第154話 マフィン騒動
アガサ・クリスティの推理小説に登場するミス・マープル。
このテレビドラマを子どもが見ていて、ちょくちょく挟まれるお茶の時間が美味しそうに見えてきて、急にマフィンが食べたくなったと言ってきた。
「どこのものでもいいから、見かけたら買い物ついでに買ってきてほしい。」
マフィンなんてわざわざケーキ屋さんに行かなくても、ちょっと大きめのスーパーのパンなんかが置いてあるコーナーで見つけられるなと思っていたら、どこに行っても見つからなかった。
パンのメーカーが作っているようなマフィンでもいいと言われたのだが、そういうのさえない。
困った時は、田舎のコンビニ様。
車で市内のコンビニを全部回ってみたが、これがどこにもなかったよ。
マフィンがなかったらスコーンでもと思っていたのに、そういうのが一切ない。
マカロンとかカヌレとかじゃなくて、ただのマフィンを求めているだけなのに。
結局、どこにもなかったものだから、後日私がスコーンを焼いてクロテッドクリームやジャムを買ってきて、イギリス式のティータイムを演出した。
クリームは通販で購入。田舎にはないから。
スコーンを家で焼くくらいなら、某チキンのお店でビスケットを買っても良さそうであるのだが、田舎なので某チキンのお店が車で1時間くらい走らないとなくてね。
自分で焼いた方が安くて早いということで、忘れかけた頃に焼いている。
マフィンも味としては、バターがたっぷり入ったパウンドケーキと被るので、それもスコーンとは別日に焼いてみた。
うちにはマフィン型がないから、そこは我慢してもらうということで。
それにしても、マフィンはそれほど特殊なお菓子でもないのに、普段車で回るスーパーやコンビニに1つもないというのに驚いたのであった。
高齢者が多いからか、大福みたいな定番和菓子はスーパーに置いてあるんだけどなあ。
マフィンも定番洋菓子だと思っていただけに、これだけ見つからないと自分の感覚がずれているのかなと。
売り場が小さいと、こういうものは置かないのかもしれないね。
たまにイオンに行けると、「あった!」といろいろつい買ってしまう田舎民である。
だって、近くに売っていないんだもの。
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