第19話「幸の気持ち」
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最高!最高!最高!
やっぱりライブってすげー!
頭真っ白になってさいっこうに気持ちいい!
今回はさ、俺はちょっと下がって、ピーネとキヨラを立たせたいって思ったんだ。
だったらジャズだよね。みんながヒーローになれる。
ピーネのハープは音域がちょっと狭いからさ。
まぁシンプルなコード進行でいいんだよ。
めちゃくちゃ楽しかったなぁ……。
みんな最高の顔してたよね。
俺はあんまり分からないからさ。
人間と、魔物の関係ってやつ?
俺はまだ嫌な魔物にあってないけど、人間は恐れてたからさ。ピーネを。
あんなにいいやつなのに。
魔物より人間の方が怖いけどね。俺からしたら。
でも、新しく出会ったキヨラは、仲良く出来そうだ。
目が優しいんだ。真っ直ぐ俺を見てる気がする。
まぁでもさ。
なによりさ。
なによりだよ!
見たかよ。あの魔物達の顔。
キヨラにあんなにデレデレしちゃってさ。
つまりは、魔物の方は人間のこと怖がったり、嫌ったりしちゃいないんだよ。
違う生き物だから、言葉が通じないだけなんだよ。
それはさ、音楽が繋いでくれる。
音楽が人間も魔物も繋いでくれるんだよ。
漫画とかゲームでしか見た事ない生き物だよ。魔物って。
でもそんな違いは音楽の前では関係ないんだ。
だったらさ。
だったら、あの世界とこの世界……。
現実世界とこの異世界だって音楽で繋いでやれるんじゃないかって思うんだ!
……分かんないけどね。
ただ、俺はこの世界に来た時よりは遥かに前向きに、俺のギターでなんとかなるって思ってる。
だからさ。
やっぱり歩き出そうかなって……。
この楽しい優しい村から出て、あの関西弁の女神が言ってた……。
【成しなさい】ってやつ。
それを見つけるべきなのかなって思う。
それこそ何やったらいいか分からないけどね。
俺はそうやって思ったよ。
この魔物達との楽しい楽しい一夜でさ。
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