第11話 わたがし
おいら、わたがし。
といっても初詣なんかで見る袋入りのやつ。
ザラメを機械にチョイっと入れると
ふいーんと雲ができる。
それをおじさんが手際よくクルクル。
ふわふわ。わたがしの出来上がり。
誰が考えたんだろうね。
ツブツブザラメから雲作るなんて。
おいらはピンクの袋に入れられて買われるのを待つ。
SPYxFAMIRYのアーニャのキャラクターの袋。
これは飛びつくだろ。大人気だもんな。
お。早速。30歳ぐらいの女性?
あ、お子様いるのか。4歳ぐらい?
おいらのご主人様だね。よろしくな。
ほーら、甘いだろ?おいしいだろ?
その笑顔がおいらにとって最高の喜びだね。
あ、手で触っちゃだめだよ。ねちゃねちゃに。
あーあ。顔もベタベタだね。お母さんも諦めた。
食べ終わったね。じゃあ最後の仕上げ。
大好きなお父さんに。
抱きついてほっぺに熱いチュー。しちゃえ。
(補足:わたがしの歴史
1897年に世界最初の電動綿菓子製造機を製作したのは、アメリカ合衆国テネシー州ナッシュビルの菓子製造業者であるジョン・C・ウォートン(John C. Wharton)と、発明家としても活動していた歯科医師のウィリアム・モリソン(英語版)である。1904年のセントルイス世界博覧会において、"Fairy Floss"の名で出展されたこの商品は、一箱25セントで68,655箱も売れたという。
アメリカ合衆国では12月7日を「綿菓子の日」(National Cotton Candy Day)としている。 wikiからのパクリでした。)
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