第40話 植物も意外と手ごわい

田舎で庭があると、かなり頻繁に草を抜かないと

すぐにジャングルになる。

ジャングルになると蛇が潜みやすくなるから危険度が

上がってしまう。


最初は素直に手でこつこつと草を抜いていた。

あまり長時間集中すると疲れるので、短時間集中で。

ごみを捨ててきた帰りについでに30分とかそういう感じで気楽に。


そうしたらどうも半袖で気軽に作業をしていたのが悪かったらしく

毎回数日間体にぶつぶつができるように。


明らかにヤバいウルシ系の植物は、直接肌に当たったら

その当たった部分がしっかりかぶれてしまって

耐えられずに病院へ。

何度か繰り返して

「触ったりしたらかぶれてしまうけれど、もしかしたら

 近くを通るだけでもかぶれるかもしれないから気を付けて」と

お医者さんから言われて、しゅんとしてしまう。

ウルシ系の植物って、自分の家の庭に生えてくるだけではなくて

近くでもそのまま放置されているケースが多くて

私はどこをどう歩いたらいいの?と。


塩でも熱湯でも除草剤でも根っこが元気なままで

毎年すくすくと枝を伸ばして葉をつけている。

葉や枝や樹液に触れたらかぶれることがわかっているが

葉についた水滴でもかぶれたから厄介。


怖いのは、ふさふさした毛虫もそう。

あの毛が飛んで来たらかぶれるんだそう。


養蜂家みたいな恰好でもしない限り、多分私はかぶれ続けるのだろう。

帽子をかぶってメガネをして、首にはタオルを巻いて

長袖長ズボン、足元は長靴でも顔は出るからなあ。

うっかり首のタオルを忘れたら、首がかぶれていた。


除草作業後はすみやかにシャワーを浴びる。

怪しいなと感じた時は、顔や首はガムテープで自分に付着しているだろう

植物の繊維や毛虫の毛をぺたぺた念入りに剥がしとっている。

それを忘れてかぶれてしまったこともある。


数年前から庭に伸びるのが早い木が生えてきていて

のこぎりで毎年根本から切っているのだが

その木の切りくずがどうもトゲトゲしていて肌に刺さる。

年々要注意な庭になってきている。

というか、山の一部になってきてるのかもしれない。

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