第155話 PTA
東京でPTAを今年度で解散する小学校があるというのをニュースで見た。
そりゃそうだろう。今はほとんど専業主婦がいないんだから。
昼も夜もみんな暇じゃない。
子どもが可愛いのは今も昔も変わらないだろうけれど、昔よりもPTAでやることがなぜか増えていて、保護者の負担は大きくなっている。
その小学校の先生が、都度都度学校からボランティアを募るから問題ないと言っていた。
そうなれば、行ける人が行って、行けない人が気に病むことはなくなる。
いいと思う。
田舎も街もそうかもしれないが、一度善意で仕事を増やしてしまうと、それが難しくなる状況になっても、仕事を減らすということをしないものなのだ。
例えば、子どもの活動費を捻出するために廃品回収をしましょうということが通ってしまったら、子どもの数や保護者の数が減っても、廃品回収がやめられないということになっていたりする。
活動費はそんなにも要らない、廃品回収をしなくても問題はないという状況であってもね。
逆に廃品回収をする段取りが負担になっているのにやめようというと、昔廃品回収をやろうと言った人が出てきたり、これまでやってきたのだからと言う人に阻まれてしまって、辛いけれど継続ということになりがち。
これがトップが学校ということになると、すっと決定になったりするのだから、PTA解散の方が活動がシンプルでラクになると思う。
なんとなくお上に逆らえないという心理もあるんだろう。
私の個人的な意見としては、子どもの為といいながら子どもそっちのけで活動させられる場面も多く、役員も回避しようとする人ばかりなんだから、解散でいいんじゃないの?という感じ。
有意義で楽しいものであるのなら、役員だってみんな競って手を挙げてなりたがるだろう。実際は逆。
一部の人を犠牲にして楽しいイベントをやろうというのも、教育的にはおかしいし、やめちまえと思うよ。
私たちの子どもの頃だって、親が学校に来るのは限られた学校のイベントだけだったから、それでいいと思っている。
親子で仲良くなってアットホームな学校というのも一つの理想かもしれないが、変な人と繋がりたくないという家も少なくないんじゃないかな。
私が田舎では珍しく専業主婦だった時代に、絶対家にいてお菓子を焼いているに違いないと踏んだ親子にロックオンされた経験があるから、必要以上にイベントは要らないと思う。
子どもの学年や性別が違って、全然仲良くしていなくても、平気な顔でやってくる子、やってこさせる親っているからね。
面の皮厚いなーとびっくりして追い返したよ、私。
仲良くても、いつでも私の焼いているお菓子が子どもたちに配られるとは限らないぞ。
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