第218話 あまり仕事ないなあ

20年近く前から在宅で仕事をしているが、ここ数年は「忙しすぎて寝られない」ということもなく平和に過ごしている。

お財布は寂しい。冷え冷え。


田舎で仕事をするとなると、自分の車が必要となり、1台のみ所有の我が家では不可能。

車を購入するくらい気合いを入れて収入アップをのぞむにしても、夫婦の親族も近所におらず、サポート体制が公的にも全くない田舎なので、そういう道が閉ざされていて。

田舎の若い夫婦が共働きなのは、家に同居とか近居の親がいるからで、家のことを任せておける環境が整ってるから。


奇跡的に家で作業が完了する仕事をたまたま夫が見つけて応募して、試験だ面接だと大都市にちょこちょこ遊びに出かけているうちに採用されて、続けている。

自分の予定を頭に入れて、どれだけ仕事を受けるか調整もできるのが合っていた。

ただ、今月はたくさん働きたいぞと思っても、それは叶わない。

来るものを受けるだけだから。


10数年前くらいが仕事のピークで、一番忙しい時期は、本当に寝る時間を削った。

徹夜にはしないが、1ヶ月くらいずっと車酔いしているような状態だったり。

その時分は、お財布が温かったなあ。


そういう時代が戻ってくるとは思えないから、また別の在宅の仕事を見つけなければ。

今の仕事はそのまま続けても大丈夫。それくらい仕事量が減っていて、他のこともやれそう。


子どもの一人は、「何か作ってネットで売ったら?」と提案してくる。

作ることは好きだけれど、そもそも自分にセンスがあるのか疑わしい。

どうなんだろうなあ。


データをひたすら打ち込むとかは早いと思う。

学生時代にタイピングゲームに熱中していただけあって、ブラインドタッチだし、今やっている仕事のせいでスピードアップしたから。


脛を骨が見えるくらい齧られている年代なので、もっと家計に貢献したいのであった。

在宅が一番諸経費がかからなくてラク。

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