第169話 可視化される田舎

田舎からでも東京出張はある。

夫もコロナ禍前は日帰りや泊りの出張をしていた。

日帰りになると最寄り駅まで帰ってこれないこともあって、暗い中少し遠い駅まで迎えに行くこともあった。


これは2017年に記事になった「あなたの都道府県は何位?交通利便度を可視化してみた」というもの。

https://about.yahoo.co.jp/info/blog/20170222/bigdata-report.html


東京駅から全国への到達所要時間マップが田舎民には悲しい。

赤やオレンジの色の地域が恨めしい。


隣県にいる子どもが外出先の東京方面から帰省してきて、その所要時間を友達に言うと

「どこの田舎に住んでいるの?」と不思議がられたそうな。


特急の本数は少ないし、県庁所在地からかなり遠い場所だからびっくりするほど時間がかかるのだ。

こちらの県名を言って、「隣の県なのに、なんでそこまで時間がかかるの?」というのもわかる。


だいたい県庁所在地と県庁所在地あたりの移動はすべて整備されているから電車でも車でも移動時間は短くて済む。

それ以外は時間がかかる。特急や高速道路であってもかかる。


大学時代の友人からSNS経由で、「今度実家に帰省してきた時にでも飲みましょう」とお誘いいただいたが、実家まで遠いから帰省もほとんどしないし、移動で疲れてはててしまうから飲みに行く気も出てこない。無理だ。

普段、都市部に住んでいる友人は軽い気持ちで悪気なく誘ってくれたのはわかっているが、断るのに苦労した。


新幹線で繋がっている駅付近の行き来ならそれほど時間もかからずに疲れないかもしれないが、そこから目的地が遠くなるほど時間もかかり疲れる。

うちはそう。


夫もそろそろ出張解禁になるそうで、心配だ。

お土産なんかはいらないから、さっと帰ってきてもらってゆっくりさせてあげよう。






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