ニジンスキーはなぜ狂ったのか。

作者 九月ソナタ

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★★★ Excellent!!!

プルシェンコが「ニジンスキーに捧ぐ」を滑り、
羽生ゆづくんがそれをカバーした。
その時、プレシェンコはゆづくんがニジンスキーを表現できていないとかなんとか言ったように記憶している。
その時から、ニジンスキーとは何者なのか、どんなダンサーなのか興味があった。

この小説を読んで、ニジンスキーのことを知りたいと思う。
彼は3年しか輝いていないと書いてあるけれど、どんな人生を送った人なのだろうか。

★★★ Excellent!!!

 これは、埋もれては「絶対」にいけない名作です。ニジンスキーとか聞くと「競走馬」とか思い浮かべちゃう人多いと思いますが、違いますよ。「ニジンスキー」のファンの馬主が「ニジンスキー」と名前を付けたんですよ。

 私はそれを知識として知っていて、ニジンスキーが発狂したことも知っていたのですが、この物語は、その真相に迫ります。そして発狂したニジンスキーを再び舞台に戻すための復活を目指した物語です。

 史実では、、、ってまぁ、野暮はやめましょう。というか、史実を変えてもいいんじゃないかな?とも思っちゃいますが、ノンフィクションとして、この完成度の物語は、カクヨムではあまり見ないので、史実として書いて欲しい気持ちも半分あります。

 とにかく、この物語は素晴らしいです。ニジンスキーが「なぜ」天才と呼ばれていたのか?ダンスの曲の背景やその特徴等を完璧に説明するあたり、作者の知識の非凡さを感じます。書籍化したら間違いなく私は買う一冊になると思います。