防御力が高いほどに反響の回数が増え、気絶判定が高くなる。

 時を告げる鐘音のようにその打撃は響き渡る。鐘は震え、衝撃は繰り返し、やがて自ら崩れ落ちるだろう。


第316話「偽りの剣」

◇『早着替え』

 〈武装〉スキルレベル70のテクニック。事前に登録した装備へと瞬時に着替える。戦闘中も発動可能。着替え速度、一度に着替えられる装備箇所の数、登録できるプリセットの数はテクニックの習熟度に応じる。


第317話「水気を読む」

◇ブラックコーヒー

 ほろ苦く、香り高い、大人の飲み物。ホットでもアイスでも美味しい。様々な店が独自のブレンドを研究し、一口にコーヒーと言っても味は千差万別。自分だけのお気に入りを探すのもまた一興。


第318話「響き渡る絶唱」

◇『針裂ける悲哀の歌』

 〈歌唱〉スキルレベル60〈戦闘技能〉スキルレベル70の複合テクニック。歌撃。

 圧縮した空気を解き放ち、胸を裂くような激音を奏でる。この歌を聞いた者は全身を貫かれ、悲しみに身を硬くする。


第319話「戦いで得たもの」

◇火燃え盛る友誼の徽章

 地下資源採集拠点シード01-アマツマラ中枢演算装置〈クサナギ〉が、自身に多大な貢献をした者へ送る記念品。鮮やかな赤は燃え盛る闘争の炎を表している。 装備枠が埋まっている場合でも装備可能。


第320話「装いを変えて」

◇着崩し浴衣(鼠)

 ゆったりとした締め付けの少ない着流し。防御力などは皆無だが、動きやすく町歩きに最適。


第321話「お忍び少女」

◇綿飴

 ふんわりと柔らかい雲のような甘いお菓子。

 おいしい。


第322話「北町陣営」

◇白狐の面

 軽い木を丁寧に彫り上げた、白く美しい白狐の面。顔を隠すだけでなく身が軽くなり、千年を生きた狐のように理外の力が備わる。


第323話「山車と斬撃」

◇『飛斬』

 〈剣術〉スキルレベル70のテクニック。素早く振り下ろした剣が鋭い風を起こし、前方の離れた場所まで斬り進む。

 発動までの時間が遅く、距離が離れると急激に威力が減衰するが、不可視の斬撃は使いこなすと無類の強さを発揮する。


第324話「骨剣の霊術師」

◇『白骸激流』

 〈霊術〉スキルレベル80のテクニック。使用には5級以上の霊装を必要とする。

 無数の白骨を生成し、大波のように広げる。広範囲に超重量の物理的攻撃を行う霊技。

 発動には長大な時間が掛かるため工夫が必要だが、一度発動すれば甚大な被害を周囲に齎す。


第325話「愉悦顔の忌み師」

◇『呪縁貫痛』

 〈呪術〉スキルレベル40のテクニック。藁人形に撃ち込んだ釘を刺激することで“呪縁”を結んだ対象に攻撃を加える。

 身体を直に傷つける攻撃は、傷は無くとも釘で穿たれたような激しい痛みを発するだろう。


第326話「入り交じる戦」

◇『薙ぎ払い焼き尽くす灼熱極光の破壊線』

 六つのアーツチップを使う攻性アーツ。進路上の全ての物体を破壊する超高温の熱線を放出する。莫大なLPを継続的に消費するため、長時間の発動は難しいが、数秒でも群体に対して絶大な効力を発揮する切り札的なアーツ。


第327話「領域の中で」

◇禁忌領域

 〈呪術〉スキルの呪儀体系を〈罠〉スキルの領域指定能力と融合し、強力な空間支配能力を獲得した新しい戦闘概念。発動には入念な準備と多量のエネルギーを必要とするものの、一度発動させ、対象を内部に入れてしまえば術者の有利は圧倒的なものとなる。

 禁忌領域内部において、術者は無尽蔵の術式行使能力を獲得し、呪言の放棄による瞬間的な術式発動が可能になる。


第328話「白骨の波」

◇召喚獣

 “霊核”を用いて呼び出した下僕。ダメージを受けて死亡した場合も“霊核”が無事ならば再度召喚することが可能。基本的に能力の高い召喚獣を召喚するためには希少な“霊核”を必要とし、逆に言えば安価な“霊核”を用いて数を増やすことも可能。


第329話「骨腕と旋風」

◇『ツムジカゼ

 風牙流五の技。

 地面に突き刺した槍を軸に周囲の敵を蹴りながら走り暴風を巻き起こす。ナイフの斬撃によって暴風は全方位へと爆発的に広がり、殺到する敵を吹き飛ばす。

 自分中心の全方向範囲技。中確率でダメージを与えた敵に状態異常:裂傷を付与。


第330話「雨霰弾く屋根」

◇『空泳ぐ銀スカイシルバー・鱗の群魚チェイスフィッシュ

 六つのチップを使用する上級アーツ。細かな高密度エネルギー体の集合を群体として操作して照準を定めた対象にダメージを与える。

 広範囲かつ選択的な攻撃手段として有用だが、効果中は急激にLPを消費し、また操作も非常に難しい。

 銀鱗の群魚は空を泳ぐ。捕食者から逃れる為でなく、彼ら自身が捕食者として餌を求め喰らうため。


第331話「白馬と機械猛犬」

◇機獣保管庫

 中央制御区域、および各ゲート付近に設置された大型倉庫。街中を連れ歩くことが難しい大型の機獣を一時的に預ける施設。個人保有の機獣のほか、都市が保有する共用機獣も一定数配置されており、機獣を保有していない調査開拓員も一時的に借りることができるようになっている。


第332話「獣たちは走る」

◇ペット

 〈調教〉スキルの『捕獲』などで手懐け使役する原生生物の総称。出会った頃はか弱くとも、長く輝かしい時間と深い愛情によって、いつしか唯一無二の相棒となるだろう。


第333話「翼の三本刀」

◇鋼鶴流

 大太刀と双刀を用いた奇異なる剣技。空を駆ける鳥のように機敏に動き、鋭い嘴の如き一撃と瞬く羽ばたきの如き連撃で敵を翻弄する。


第334話「モチマキ」

◇月光照らす友誼の徽章

 地上前衛拠点シード03-スサノオ中枢演算装置〈クサナギ〉が、自身に多大な貢献をした者へ送る記念品。紫紺の夜空に揺蕩う月は優しく人々を照らし見守る。


第335話「決着の舞台」

◇『雷槍』

 〈槍術〉スキルレベル50のテクニック。音速に迫る鋭い突きを放つ。敵が知覚するよりも速く刺し穿つ槍は不可避の攻撃となり、必殺の切り札となるだろう。

 熟練度に応じて技の発生速度と威力が上昇する。


第336話「思えば遠くに」

◇カブ

 白く丸い、可愛らしい根菜。初心者でも育てやすく、シチューや酢漬けなど簡単な料理に広く扱える。甘く柔らかな根と風味豊かな葉はまさしく春の味。

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